君が隣にいてくれれば

みんなは前世の記憶を信じるか？

必ずしも前世の記憶がないとは限らない

そんな彼のお話

愛する人を守るために

代々受け継がれてきた

ある少年のお話を…

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ

変わらない陽の光

変わらない日常

今日も俺は起きる

生きる意味がないまま

今日も生きる

死にたい理由もないまま

今日も生きる

生きる理由はひとつしかない

愛する人を守る

今度こそ

絶対

俺の名前はさと💗

現在高一の男子だ

俺はある特殊な人間だ

俺には前世の記憶がある

俺は何回も転生をしてる

何回も

何回も

呆れるほど

でも俺はこれでいい

愛する人を守るためなら

何度だって繰り返してやる

10回100回愛する人が死んでも

次成功するって信じてる

絶対今度こそ死なせない

絶対

俺には恋人がいた

中3から付き合った

大切な恋人

ころ💙って言うんだ

自分でも驚いてるよ

だってまさかの同性だからね

好きになるなんて思わなかった

でもあいつの笑ってる顔が

優しさが

ツンデレなところも

全部

全部

好きになったんだ

告白した時

振られるって思ってた

けどころ💙は

泣きながら

と答えた

あの時は嬉しすぎて強く抱きしめたんだっけ

運命は呆気なく終わる

愛する人の突然の死

俺は何も考えられなかった

病院の人によると連続殺人事件に巻き込まれたんだと

俺の手伝いをしたせいで…

やけに真っ白な病室は

俺の頭を表してるようだ

やけに可愛い顔で寝ているころ💙は

今でも起きそうで

俺は病室の中1人で泣いた

泣きまくった

死んでしまったころ💙を洗うため看護師さんがころ💙の身体を触る

女の人だし触って欲しくない

そんな気持ちが溢れるほど

ころ💙の死は簡単には受け入れなかった

あの声はもう聞こえない

もう会えない

気分を変えるためテレビをつけた

なんの為に生きたんだろう

何をするために生きてるんだろう

生きる理由がわからなくなってきた

いつもなら隣にいるころ💙は

もう隣にはいない

考えるのをやめよ

忘れよう

ｸﾞｲｯ

夢から覚めるとそこにはころ💙はいな

声は聞こえない

忘れない

忘れられない

もう一度あの声を聞きたい

もう一度会いたい

抱きしめたい

そんな思いは届かない

今日も俺は1人引きこもる

3日

5日

1週間が経った

俺はご飯を食べていない

食欲がわかないんだ

生きてる意味ってなんだろう

ふと俺はころ💙の部屋に行きたくなった

ガチャ

ころ💙の部屋は変わらない

机にある写真をみた

写真嫌いなころ💙は俺と写真をあまり撮ってくれなかった

それなのに写真立ての中には俺ところ💙の写真が入っている

よく見ると中２の林間学校で撮った写真だ

きっと卒業アルバムから撮ったのだろう

下手に切ってるが俺ところ💙はハッキリ写っていた

俺の生きる意味は何処に…

答えが見つかった

俺はころ💙と居ないとダメなんだ

俺は…

ころ💙のいない世界なんて考えられない

マンションの屋上

俺は登った

空は青く

ころ💙の髪みたいだった

余計会いたくなるよ

ころ💙

ｸﾞﾁｬ

ｶﾁｯ

ころ💙を救うってどうすればいいんだ？

やり方が分からん

とりあえず外に行ってみるか

俺は外に出てみた

そこには見慣れない景色が広がっていた

田舎っぽい

空気が美味しいところだった

俺は少し歩くことにした

ドンッ

あたふたしてるのが可愛い

これはころ💙だ

どこからどう見ようところ💙だ

でも俺の事を覚えてない

なんで…？

困惑はした

けどそれ以上に会えたのが嬉しくて

俺は家に戻り考えた

知らない所だから迷ってしまった

よし、考えるぞ

まず俺は違う所にいる

多分ここは東京ではない

それに俺の体は少し小さくなった

前は18歳だったし

ころ💙と一緒に住んでいた

それにころ💙は俺の事覚えてない

転生と言うやつだろうか？

ま、とにかくよく分からないがまずはこの世界をよく知ろう

相手の事をよく知るのが大切って言うしな

ｶﾁｯ

急に眠くなってきた

体が…

頭がぽわぽわする…

ヤバっ…意識…が…

ガチャ

久しぶりにころ💙に名前呼ばれた

やばい飛べそう

キーンコーンカーンコーン

いや、可愛すぎね？

どれだけ可愛いのかよ

今すぐにでも抱きしめたい

その気持ちを抑えながら 早足で職員室へ行った

やべぇ嬉しい

可愛すぎて溶けそう

溢れる想いが爆発しそう

この笑顔を守りたいって本気で思った

絶対

絶対救うからな

それから俺達はとても仲良くなった

周りから見たらバカップルと呼ばれるほど

でもころ💙と話せるのが嬉しくて

それに抱きしめることも出来る

前と変わらない

前も抱きしめたらそう言ったっけ

あぁ愛おしいな

ｼﾞﾘﾘﾘﾘﾘ

ｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀ…

揺れが大きい

これじゃころ💙が壁にぶつかる

耐えろ

耐えろ俺

ころ💙を守るんだ

ｶﾞﾀ…ｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀ

ﾄﾞｯｼｬｰﾝ

ｸﾞﾁｭ

いまさっきまで繋いでた手が…

ない

崩れ落ちた天井

そこにいた人も落ちてきて

ころ💙は下敷き状態

血まみれで…

ころ💙…はもう…

俺はショックのあまり倒れてしまった

そして次の瞬間建物は倒れてしまった

そして俺は

息を引き取った

ｶﾁｯ

次こそ

次こそ

次こそ

そう思って何回ころ💙は死んだっけ

何回繰り返したっけ

場面は様々で

幼いころ💙

兄弟のころ💙

社会人のころ💙など

沢山あった

疲れた

でも次こそは…

ｶﾁｯ

これが

最後でありますように