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START
その日は、夕方になっても玄関が静かだった。 いつもなら、学校が終わる頃にはすちが先に帰ってきているのに、今日は少し遅い。
みことは畳の上でおもちゃを並べながら、何度も時計をちらりと見ていた。
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ガチャリ
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みことはぱっと顔を上げ、ぱたぱたと玄関の方へ走り出した――が、その足が、途中でぴたりと止まる。
🍵同級生
すちの隣に、知らない女の人が立っていた。 制服姿の、同じくらいの年齢の女の子。少し緊張したようにしながらも、どこか嬉しそうな表情で、すちの横に並んでいる。
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リビングにいたいるま、ひまなつも気づいて出てくる。
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慌てて否定するが、女の子の方は、頬をほんのり赤らめながら、まんざらでもなさそうにすちを見ていた。
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すちはいつものように、みことを見つけて優しく微笑んだ。
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――なのに。 みことは一歩も近づかなかった。
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タタッ(🍍後隠
そっとひまなつの後ろへ回り、小さな体を半分隠す。
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ぎゅっ(🍍服握
みことは何も言わず、ひまなつの服をぎゅっと掴む。 ちらりとすちと女の子を見て、またすぐ視線を逸らす。
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そう言いながら、みことの頬をつんつんと軽くつつく。
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じわっ(涙滲
言葉にはできないけれど、胸の奥がざわざわして、怖くて、寂しくて、不安でいっぱいだった。
🍵同級生
女の子はその様子を見て、少し屈んで目線を下げる。柔らかい声だった。
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ぎゅぅっ(🍍服握締
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すちは、その空気に気づき、少し困ったように笑った
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そう言って、女の子を自分の部屋へ案内する。
二人の背中が廊下の奥へ消えていくのを、みことはじっと見つめていた。
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小さな声はすちに届かないまま、部屋の空気に溶けた。
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ぽんぽん(👑頭撫
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わしゃわしゃ(👑頭撫
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声はいつもより少し抑えめだった。 腕の中には、すっかり眠り込んだこさめ。 小さな体がらんの肩に預けられ、規則正しい寝息を立てている。
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らんも同じくらい小さな声で答えながら、そっとリビングへ入ってきた。
そのとき。 ひまなつの腕の中で、みことが抱っこされていた。 ひまなつの服を握りながら、どこか心細そうな表情で天井を見つめている。
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じわっ(涙滲
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ぽんぽん(背中撫
しかし、みことの不安は一気に溢れ出してしまった。
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ぽろぽろ(涙溢
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ひまなつといるまが、じっと睨む。
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らんは思わず声を上げそうになり、慌てて口を押さえる。
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困惑した表情のまま、小さく肩をすくめる。 その間にも、みことの目からはぽろりと涙がこぼれていた。
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声はほとんど息に近い。 眠っているこさめを起こさないように、必死に泣き声を抑えているのが伝わってくる。
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ひまなつはみことを抱き直し、タオルをそっと肩にかけてやる。
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みことは涙目のまま、こくんと小さく頷いた。 らんは状況を察して、さらに声を落とす。
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双子はそう言い残し、静かに靴を履いて外へ出た。
街灯のオレンジ色の光が、アスファルトに丸い影を落とす。 その中を、三つの影がゆっくり進んでいた。
ひまなつの腕の中には、みこと。 少し歩くと、今度はいまるまの背中へ。
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交互に抱っこされたり、おんぶされたりしながら、みことは大人しく身を預けている。小さな手は、しっかりと服を掴んだまま離れない。
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歩いているうちに、明るい看板が見えてきた。
新しくできた駄菓子屋。 ガラス越しに、色とりどりのお菓子が並び、白い蛍光灯の光が外までこぼれている。
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みことの目が、きらりと輝く。
棚いっぱいに並ぶラムネ、チョコ、グミ、カラフルな飴玉。見たことのないパッケージもあって、まるで宝箱みたいだった
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ひまなつはみことを下ろそうとする。 しかし、みことは、ぎゅっとひまなつの服を掴んだまま首を横に振った。
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ふりふり(首横振
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その一言が、かすかに聞こえた。
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いるまとひまなつは顔を見合わせる。
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結局みことを抱っこしたまま、棚の前をゆっくり歩くことになるのであった。
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がらっ(籠入
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みことの小さな反応を頼りに、二人は相談しながら選んでいく。
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カゴの中は、少しずつにぎやかになっていった
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みことは抱っこされたまま棚を眺めては、時々指を伸ばして小さく教える。 そのたびに、双子はちゃんと目線を合わせて、確認してからカゴに入れた。
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不安はまだ完全には消えていない。 でも、こうして守られながら、楽しいものを一緒に選ぶ時間が、少しずつ心をほぐしていった。
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レジに向かう頃には、みことの表情は、さっきよりもずっと柔らかくなっていた。
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駄菓子屋を出てしばらく歩くと、夜の空気はさらに静かになっていった。 街灯の下を通るたびに、足元の影がゆっくり伸びて、また縮む。
ひまなつの腕の中で、みことの体はすっかり力が抜けている。 駄菓子屋ではあんなに目を輝かせていたのに、今はまぶたが重たそうに半分閉じられ、こくん、こくんと小さく揺れていた。
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みことは、ひまなつの胸元に頬をすり寄せるようにして、かすかに口を動かした。
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眠りの中の、甘えた声。 ひまなつは一瞬きょとんとしたあと、口元を緩める。
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起こさないように、指先でそっと、みことの前髪を撫でる。 丸い頬も、なぞるように軽く触れる。
みことは目を覚ますことなく、むにゃっと小さく口を動かし、また静かな寝息を立てた。
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あれだけ不安で泣きそうだったみことを、ここまで落ち着かせて眠らせたのは自分たちだ。 でも、最後に安心させられるのは、やっぱり“にぃに”なのだろうと、どこかでわかっていた。
家の明かりが見えてきた
玄関の前には、ちょうど例の女子が立っていて、靴を履きながら振り返るところだった。
🍵同級生
明るい声でそう言って、軽く手を振る。
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女子は満足そうにうなずいて、そのまま夜道へと歩いていった。
入れ替わるように、ひまなつといるまが玄関へ入る。
ひまなつの腕の中では、みことがすやすやと眠ったままだ。 その姿を見て、すちは一瞬だけ、困ったように目を細めた。
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声はやさしく、どこか申し訳なさも混じっている。
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いるまとひまなつは顔を見合わせてにやっと笑い、みことをそっと揺らした。
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みことのまぶたがゆっくり開く。 ぼんやりした寝ぼけ顔のまま、視線がふらふらと彷徨って――すちの姿を捉えた瞬間。
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ひまなつから、すちの腕へ抱き替えられた途端、みことはぎゅっとすちの服を掴んだ。 安心と同時に、さっきまでの不安が一気に押し寄せたように、目がじわっと潤む。
mkt_👑
小さく、情けない声。 すちはすぐに、みことを胸に引き寄せ、背中をやさしく撫でる。
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その声を聞いた途端、みことは顔をすちの胸に埋めて、ほっと息をついた。 いるまとひまなつは、その様子を見て満足そうに肩をすくめる。
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みことはまだ少し涙目のまま、すちの腕の中で安心しきったように、またまぶたを閉じかけていた。
後日談
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hmnt_🍍
結局のところ―― あの女子と、すちは何をしていたのか。 それは、誰も想像していなかったほど、平和で、少し笑えて、やたらと熱量の高い時間だった。
🍵同級生
st_🍵
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女子は一瞬言いづらそうに視線を泳がせ、それから意を決したように口を開いた。
🍵同級生
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🍵同級生
🍵同級生
そう言って、スマホを取り出す。 画面いっぱいに映るのは、幼い弟と妹の写真。 無邪気な笑顔、小さな手、眠そうに目をこする姿。
🍵同級生
自嘲気味に笑いながらも、その目はとてもやさしい。
🍵同級生
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ぽつりと、すちが苦笑する。
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🍵同級生
st_🍵
st_🍵
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🍵同級生
🍵同級生
🍵同級生
回想
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玄関先で見た光景。 みことに向ける、すちの柔らかすぎる笑顔。 声のトーンが一段低く、やさしくなる瞬間。
🍵同級生
内心、完全にオタクスイッチが入っていた。
🍵同級生
🍵同級生
🍵同級生
満更でもなさそうな表情に見えたのは、そのせいだった。
その後はというと…“兄弟自慢大会”が始まっていた。
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🍵同級生
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🍵同級生
お互いのスマホを突き合わせて、写真を見せ合う。
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🍵同級生
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🍵同級生
共感の嵐。
気づけば、姉離れの相談はどこへやら、 “どれだけ自分のきょうだいが可愛いか”を全力で語り合う時間になっていた。
🍵同級生
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顔を見合わせて、二人で苦笑する。
🍵同級生
🍵同級生
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🍵同級生
その言葉に、すちは少し照れくさそうに笑った。
結局、解決策は見つからなかったけれど―― 同じ悩みを持つ“同志”に出会えたことだけは、確かだった。
st_🍵
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すちは苦笑しながら肩をすくめる。 その様子を聞いていたひまなつは、ふっと悪戯っぽく笑った。
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みことの方をちらっと見てから、わざと大きな声で言う。
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st_🍵
st_🍵
すちが慌ててツッコむと、ひまなつはけらけら笑う。
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みことは会話の細かい意味まではわからないけれど、自分の名前が出て、みんなが笑っているのが嬉しいのか、にこにこと機嫌よくしている。
mkt_👑
mkt_👑
ぎゅっ(🍍抱締
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ぽんぽん(👑背撫
一方その隣では―― らんの膝の上に、こさめがちょこんと座っていた。 らんの服の裾を小さな手で引っ張って、きゃっきゃと遊んでいる。
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ksm_🦈
楽しそうに笑うこさめに、らんは困ったように眉を下げながらも、結局そのまま抱き寄せてやる。
ksm_🦈
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無邪気な声に、らんの表情も自然と柔らぐ。 そんな光景を眺めながら、すちは小さく息をついた。
みことはひまなつにくっついたまま、ちらっとすちの方を見る。 目が合うと、ぱぁっと花が咲いたみたいに笑った。
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st_🍵
すちが微笑み返すと、みことは満足そうにまたひまなつの胸に顔をうずめた。 その様子に、いるまが小さく鼻で笑う。
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そう言って、みことをもう一度ぎゅっと抱きしめるのであった。
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