もう一度

最近の体調は最悪だった。

LIVEまであと2日しかないから休む訳にも 行かない。

けど、今は立っているだけで精一杯だった。

そう頼られるのもいつもなら嬉しいの 今日は嬉しくない。

この体調のせいか、俺の心はズタボロだった

豆の方を見るとさっき撮った動画を 見てるところだった。

俺の代わりを豆がやってくれてる。

全部の仕事を押し付けるのは 最低だとわかってる。

けど、今の俺にダンスリーダーなんて 務められなかった。

そう言って俺は奨くんのとこに向かった。

明らかに体調が悪そうな蓮。

と、ステップについて聞く拓実。

拓実は多分気づいてないんだろうな

でも、本人はめっちゃ辛そう。

豆に頼ればって思ったけど豆も忙しそう。

最近、豆に頼りっぱなしだったなーっと 少し反省をする。

そんなこと考えてたら、2人に近付く瑠姫の 姿が見えた。

距離は結構あるし話してる内容は 全然聞こえない。

けど、3人がこっちを見たことだけは わかった。

そして、少ししたら近づいてくる蓮。

急にそんなことを言われて少し驚いた。

でも、すぐに意味がわかって咄嗟に 瑠姫の案に乗った。

そう笑う蓮はいつもの蓮じゃなくて おでこを触った。

自分で言っといてちょっと怖いなと 　 笑いそうになった。

なんて泣きそうな目で言われれば 当然言えるわけない。

消毒の匂い、右手の変な感じ

ここが病院だと理解するのは簡単だった。

そう聞かれたけど、記憶があるのは レッスン室を出たところまでだった。