一次創作 突然思いついたから低クオです。
心地良い風の吹く春の日のことだった。
その日は桜の満開を伝えるニュースが至る所で流れていた。
いつも君が別れ際にする挨拶。
「またね」
どんな日でも「さようなら」「ばいばい」なんて言わなかった。
なのに。
この日は、違った。
「ばいばい。」
いつもと違ったけれど、僕は気づけなかった。
異変に気づいたのは家に帰ってからだった。
ふと、今日挨拶違ったなぁ、なんて思っただけだったけれど。
次の日、君は学校にこなかった
「私、桜が好きなんだよね。 特に理由はないんだけどさ。」
去年の春、君とお花見をした時に言った言葉
ふと思い出して、去年の場所に行くことにした
家からは少し離れたその公園は桜の名所として有名だった
そこだけが切り取られた違う世界かのように
遊歩道を桜色に彩っていた
花のトンネルの隙間からちらちらと漏れる光
その光景はとても美しく幻想的で、まさに「異世界」という名前がふさわしかった
いつもより少し高い気温のせいだろうか はたまたこの人の波のせいだろうか
まだ春先だというのに、残暑を連想させるような蒸し暑さ
とてもだがお花見をゆっくりしていられる余裕はない
それに僕には、彼女を見つけるという目的がある
人混みをかき分けながら奥へ奥へと進んでいると、見慣れた小さな背中があった
腰につくくらいの長さで、ほのかに赤みがかった茶色の髪
鼻筋が通っていて、とても整った顔立ちの君は、こんな人の波の中でもひときわ異彩を放っていた。
コメント
1件
あのさ……自分で作っといてなんたけど、意味がわからないんだが…… これ書いたの卒業式前の深夜なんだけどさ… スゥゥ 深夜テンションって怖ぇ……