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『君と僕の忌避進路』

第36話 - お手伝い

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2023年08月16日

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縁（エニシ）

真冬視点

彼方さんとお付き合いを始めることになってから、早1日

まだ少し実感が湧かない真冬です

真冬

（だって、クリスマスに付き合い始めて、おでこだけどキスする…なんて）

真冬

（なんかいろんな事がいっぺんに起こりすぎな気がする……）

真冬

（昨日の帰り際の理性が〜、ってやつも気になるし…）

ヴーッ、ヴーッ…

すると、電話の音が鳴った

真冬

あっ、彼方さん！

僕は速攻で通話ボタンを押した

真冬

もしもし！

彼方

『わ、早っ』

彼方

『ごめん、急に電話して』

真冬

大丈夫ですよ、今日は何も予定ないですし！

彼方

『それならよかった』

彼方

『ちょっと頼みたいことあって……』

オーナー

いやぁ助かったよ！真冬くんが助っ人で入ってくれて…

彼方さんの頼み事というのは、ライブハウスのお手伝いだった

なんでも今日出るはずだったバイトの人が、体調不良でお休みしたらしくて

彼方さんだけじゃどうしても人手が足りないそうで、僕を呼んだらしい

オーナー

真冬くん、この前来てくれたときにスタッフさんからかなり人気あってさ〜

オーナー

だからぼくが、彼方に頼んだんだ！

彼方

『この前の白髪の美人くん連れてきて』って突然言われたから、何のことかと…

真冬

び、美人くん……

真冬

（この前会った時も思ったけど、オーナーさんって、少しゆるい性格だよね…）

オーナー

とにかく、今日はクリスマスだからライブするアーティストさんも多くてね…

オーナー

人手が足りなかったから、真冬くんが来てくれて本当に助かったよ、ありがとう！

真冬

こちらこそ、ありがとうございます…！

真冬

僕今日は暇だったので、こうやってお手伝いできるの、すごく嬉しくて…

オーナー

…………

オーナー

……彼方、真冬くんのこと絶対離さないでよ

彼方

え……

オーナー

こんな純粋くん、守れるのは彼方だけなんだからね！

彼方

いや、それ翔太にも同じこと…

真冬

あ、あはは……w

真冬

（オーナーさんには言ってないはずだけどな、僕と彼方さんの関係…）

前にも天ちゃんに同じようなことを言われたが、やっとその意味が分かってきた

真冬

…あ、誰か入ってきましたよ

彼方

……げっ

真冬

（『げっ』って言った…！？）

彼方さんが小さくそう言ったのを、僕は聞き逃さなかった

入ってきたのは、ここでライブをすると思われるバンドマンの男性

すると、急にこっちを向いた

バンドマン

あっ、彼方くん来てるじゃん！！

彼方

……どうも

真冬

（え、彼方さん声低っ！！）

よっぽど嫌な人なのか、明らかに態度が急変した

バンドマン

って、彼方くん隣にいる人だれ！？

彼方

え、あー……

バンドマン

あっ！もしかして彼氏とか！？

真冬

へっ！？えっと…

バンドマン

彼方くん！暁と別れたら俺と付き合おって言ったじゃ〜ん！！

彼方

んなこと言ってね…

彼方

……言ってないと思いますけど

真冬

（あ、彼方さん口調直した）

年上なのか丁寧に接しているとはいえ、嫌オーラが溢れ出てる彼方さん

真冬

（ど、どうすれば…）

オーナー

はいはーい！君たち、これ3回目でしょ？次やったら出禁にしちゃうよ〜

バンドマン

あっ、すんませんオーナー！

そういうと、バタバタと走っていくバンドマンの人たち

彼方

あ、ありがとうございます…

オーナー

あの子達、学ばないよねぇ〜…w

オーナー

彼方って男女問わずモテるからお客さんたくさん来てくれるんだけど、こうなっちゃうんだよねぇ…

真冬

そ、そうなんですか……

オーナー

まあお客さんが沢山来てくれてるから、そのあたりは気にしてないんだけどね！

オーナー

あーもう、真冬くんになら彼方のこと安心して預けられるのになぁ…

真冬

へっ…！？

彼方

はぁ…？！

オーナー

なーんて、ぼくの願望に過ぎないけどね

真冬

（び、びっくりしたぁ……）

別に僕たちが付き合っていることを隠したいわけじゃないが、何も言っていないのにそんな事を言われると流石に驚く

オーナー

よし、そろそろ開けるから…

オーナー

2人とも、準備よろしく！

彼方

わかりました

真冬

は、はいっ

そして僕は、さっきオーナーさんから説明を受けた場所へと向かった

彼方

……真冬

真冬

はい？

すると、隣を歩いている彼方さんが小さな声で話しかけてきた

彼方

次またああいうふうに絡まれたら、真冬と付き合ってるから無理ですって言っとくから

真冬

ちょ、はずかしいんですけど！？

彼方

しょっちゅうあんなふうに言われるんだから、それくらい言ったっていいだろ

真冬

まあいいと思いますけど…

真冬

……ていうか早く手伝う場所行ってください！もう少ししたら開場ですよ！

彼方

わかったわかった…

真冬

（うぅ、あんなこと言われたからなんか顔熱いんだけど…）

真冬

（こんなんで手伝いなんて、できるかな…？）

真冬

……できなかったら彼方さんのせいにしちゃおう

そんな言葉を呟いて、僕は自分のする仕事の位置についた

『君と僕の忌避進路』

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付き合い始めて1日目…2人とも初々しくて可愛いなぁw 再びのオーナーさん登場！しかもめちゃくちゃ鋭いw っていうかそらるさん、ガラッと態度変えるって、どんだけその人のこと嫌いなんだ…ww でも彼にはもう純粋な彼女くんがいるんだ、諦めてくれ…(( 続き楽しみにしてます！！

まだ付き合い始めて一日だもんねw これからゆっくり二人でたくさんの思い出作っていけw そしてオーナーさん登場！二人の関係知ったらめっちゃいじってきそうw バンドさんたちよ、そらるさんにはもうまふくんっていう最高の彼女がいるんだよw諦めてくれ……w 続き楽しみにしています！

付き合ってる事オーナーさん聞いたら彼方さん祝られていじられそうw バンドさん達。彼方さんは隣に白髪の美少年彼女(彼氏)さんがいるんですよ!! だから一緒にてえてえ見ましょうw！← 続き楽しみに待ってます！

縁（エニシ）

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