ここに住み始めてからもう既に1ヶ月経った
毎日美味しいご飯、綺麗な服、清潔なお風呂、衣食住全て与えられて私はそのお礼にとセナさんのお店でお手伝いをする事になった
光
(よし…今日も頑張るぞ…)
顔を洗ってタオルで拭いて鏡を見ると後ろに気配を感じた
光
!!
セナ
おはようさんっ
光
せ…セナさん…
光
おはようございます…
セナ
今日も可愛ええなぁ〜
光
ははは…
光
セナさんの方がすごく綺麗ですよ…
セナ
あら〜
セナ
そんな事言われたら照れるわァ
セナさんは私の頭を撫でて目線を落とした
光
……?
セナ
なあなあ、こっちの方はまだ元気になってるとこ見た事ないけどぉ
セナ
まだご飯足りひん?
光
へっ…?
光
い…いやそんな事は…
セナ
ふむ…
セナ
おかしいなぁ…
セナ
私そんな魅力無いかなぁ?
セナさんは下から覗き込むように私の顔をジーッと見つめた
光
そ……そんな事は…!!
光
いや…あの…そんな…
ニナ
やめなさい
セナ
あら…見つかっちゃった
ニナ
まだ16の子供に色目使うんじゃないわよ
セナ
えぇ〜あかん〜?
ニナ
ダメよ
セナ
むー…
セナ
てか今日はどうしたん?
セナ
なんかあった?
ニナ
ん…
ニナ
光、今日出かけない?
光
えっ?
ニナ
服とか、貴女の好きな物買いに行きましょう?
光
!はい…!
セナ
ええ、デートやないか
セナ
ええなぁ…
ニナ
セナはお留守番よ
セナ
お土産待ってるで…?
ニナさんに連れられて来たのは普通の商店街だった
光
ここは…?
ニナ
妖怪しかいない商店街よ
ニナ
人間はいないわ
光
!…そっか…
光
良かった…
ニナ
貴女は何が好きなの?
ニナ
あまり知らないから教えて
ニナ
甘いものは好き?
光
うーん…あんまり…
ニナ
好きな色は?
光
赤…とか…
光
……でも、あの
光
ニナさんの綺麗な白も好きです…!
ニナ
!ふ…ふーん…
ニナ
…好きな物全部買うわよ
光
!はい!
沢山お買い物を住ませて私達は帰路を歩いていた
光
本当にいいんですか…?
ニナ
別にいいわ
光
ありがとうございます…っ
光
ニナさん優しい…
ニナ
……
ニナ
貴女の身体の傷見れば貴女がどんな人生送ってきたか分かるわよ
ニナ
よくここまで頑張ったわね
光
!……はい…
家に帰ってきて部屋で買ってきたものを広げる
光
へへ…
セナ
光はーん?
光
!セナさん!
セナ
おお、沢山買うてもろたんやなぁ
光
あ…あの…
光
セナさんにお土産…
セナ
おっ!なんやぁ?
光
これ…
袋からパッと紅茶の茶葉が入った缶を取り出した
光
この前紅茶飲んでたので…
セナ
ええ!
セナ
おおきにぃ!!
セナ
嬉しいわぁ…!
ギューッと抱きしめられ頭を撫でられる
光
へへ…
セナ
センスあるなぁ…
セナ
大事に飲むわぁ
光
はいっ…
光
いつも美味しいご飯ありがとうございます!
セナ
ええ子やなぁ…
セナ
なぁ見てぇこれ
ニナ
ん?…ああ紅茶
セナ
光はんが私の為に買うてくれたんやで
ニナ
良かったじゃない
セナ
ふふふ…
ニナ
……
ニナ
とゆうか光はここで働いてて特に問題は無いの?
セナ
んー?なんで?
ニナ
街歩いてる時皆の光を見る目に違和感を感じたのよね…
セナ
ああ…
セナ
ふふ…
セナ
この店で光はんに手を出そうなんて…
セナ
出来るわけないやろ?
ニナ
……まぁ、それもそうね






