主
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第66話『歌の余韻』
朝から、空気は穏やかだった。
昨日までの騒ぎが嘘のように、こさめはすっかり元気を取り戻している。
ソファに寝転がってゲームをしている姿を見て、らんは苦笑を漏らした。
らん
あれだけ熱でうなされていたのが信じられないほど、声にも力が戻っていた。
だが、まだ完全に安心はできない。
念のために、なつやすちは
なつ
すち
と何度も念を押している。
こさめ
こさめ
なつ
こさめ
軽い調子で手を振るこさめに、なつがじろりと睨みを利かせる。
そのやり取りに、部屋の空気は笑いに変わった。
昼下がり。
窓から差し込む光に照らされながら、らんは何気なく鼻歌を口ずさんでいた。
最近よく耳にする流行りの曲。
歌い手界隈でもカバーされている人気のバラードらしい。
歌うつもりはなかった。
ただ自然にメロディーが溢れ出しただけ。
だが、その声に敏感に反応する者がいた。
こさめ
ゲームの手を止めたこさめが、らんの方を見てにやりと笑う。
こさめ
こさめ
らん
らん
こさめ
こさめ
こさめ
勢いに押され、らんは口をつぐむ。
その瞬間、胸の奥に奇妙な既視感が走った。
らん
こさめが「一緒に歌おう」と無邪気に笑った記憶。
だが、いつのことか思い出せない。
霞のように掴もうとするほど遠ざかっていく。
息を呑むらんの様子に気づかないまま、こさめは勢いよく続けた。
こさめ
こさめ
らん
こさめ
茶化すような笑顔に、らんは言葉を失った。
否定できないのは――心臓が不自然に早く打ち始めていたからだ。
午後。
誰かが口ずさめば、自然と歌の話題になる。
みこと
こさめ
その度に、らんの頭にはぼんやりと“二人で歌った”記憶の断片が浮かんでは消えた。
らん
らん
何度も喉元まで出かかったが、確信を持てずに飲み込む。
ただ確かに、失った記憶の一部が微かに呼吸を取り戻している感覚があった。
夕方。
窓の外は茜色に染まり、部屋はのんびりとした空気に包まれていた。
みんなそれぞれの時間を過ごしている中で、ふと、こさめが声を上げる。
こさめ
こさめ
らん
こさめ
こさめ
らんは答えを探すようにこさめの横顔を見つめる。
その言葉に、心の奥底で確かに響くものがあった。
思い出せないはずの記憶が、「そうだ」と頷いているように。
らん
らん
その日が来れば、もっとはっきり思い出せるのだろうか。
静かな余韻の中で、らんはそっと胸に手を当てた。
歌の旋律は、確かにらんの心に残っていた。
第66話・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡500
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コメント
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テスト疲れでこのストーリー…神!