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春の陽気が校舎を包み込む中、新学期が始まった。
緑は幸運にも、親友であり恋人の藍と同じクラス、更には席替えで隣同士になることが出来た。
新学期の始まりと共に、新たな授業もスタートした。
授業が始まると、藍は真剣な表情で黒板に目を向け、先生の話に耳を傾けながら、板書を続けていた。
霧島藍
カリカリ
その横顔は凛とした雰囲気を醸し出していたが、小動物のような可憐さも感じられる。
筆記用具をちょこちょこと走らせるその動きは、まるで小鳥が羽ばたくように繊細だった。
萌野緑
先生
錦織蒼龍
先生
萌野緑
萌野緑
先生
萌野緑
机の上に広げていた教科書を手に取る。
萌野緑
霧島藍
先生
萌野緑
スッ……
藍が無言で自分の資料集を差し出してくる。
緑はそれを受け取り、42ページの説明を読み上げた。
萌野緑
霧島藍
ススッ
藍が机をこちらに寄せてくる。
霧島藍
萌野緑
緑も机を寄せて、真ん中に資料集を置いた。
萌野緑
ノートの右端に、小さく書き込んで、藍に見せた。
今度 何かお礼する
霧島藍
藍も自分のノートの左端に書いてきた。
今 して欲しい
萌野緑
何?
霧島藍
カリカリ
手 つないで
萌野緑
萌野緑
萌野緑
カリカリカリ
今はまずいよ
どうして?
後ろから見えるし
紅葉とミカエラは知ってるでしょ
そうだけど……
霧島藍
萌野緑
ソッ……
藍の悲しそうな顔に耐え切れず、思わず手を握った。
霧島藍
ガタッ!
萌野緑
藍がいきなり跳ねるように驚いた。緑はすぐに手を離す。
先生
霧島藍
先生
カタ
藍が座り直してから、緑はまたノートに書き込んだ。
なんでおどろくんだよ
霧島藍
ホントににぎってくれるって
思ってなかった
字が震えていた。
萌野緑
にぎるぞ
うん
ギュッ……
さっきより優しく握る。藍の手のひらの暖かさがゆっくりと伝わった。
萌野緑
霧島藍
カリカリ
すき
オレも
萌野緑
霧島藍
2人は授業が終わるまで、ずっと手を握っていた。
錦織蒼龍
錦織紅葉
※ちなみに2人の関係はほぼ全員知っている
毎回恒例!
いいねチャレンジ
前回のお題 井上涼香が、大熊剛志と、いいねの数だけおもしろいテストの問題を作る。
井上涼香
大熊剛志
井上涼香
次回のお題
井上涼香
霧島藍
大熊剛志
萌野緑
霧島藍
目黒雅人
霧島藍
井上涼香
霧島藍