おはなし

桃赤

最初は

男に告られたのなんて始めてで

可愛かったし、面白そうだから

ちょっとだけならって

1年だけなら、いいよって

君を傷つけたことも知らずに

俺は適当な理由で返事をしてしまった

付き合ってからは

毎日が楽しかった

春にはお花見をした

夏は海に行ったし

秋や冬は旅行にも行った

2人で過ごしていくうちに

俺は完全に赤が好きになっていた

好きというか

もはや一緒にいるのが当たり前のような

そんな気分だった

悲しい笑顔で俺に尋ねる赤の言葉

そうだ

最初から1年だけの約束で

今日が赤に告白された日だ

赤の話では

俺と付き合ってから数日後に引っ越すことが決まったらしい

それから赤は居なくなった

引っ越して、転校して、会えなくなった

赤は泣きながら、俺に幸せだったって

愛してるって言ってくれた

俺も、幸せだった

だから、今日

俺は赤に会いに来た

離れてても、どれだけ遠くにいても

俺は赤のことが忘れられなかった

1年も2年も、その先も

ずっとずっと俺のそばで笑ってて欲しい

終わり方雑じゃんね