私はユキ
特に何の特技も無く、進路も決まっていないごく普通の高校生
ニュースキャスター
テレビが煩い
まさかこんな事になるなんて──
一週間前
ユキ
ユキ
ユキ
同級生A
同級生B
同級生A
同級生B
同級生B
同級生A
同級生A
同級生B
同級生A
同級生B
同級生A
同級生B
ユキ
ユキ
コツ
コツ
コツ
ユキ
コツ
コツ
コツ
ユキ
コツ
コツ
ドンッ
ユキ
ユキ
ユキ
そこには
真っ黒なフードを被って、巨大なハサミを持った女性が立っていた
ランバさん
女性は、長い首をぐるんと回して笑った
ランバさん
ここは泣き叫んで逃げるのが普通なんだろう
でも、私は真っ直ぐな目で、こう答えた
ユキ
翌日
同級生のAとBが死んだ
私は今までに無い
高揚感を覚えた
ユキ
ユキ
ランバさん
ランバさん
ランバさん
ユキ
ユキ
こうして私は
たくさんの人を殺した
ランバさん
ランバさん
しかし私は
人を殺していく罪悪感には勝てなかった
ある日
ユキ
ランバさん
ユキ
ランバさん
ユキ
ユキ
ユキ
ユキ
ランバさん
ランバさん
ランバさん
ランバさん
ランバさん
ランバさん
ランバさん
ランバさん
ランバさん
ランバさん
ランバさん
ランバさん
ランバさん
ランバさん
ランバさん
次の瞬間
ランバさんはハサミを持って私に襲いかかって来た
ランバさん
ユキ
私は外に飛び出た
ランバさん
ユキ
ユキ
ランバさん
ランバさん
ランバさん
ランバさん
怖い
今までこんなにも狂った人の隣に立っていたなんて
ああ、戻れない
もう、戻れない
誰も庇ってくれない
皆死んだから
皆殺したから
あの人も殺した
あの人も殺した
あの人もあの人もあの人も
全部私が殺して─
ユキ
ユキ
私はランバさんに向かって行った
ランバさん
ユキ
私はランバさんからハサミを奪い
首を、切った
ランバさん
飛び散る、石楠花の花弁
耳に残る、蟋蟀の泣き声
私の心は
仙人掌になってしまった
ユキ
ユキ
ユキ
ユキ
やっと自分の手で人を殺せる
翌日
ニュースキャスター
エリ
エリ
エリ
ユキ
エリ
ユキ
そこには
真っ黒なフードを被って、巨大なハサミを持った女性がいた
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