好きな曲に影響受けて作ったやつです 曲の意味とあんまり関係は無いですけど。。
ワンク 短い キャラ崩壊 不穏 死ネタ 自殺 直接的な描写は無けれど モブ→ワンツー の強姦未遂要素あり 確認していないので 誤字脱字、日本語のおかしなところがあってもいつも通り無視してください。 いつも通り話ぐちゃぐちゃ
彼の作るショーが大好きだった。
彼の彩るステージで演じるのが大好きだった。
彼と共に生活する日々が大好きだった。
彼と過ごす恋人としての甘い時間が大好きだった。
彼と、
彼に、
彼が、
──彼のすべてを、愛していた。
……そう、過去形なのだ。
夏がこんなにも大嫌いになったのは、いつだっただろうか。
えむ
寧々
司
類
夏は、正直に言うと嫌いだ。
暑くてかいた汗でじめじめするし、倒れたりしないよう、熱中症にも気をつけなければならないので冬の時より休憩を挟まなければならないし、太陽が煌々として眩しい。
寧々
えむ
寧々
類
司
そんな、暑さで嫌になるような夏のことだった。
司
類
司
司
司
類
司
類
司
類
司
類
司
類
司
類
司
司
類
類
司
類
司
類
類
司
類
司
類
類
司
司
類
類
司
類
司
司
類
司
類
寧々
えむ
司
類
寧々
えむ
寧々
類
司
類
えむ
寧々
類
寧々
類
寧々
えむ
司
類
司
類
司
類
司
類
司
寧々
えむ
寧々
司
寧々
司
類
司
寧々
えむ
ー 夏祭り当日 ー
司
司
類
司
類
司
類
司
司
類
類
司
類
類
司
類
司
類
類
……この時、ちゃんと類の言うことを聞いていれば、あんなことには……。
──ぱっ、
類
司
あっという間に人ごみに流され、はぐれてしまった。
と思いきや、手首を掴まれる。
司
──相手は、知らない男だったが。
司
男
司
男
司
男
司
類
類
類
類
類
類
連絡を待つ間、数分のはずなのにまるで1日──否、2日ほどの長い時間を待っているようだった。
連絡が無い間、1分経つ度に鼓動が早くなって行き、動悸や良くない想像。
10分程経った後、焦燥感で居てもたってもいられなくなり、無意味とわかっていても周りにある裏路地へ向かった。
──そこでは、考えたくもなかった出来事が起きそうになっていて。
司
類
男
司
類
男
類
男
司
男
類
司
男
類
司
類
司
類
司
類
類
司
──ああ、大好きな司くんにこんな思いはさせたくなかったのになあ。
はぐれてからすぐに焦らず周りを探せていたら、
ちゃんと僕が手を離さないでいたら、
もっと僕が勇気を出せていたら、
そもそも、みんなで夏祭りに行きたいなんて言わなければ……
あんなトラウマを背負わずに済んだのに。
今思えば、あの日から類はおかしかった。
おかしかった、というより、暗い顔をして過ごすことが多かった。
何かあるのかと聞く度に『なんともないよ』と答えられて、いいように誤魔化され流され。
無理矢理聞き出そうとしてものらりくらり躱されてしまい、類が悩んでいることについては全く知れなかった、知る由もなかった──
……あの手紙を見るまでは。
結論から言うと、あの後類は自殺してしまった。
それを聞いた時は悲しみのあまり倒れてしまいそうなほどで、絶望し、ひどく悔やんだ。
いつも大きい声を出しても喉を痛めることすら無かったオレが、声を枯らし喉が物凄く痛くなるくらいには泣いて、泣き叫んでいて。頭が痛くて堪らなかった。
そんな時、類からオレへの遺書が届く。
それを読んで、もう出ないはずの声を出したくなった程には、それはそれは残酷であったが。
司
母
母
司
『司くんへ
自殺なんてしてごめんね。怒ってるかな、それとも悲しんでくれているかな。
どっちでも嬉しいな、それは僕を本当に想ってくれていたからできることなんだろうから
でも、自分を責めることと後追いだけはしないでね。君は何も悪くないから
どうしてこんなことをしたのかって聞かれると長くなるから、一部だけ話すね
覚えているか分からないけれど、僕、夏祭りにはあまりいい思い出がないって言っただろう?
中学生のときなんだけど。僕も君と同じで、知らない人に強姦されかけたことがあって
その時は自分でどうにかしたけれど、それからどうにも夏祭りとか人が多いイベント事が苦手になってしまってね。もうそんなことは起きないってわかってたんだけど
でも、みんなとなら大丈夫かもと思って、油断しちゃったんだ。あの時は司くんの滅多に見れない可愛い姿を見れて浮かれていたのもあったと思う。
だから手を離しちゃって、あんなことになった。夏祭りに行くって決まった時に、絶対君にはあんな思いさせないって決心したはずなのにね
その他にも色々あったせいで追い詰められちゃったんだ。まあ、けど全部書いたら紙に収まり切らなさそうだから諦めるよ。
とにかくこれだけは覚えててね 僕は司くんのことずっとずっと愛してるから。
どうか僕のことを忘れないでいてくれると嬉しいな 神代類』
何回も書き直したのか消しゴムで擦った跡や、くしゃくしゃになった紙、段々と弱々しくなっていく、所々ふやけて見えにくい文字。
それだけで類がこの文章を書いている時の情景が思い浮かんで、もう何度目かもわからない涙が流れる。
類が自殺したと知った時、いっそオレも死のうかと思った。
この遺書を読んだ時、もしかしてオレのせいでもあったのかもしれない。そう自分を責めようとした。
……だが、それは許されないようだ。
なあ、類。
いつになったらまた会えるんだ?
いつになったらまた一緒にショーができる?
またお前の演出が見たい。どこにも代わりなんて居やしないんだ。
類に貸してもらった本、内容がものすごく難しかったがやっとわかったぞ。 それを理解してから思いついて、作った脚本があるんだ、なあ、見てくれないか?
類じゃなきゃダメなんだ、お前の意見が聞きたい。その声で、その見た目で、いつも通りにこやかに笑って、肯定の声でも否定の声でも良い。聞きたいんだ。
まだ、言えてないことも、できてないことも、借りた本も返せていない。
もっと一緒に生きたかった。
もうあんな、類が怖いって思うことには遭わせないから、だから、
戻ってきてくれないだろうか
……オレが夏を完全に嫌いになった理由は類の命日の季節だからだが、
オレが少し夏を好きになれたのも、類の命日の季節だからこそ類に会えるかもしれないと淡い希望を抱くようになったからでもある。
唯一類がオレに貸しっぱなしだった本に、彼のメッシュの色のような水色の栞を挟み、そのまま夢の世界に落ちた。
END.
コメント
1件
今回も素敵なお話をありがとうございます……😭類が普段見せない涙を、それも司のために流したという事実があるだけで生きていけます、ホントに………類が「トラウマがある」と言ったとき、司は類に対して特に何も聞かなかったので、そっとしておくことが司なりの優しさなんだろうな、と思って…でも類がいなくなった今、司は類のことをそっとしておけないと思われるので、毎日首を吊ることだけを考えて生きていくんだろうな