テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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第1話 - あ

2023年08月12日

#スカッと

田中俊樹

タケシ

おい！ノビタ！

ノビタ

タケシくんか。どうしたの？

タケシ

お前、一丁前に彼女出来たらしいな！

ノビタ

な、なんでそれを！？誰から聞いたの！？

タケシ

誰って、そんなのどうでもいいだろ！！

タケシ

そんな事より、どこで知り合った子だよ！！ノビタのくせに生意気だな！！

ノビタ

学校で知り合った子だよ・・・。

タケシ

なにぃ！？もちろん、俺にちゃんと会わせてくれるんだよな？

ノビタ

嫌だよ・・・。だって、いつもタケシくんに会わせると別れさせられるし・・・。

ノビタ

たまに横取りしようとしてくる時だってあるじゃないか。

ノビタ

そんな事してくるってわかってるのに大事な彼女を会わせられないよ・・・。

タケシ

なんだと！？ノビタのくせに、俺にさからうのか？！

ノビタ

し、仕方ないじゃないか！！

タケシ

なんだと！？そんなに俺に会わせたくないってことは、相当いい女なんだろうな。

タケシ

絶対に会わせろ！！！

ノビタ

絶対にいやだ！！！

タケシ

なんで嫌なんだ？俺たちは心の友だろ？

タケシ

それとも、俺が魅力的過ぎて取られそうとでも思ってるのか？笑

ノビタ

実際に前取ったことあっただろ！？

ノビタ

だから嫌なんだよ・・・。

タケシ

そんなの、俺が魅力的すぎるだけだろ？ちゃんと彼女がお前のことを好きなら、

タケシ

俺がいくら魅力的過ぎても、こっちに靡くことなんてないじゃん。

タケシ

って事は、お前への気持ちなんてそんくらいしかなかったって事だよ！ざまあねえな。笑

ノビタ

僕だって、そのくらいわかってるよ・・・。

タケシ

だろ？まあ、俺のやり口としてはさ！

タケシ

お前の友達だって言うとみんなすごい警戒とくんだよな！

タケシ

それで、友達の彼女なんだから何も起きないよ〜！とか言いながらデート誘ってさ！

タケシ

それでお酒飲みに行ったらもう俺の勝ちよ。笑

タケシ

いつも良い思いさせてもらってるわ笑

タケシ

ありがとうな！

ノビタ

そんな・・・ひどい・・・！

ノビタ

僕はみんなのこと大切にしてたのに、急にタケシくんと付き合うことになったからって

ノビタ

みんなに急に取られちゃうから僕に魅力がないだけかと思ってたけど、

ノビタ

タケシくんの策略にみんなやられてるだけってこと！？

タケシ

そう言うこと！俺って頭も顔もいいしさあ！

タケシ

でも、ノビタの知り合いってだけで安心されるのも本当はすげームカつくんだよな！

タケシ

そんなにいい人に見えるかね？こんなノビタなんか。

ノビタ

それは知らないけど・・・。

タケシ

ほんと、そう言うとこもムカつくんだよなあ。

タケシ

だから今回も絶対会わせてもらうわ。

タケシ

そうだ！せっかくだし合コンでもやろうぜ！

ノビタ

ご、合コン！？！？

タケシ

そう！お前の彼女の友達集めてもらってさ！俺らはこの辺のメンバーあと1人集めればいいだろ。

タケシ

それなら俺が引けを取ることもないだろうし。

ノビタ

それ、僕に何かメリットある？

タケシ

はあ？お前、俺みたいなイケてる親友がお願いしてるんだぞ？

タケシ

そこはすぐにセッティングするところだろ！！！

ノビタ

えぇ・・・。

タケシ

お前、彼女の友達に会ったことあるのか？

ノビタ

まあ、あるけど。

タケシ

可愛いか？

ノビタ

みんな可愛いと僕は思うよ。

タケシ

なら丁度いいじゃないか！俺も彼女候補欲しかったところだし！

タケシ

しかも、お前もお前の彼女も、お互いの愛を測れる時間にしてあげるよ！

タケシ

お前にとっては可愛い子がまわりにたくさんいる中、ちゃんと彼女だけをみることができるのか。

タケシ

彼女にとっては、俺と言うイケメンでかっこいいやつがいる中、お前だけをみれるのか。

タケシ

これを乗り越えたらお互いの愛が深まると思うぜ？笑

ノビタ

えぇ・・・。僕はそれで一度失敗してるからやりたくないんだけど・・・。

タケシ

まあ、そんなので俺の魅力にやられちゃうやつなんて、結局いつか別れてたはずだしな！

タケシ

俺のおかげで早く見極めることができて良かったじゃないか！

ノビタ

ポジティブだなぁ・・・。僕はタケシくんのせいでって思ってるけど・・・。

タケシ

なにぃ！？！？じゃあお前の恋がうまく行かないのは俺のせいだって言うのかあ！？！？

ノビタ

そう言うわけじゃないけど・・・。

タケシ

じゃあなんだって言うんだ！！

ノビタ

少しはタケシくんのせいだって思う気持ちもあるよ・・・。

タケシ

はあ！？俺のせいにするなよな！おれは不愉快になった！

ノビタ

なんかごめん・・・。

タケシ

お詫びに絶対合コンしろよ？今すぐ彼女に聞け！

ノビタ

仕方ないなあ・・・。彼女に聞くだけ聞いてみるよ。

タケシ

そりゃそうだ。ちゃんと聞けよ！

ノビタ

彼女、合コンしても良いって。

タケシ

まじか！やったー！お前の彼女、話わかるじゃないか！！

タケシ

それか、ほかの男も味見してみたいタイプかな？笑

ノビタ

さあ・・・。わからないけど・・・。

タケシ

どんな感じで承諾してくれたんだ？

ノビタ

うーん、いいよ！やったりましょう！って感じだったかな。

タケシ

ほらー。やっぱり、お前じゃ満足させられないんじゃないのか？笑

ノビタ

そうなのかなあ・・・。

タケシ

そうだそうだあ！これは面白くなってきたな！！

ノビタ

僕は全然面白くないけどね。

タケシ

これでもし、お前の彼女に積極的に来られちゃったらどうしようかなあ・・・！

タケシ

俺、魅力的だからやっぱりそれもあり得ちゃう話なんだよな！！

タケシ

他の女の子にもモテちゃったりして・・・！！！

タケシ

うひょー！楽しみだなあ！！

ノビタ

彼女の方のメンバー集めは任せてだって。

タケシ

じゃあこっちはあと1人くらい呼べば良いか？地元のあいつならどうせ暇してるだろ。

タケシ

俺が呼んでおくわ！！

ノビタ

了解。じゃあ来週の土曜日でも大丈夫？

タケシ

いいけど、速攻決まって良いなあ！嬉しいわ！やっぱり、お前の彼女も早く俺に出会いたいのかもな！

ノビタ

さあ。どうだろうね。

タケシ

そんな強がるなよ。笑

タケシ

まあ、じゃあ来週楽しみにしてるから、よろしくな！

〜合コン後〜

タケシ

おい！ノビタ！！

タケシ

今日の合コンのメンバー、まじで最高だったわ！！！

タケシ

最高に可愛いし、最高にノリも良いし、ほんと俺の好みの子ばっかだったわ！！！

タケシ

でもやっぱり、俺の1番タイプなのはお前の彼女だったわ！！！

タケシ

って事で、お前の彼女のこと狙っちゃおうかな？笑

ノビタ

え、それはやめてよ！！

タケシ

なんでだよ！俺たち親友だろ？って事は、お前のものは、俺のもの。

タケシ

お前の彼女も、俺のものみたいなもんだろ！！

ノビタ

えぇ！そんな理屈、流石に通らないでしょ！！！

タケシ

うるせぇ！！まだ結婚してるわけじゃないんだし、いいだろ！？！？

タケシ

これで俺に取られたら、どうせ将来他の男に取られちゃうだろ！！

タケシ

だったら俺が事前に防いでおいてやるよ！

タケシ

俺も良い思い出来るし、ウィンウィンだな！

タケシ

俺、実は連絡先も聞いちゃったもんね。

タケシ

これで俺の勝ちルートに進めるな！

タケシ

悪いな！ノビタ！

タケシ

早速デートに誘ったんだわ！良いよって了承してくれたわ！

タケシ

他の女の子達も連絡したんだけど、みんないい返事くれたわ！

タケシ

みんながみんな、もちろんです！ありがとうございます！って連絡くれるんだよなあ。

タケシ

割と文面みんな同じ感じで帰ってきてさ、最近のパリピな女の子ってみんなこうなのかな？

タケシ

みんな俺に好かれたいからかな！さすが俺！

ノビタ

そうだね。さすがタケシくん。おめでたい頭してるね。

ノビタ

彼女達は、みんな同じ場所でタケシくんに連絡返してるんだよ。

タケシ

・・・へ？

タケシ

ど、どういうことだよ。

ノビタ

そのままの意味だよ。みんな同じ文面で返そって、楽しそうに返してるよ。

タケシ

へ？へ？

タケシ

俺がモテてるからなわけじゃないの？？

ノビタ

モテてるわけじゃないよ。みんなノリがいいから楽しんでタケシくんに返信してるよ。

タケシ

へ？そうなの？？

ノビタ

そうだよ。

タケシ

なんで？俺様の魅力を持ってしても遊ばれてしまうというのか・・・！？

タケシ

おい、ノビタ！お前もしかして余計なこと言ったんじゃないだろうな！？

ノビタ

余計なことかどうかはわからないけど、今まであった事は先に彼女には言ったよ。

タケシ

はあ！？！？普通合コンの前にそんなこと言わないだろ！！！

タケシ

俺の株めっちゃ下がっちゃうじゃん！！！どうしてくれるんだ！！！

ノビタ

そんなの知らないよ。タケシくんも僕のこと鴨くらいにしか思ってないみたいだしさ。

ノビタ

自分の身は自分で守ろうと思って。

タケシ

へ？へ？お前、そんな強気に出ていいと思ってるのか？

ノビタ

いいと思ってるよ。自分と彼女と彼女の友達を守れるならね！

タケシ

くっ・・・。

ノビタ

しかも、彼女達の職業ってなんだと思う？

タケシ

へ？なんだよ。可愛いしキャビンアテンダントとかか？

タケシ

それかキャバ嬢とか？

ノビタ

警察と医者だよ。ちなみに、俺の彼女は医者。

タケシ

け、警察・・・！？！？

タケシ

おい、今までのこと言ったって言ってなかった？

タケシ

警察に知られるとか大丈夫かな・・・！？

ノビタ

あぁ、すごく怒ってたよ！

ノビタ

強制で関係を持ったりアルコール押し付けたりしてたら下手したら逮捕できるねって！

タケシ

う・・・そんなあ・・・。

タケシ

もしかしたら俺、逮捕されちゃうかもしれないってこと！？

タケシ

それは困る・・・。どうしよう・・・。

タケシ

おい！ノビタ！お前の冗談だったって言ってくれよ！！！

ノビタ

それはどうかな。ていうか僕が言ったところで変わらないと思うけど。笑

タケシ

そ、そんなあ・・・。

タケシ

俺、大丈夫かなあ・・・。

ノビタ

わからないな。まあでも確実に言えることは、そんなことを自慢げに他の人に話してたり、

ノビタ

無理やりしたことを武勇伝のように思ってる時点でいつかは捕まると思うなあ。

ノビタ

人としてやっちゃいけないこともあると思うしね。

タケシ

ぐぬぬ・・・。

ノビタ

だから僕から言えることは、今までのように過ごしてるとろくなことにならないよってこと！

タケシ

そ、そんなあ・・・。今までのこと楽しかったのに、出来なくなるなんて・・・。

タケシ

しかも、見下してたノビタにこんな説教じみたこと言われるなんて・・・。

ノビタ

まあ、まだそういう風に思ってる時点で逮捕されるかもしれないよね。

タケシ

そんなあ・・・。

〜後日談〜

ノビタ

この後、タケシくんは毎日逮捕されるんじゃないかとビクビクしながら過ごしたそうです。

ノビタ

しかも、女の子達がその事について連絡したらしく、これしたって本当？と同じ文が3人から

ノビタ

同時に送られてくることもあったそう。

ノビタ

全員知ってるから誰に言われるか分からず、でもブロックしたら動向がわからなくなるため

ノビタ

ブロックもできず、毎日くる連絡にげっそりしたそうです。

ノビタ

今回、僕は彼女とグルになってタケシくんを成敗しようとなりましたが、

ノビタ

最初にタケシくんと連絡を取っていた時に実は彼女と一緒にいたのです。

ノビタ

そんな彼女が、仕返ししたい！との事で合コンを開く事になりました。

ノビタ

彼女の度胸と、頭の回転には頭が上がらないです。

ノビタ

そんな彼女と僕は、来月籍を入れる予定です。

ノビタ

確かに、タケシくんの妨害に屈しなかった僕たちなら

ノビタ

いい家庭を作ることができるかもしれないですね。

ノビタ

タケシくんには感謝しています。

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