コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
宇宙最後の楽園、 ラストリゾートにそびえる屋敷の
最も奥にある居室に男は侵入した
広いベッドを取り囲むカーテンの奥から、 この恐ろしげな場所には似つかわしくもない
玉を転がすような声が聴こえた
????
EOL
????
????
部屋の主は、嬉しそうな様子を隠す事もなく、澄んだ声で彼の名前を呼ぶ
????
EOL
EOL
????
????
EOL
EOL
????
????
男は誘われるがまま、重く垂れ下がったカーテンをかき分けた
EOL
一見すると、年端もいかない少女のような外見をした「彼」は 白く大きな翼を広げて寝台から起き上がると
男にしなだれ、その唇を奪った
EOL
常人ならば、気を失うほどの毒を帯びた口づけだが、 男は幼いころからの幾度とない交わりのせいで耐性がついていた
そのまま暫くの間、男はされるがままになった。 居室には鼻から抜ける吐息と、湿った音が微かに響く
長いキスからようやく解放された男は、呼吸を整え、ごくりとつばを飲み込んだ
????
男の目の前には、恍惚とした表情をうかべる、美しい天使がいた
妖艶な視線が、男を捉えて離さなかった
????
EOL
男はそれを受け入れる
この「化物」は、何十年、いやもしかしたら男が知らないだけで何百年と変わらない子供の姿をしている
初めて会ったときから男を旧知のような愛称で呼び、何も知らされぬまま寵愛された
ひょっとして、自分が年をとったら、彼の嗜好から外れ、興味を失うのではないかとも思ったが
今でも、さほど変わらぬ関係が続いていた
EOL
EOL
別の宇宙でなら、と
男は考えた。しかし、そんな事に意味がないのはわかっていた
天使の小さな笑い声が居室に響いた
戻らない!!!!!!!