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主
主
主
主
主
主
主
主
海
翔
主
主
主
翔
海
海
海
翔
翔
海
海
翔
翔
海
海
翔
海
こっちの気も知らないで...
翔
海
翔
翔
海
翔
翔
ほら、またこーやって 人の気も知らないで
海
翔
翔
そう言って頬をふくらませる
海
海
翔
海
翔
何かを隠すように笑って、
翔
次の日の放課後
翔
海
翔
海
やっぱり、すぐに忘れる
翔
海
翔
翔
翔
そう言った親友の顔は 今にも泣きそうで
喉が空気で蓋をされたかのように 言葉も出なかったし 上手く息もできなかった
翔
翔
翔
翔
海
翔
そう微笑みこちらに近づいてくる
海
海
最後まで言う前に 口を塞がれた
ガリッ
海
翔
初めての好きな人とのキスの味は
血の味がした
翔
翔
海
次の瞬間、翔はフェンスを乗り越え 屋上から飛び降りた
海
海
海
海
その後の事はよく覚えていない
先生によると俺はショックが大きかったのか涙を流しながら屋上で倒れていたらしい
5年後
後になって聞いた話だが 翔はかなり前から自分で命を絶つ事を決めていたらしい
翔の母親から 翔の日記を見せてもらった時 思わず涙が溢れて 翔の母親に迷惑をかけてしまった
日記には 数年前から自分の気持ちに気づき 社会の目や何より俺にそんな自分を どう思われるのかが怖くなり 必死に気持ちを押し殺そうと 呪いのように何度も何度も 書き記してあった
そして数日前 俺たちが通っていた高校から 園芸部の女子生徒がタイムカプセルのようなものを見つけ その中には翔から俺宛の手紙があった と連絡を受け
ちょうど翔の命日も近いし 急に俺を置いていった罰として 目の前で読んでやろうと まだ読まずに持ってきている
海
海へ 急にいなくなってごめん。俺はこれ以上、海に対する気持ちを押さえつけ続ける自信がなくなっちゃったから 海の目の前から消えることにしたんだ。最後まで勝手な俺でほんとにごめん この手紙が、海の手に渡ってるかもわからないけど、最後ぐらいは素直な気持ち 書かせて 俺、ずっと海のこと大好きだった。 海には俺の隣で笑っていて欲しいし、ずっと一緒にいて海のことを俺が幸せにしたかった。 けど、もう俺の事は忘れて海はまともに...普通に幸せな人生にしてください。多分そこに俺がいたら邪魔だと思うから、早く俺の事は忘れてね 今まで本当にありがとう。ばいばい 翔
海
手紙を読みながら涙があふれる
海
海
海
次々と溢れる涙を拭い、
海
海
そう言って、俺は自分のカバンから カッターナイフを取り出す
海
海
俺は取り出したカッターを 自分の手首に当て 勢いよく刃を引いた
海
毎年1年に1回だけ 翔の命日に翔の墓石の前で 俺は自傷行為をする
忘れっぽい翔が
最後にしたキスの味を忘れないように
主
主
主
主
主
主
主