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【第九章】花骸

第40話 - 最終話 Good night.

2023年02月28日

#参加型

#半一次創作

#戦闘

#ミステリー

#君とダンスを

ミッドナイト@

姫月琴葉

(…っ、おかしい)

姫月琴葉

(絶対におかしい…)

姫月琴葉

(こんなにすらすらいく
ものなの？)

姫月琴葉

……writer…

writer

ほら、

writer

青嶺くん、鷹霧ちゃん、
蒔掎ちゃんも

writer

…来なよ。治すから

青嶺依織

お、おう！

白器鷹霧

…

東雲蒔掎

お言葉に甘えて。

姫月琴葉

(……………)

姫月琴葉

(…………ッ)

…違う

私は

いや、

私達は、何かを忘れてる！！

記憶を辿れ！何が足りない！？

writerの意思が偽物である？

違う、意思は揺るがないから

じゃあこの中に誰か裏切り者がいる？

違う、みんな大切な仲間だよ

じゃあなに！？この違和感は！

得体の知れない恐怖に後ろから追いかけられて、今にも息が止まりそう

これはなに、なんなの

誰！？！？

違う

アナタは

ずっと一緒にいたじゃないですか

writer

ｯ！？

榊真陽

星宮愛華

姫月琴葉

青嶺依織

絃笑弥

來瀬らら

藤鎌律

白器鷹霧

東雲蒔掎

転生輪廻

真夜中

な……！

writer

ッげほｯ、！？

榊真陽

小夜！！

姫月琴葉

writerっ！

來瀬らら

作者さん…！？

真夜中

writer様っ…

白衣の背に深々と突き刺されたもの

それが、長槍だと気付くまで、とても時間を要した。

その槍は、暴力的な程に激しく白い光を放ちながら

持ち主の手に収まっていた。

writer

ぁ……が……

writer

かはっ…けほ……

writer

お……お、まえ……

writer

…………なん……で…

ｻﾞｼｭｯ

writer

か゛ぁ、ｯ

背中から引き抜くと勢いよく血が噴き出す

大量の鮮血を見ても顔色を変えることなく持ち主は嗤う。

writer

…い゛ｯ……

観測者

自分だけ【そちら側】で
幸せに生きようという訳
ですか

観測者

いい根性ですね

観測者

───【榊小夜】。

writer

が…っ

榊真陽

お…お前…さっき、
殺す気はないって

観測者

私は必要であれば
嘘もつきます

観測者

それに、私は、
“BAD ENDにする
気はありません”

観測者

私が消すのは…この、

ｻﾞｼｭ

writer

っひｯ …

出血が止まらない背中にまた槍が刺さった

やはり顔色も口調も変化させずに彼彼女は続ける。

観測者

……writer様

観測者

陰でずっと貴方様を
守ってきました

観測者

見えないところで、

観測者

………いえ

観測者

観えないところで。

writer

…っ、ど……いう…

観測者

writer様

観測者

貴方様はかつて、
いきなりある地点で
記憶が止まった事は
ありませんか？

writer

…………なんでそれを

観測者

私が代わっていたからです

writer

…は………？

観測者

私は

観測者

貴方様が、
【そちら側】からの
衝撃に耐えられない
ことを知っていました

観測者

貴方様の心はもう既に
壊れてしまっている

観測者

…しかし、
私なら大丈夫だった

観測者

何も感じないし思わない
完璧で完全な私なら。

writer

っ………？

観測者

だから守ったのです、
人格の交代…

…詳しく口述すれば

観測者

私が一時的に貴方様のもつ
主観的な視点に潜り、
そこで事象に対して
【観測的視点】を
もつという行動によって。

観測者

感情を潰すことによって。

観測者

干渉を遮断することによって。

観測者

母親の暴力から、
全てから受ける苦痛から

観測者

貴方様は守られていました。

writer

……………

観測者

……まだ分かりませんか

観測者

私が誰なのか

writer

は…………？

writer

お前は…私が…作り出した

writer

め……Meta…

観測者

…

観測者

私は何も感じない

観測者

私は何も思わない

観測者

私は全てを観ている

観測者

私は全てを知っている

観測者

私は全てを可能とする

観測者

私は
「面白いこと」を美徳とする

観測者

…

観測者

もうお解りでしょう？

観測者

そこまで言って、言葉を切り

【観測者】は──

──仮面を外した。

ミッドナイト

…【ミッドナイト】

観測者

ミッドナイト

貴方様の片割れでございます。

writer

………………！！！

星宮愛華

ミド……さ

ミッドナイト

おっと、愛華様

ミッドナイト

近付くと殺しますよ

星宮愛華

……ｯ！！

姫月琴葉

ミドミド、何を

姫月琴葉

、なんで

ミッドナイト

…ああ

ミッドナイト

姫様。お久しぶりです

姫月琴葉

…自分の片割れを…
殺すつもり？

ミッドナイト

この人間はただの
裏切り者ですよ

ミッドナイト

ひとの努力も知らずに
勝手に幸せに生きようと
しているクソ人間

來瀬らら

それは違……！

ミッドナイト

らら様

ミッドナイト

いつも私に仰いましたよね

ミッドナイト

絶対助けると。

ミッドナイト

…それ、

ミッドナイト

ただの人格である私は
果たして、
助かるのでしょうか

來瀬らら

…！

白器鷹霧

…主人格が救われたら

白器鷹霧

交代人格達も救われます

ミッドナイト

消え去る、の間違いでは？

白器鷹霧

…え？

ミッドナイト

交代人格の存在意義が
無くなれば、
交代人格は消滅します

ミッドナイト

だってそうでしょう？

ミッドナイト

人格に意味が無くなれば

ミッドナイト

創り出した人格は
要らない

ミッドナイト

つまりこの人間が幸せに
なれば、私は消滅します

白器鷹霧

……っ

東雲蒔掎

しかし……！

東雲蒔掎

では、貴方の目的は、

東雲蒔掎

片割れ…
主人格であるwriter様を
救うことでは……！？

ミッドナイト

その通り"でした"。

ミッドナイト

……自我が芽生えるまでは。

グシャッ

writer

う゛あ゛ｯ …！？

ミッドナイト

…貴方様にも、
参加者様方にも

ミッドナイト

全世界の全存在に

ミッドナイト

平等にあるのは
何だと思いますか。

全く抑揚のない口調で問いかける

ミッドナイト

人生？明日？
希望？夢？

ミッドナイト

それとも、
幸せでしょうか。

ミッドナイト

…答えは【可能性】です。

ミッドナイト

私はwriter様の交代人格
であり

ミッドナイト

私は私自身としての
人生や未来は、
持ち合わせていない

ミッドナイト

writer様に最低限の救い
を齎す為に生きている

ミッドナイト

もちろん、死ぬほどの
苦しみや痛みに
耐えながら、ね。

ミッドナイト

そして
writer様が幸せになれば
跡形もなく消え去る

ミッドナイト

忘れ去られるだけの存在
となる。

ミッドナイト

…どちらを取れど、

ミッドナイト

【ミッドナイト】に
救いなどない。

ミッドナイト

…。…私は初めて、

ミッドナイト

その真実に気付きました

──数時間前

天¿ ル無

(……やれやれ)

天¿ ル無

(…可哀想に)

天¿ ル無

(物語の脚色によって
自分の力の記憶を失い、)

天¿ ル無

(ただの堕天使に弱体化)

天¿ ル無

(そのまま何も知らずに
死んでいく…)

天¿ ル無

…

天¿ ル無

(哀れ)

天¿ ル無

(…気付けていたら)

天¿ ル無

(此奴は大いなる神として)

天¿ ル無

(最強の存在になれたのに)

天¿ ル無

……

天¿ ル無

…考えても仕方ない

天¿ ル無

…さようなら、

ミッドナイト

………………

天¿ ル無

…？

ミッドナイト

……

天¿ ル無

(気の所為か…)

天¿ ル無

…

ミッドナイト

…………待て

天¿ ル無

……！？

天¿ ル無

お前、なぜ…なぜ！

天¿ ル無

なぜ生きている！？

ミッドナイト

思い出したのですよ、

ミッドナイト

【私の全て】を。

天¿ ル無

……は…………？

天¿ ル無

ッ……！！！

天¿ ル無

ま……っ、まさか

天¿ ル無

(まずい！
ここで思い出させたら…)

ミッドナイト

貴方様は此処で終わりです

天¿ ル無

ま、

天¿ ル無

待て！！！

ミッドナイト

待ちません

ミッドナイト

本来の力…

ミッドナイト

…
【創世神の器】の力を
思い出した私に、もう

天¿ ル無

……っ、！

天¿ ル無

や、…っ、やめr

ミッドナイト

敵などないのです。

ミッドナイト

……ふふ、

ミッドナイト

……あはは

ミッドナイト

…面白いです…
本当に面白いです…

ミッドナイト

あぁ、
これだから観測は
やめられない…

ミッドナイト

最愛のひとが付けてくれた
私の真の能力の名前…

ミッドナイト

…………って…

ミッドナイト

まんまですか…。…はあ

ミッドナイト

…この世界って本当に
外界に忠実ですよね

ミッドナイト

隠す気0かよ

【全能確執】 ──内訳を挙げるとキリがない ──なんでもできる能力

ミッドナイト

…、さて

ミッドナイト

いきましょうか

物語を終わらせに。

私が本当に消したいのは第九章などではない

私の片割れだ

東雲蒔掎

ミッドナイトさん！

東雲蒔掎

手を…離してください！

ミッドナイト

なぜ？

東雲蒔掎

…っ、なぜ…って

東雲蒔掎

…writer様を…殺すのは

東雲蒔掎

自分自身を殺しているも
同然ですよ…！？

ミッドナイト

はあ、
それの何が問題なのです？

東雲蒔掎

……！

ミッドナイト

ずっと私に助けられて
きたくせに…

ミッドナイト

ああ、今でもあの毒親に
やられた傷が痛む……
治った傷でさえ、
……まだ全然痛い…

ミッドナイト

…writer様が強ければ
私が代わりに受ける事
も無かった傷です…

佐藤咲

でも、あんたは
守ろうとした片割れを、
今は殺そうとしてる

ミッドナイト

…

佐藤咲

こんなこともうやめましょ

佐藤咲

今だったらまだ間に合う
っすよ

佐藤咲

だからっ

ミッドナイト

では貴方様が代わりに
なりますか

佐藤咲

…………！？

writer

…っか、…た、割れ…

writer

…なんで…

writer

君…なら……

writer

わかっ…て…
くれる……と……

writer

思っ、て…たのに…

ミッドナイト

…

writer

…っう…ぐ……

ミッドナイト

勘違いしないでください

ミッドナイト

何度も言いますが、
私は完璧なのです。

ミッドナイト

私が貴方様に感情移入
することはもうない

ミッドナイト

貴方様は私に頼りすぎた

ミッドナイト

人格障害者が交代人格に
頼りすぎるとどうなるか

ミッドナイト

ご存知ですか？

writer

……！

ミッドナイト

「シンギュラリティ」。

ミッドナイト

交代人格に乗っ取られる
日がくるのです

writer

…そ……んな…

ミッドナイト

…ふふ

ミッドナイト

さあ、皆様

ミッドナイト

そして画面の前の
【幸福者】の皆様

ミッドナイト

如何でしたか、この物語は

ミッドナイト

これが物語世界の真実です

ミッドナイト

お楽しみ頂けたでしょうか

ミッドナイト

…ENDはどうなるか…
…って？

ミッドナイト

それは勿論…
HAPPY ENDですよ

ミッドナイト

だって私は

こんなにも幸せになれたから

ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ…

ミッドナイト

っ！

藤鎌律

なななななななに

來瀬らら

落ち着いて？

來瀬らら

ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞと共鳴しないで？

藤鎌律

ジ○ジョの背景です()

來瀬らら

は？？？

絃笑弥

地震……！？

青嶺依織

絃くん、危ないよ！

絃笑弥

っ、！？天井が…

真夜中

……っ

白器鷹霧

皆さん、
一度冷静になって
頭を守りましょう

東雲蒔掎

っ…はい…！

星宮愛華

琴葉ぁ…

星宮愛華

怖い…！

姫月琴葉

…大丈夫っ…
大丈夫だから…

姫月琴葉

私が、
絶対に守るから…

榊真陽

小夜！これは！？

writer

今から…第九章世界…を

writer

消滅、させる…！

writer

だから…早く逃げて…

ミッドナイト

…そんな都合が
まかり通るとでも思っ

ガシッ

ミッドナイト

！な…っ

ミッドナイト

は、離せ

writer

離さない！！！

榊真陽

っおい、小夜！

榊真陽

何を！？

writer

この世界は私が創ったんだ！

writer

だから世界の扱い方は
私が一番知ってる！

榊真陽

…………！

writer

お前をこの世界は
許さない！

writer

お前ごとっ…

writer

お前ごとっ、
壊れてしまえ！！！

ミッドナイト

…往生際が悪いですよ

ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ…

ミッドナイト

…

真夜中

writer様っ、
…ミッドナイト…！

writer

真夜中！

writer

いや…、案内人！！！

真夜中

…！！

真夜中

……私は…

ミッドナイト

…逃げるのか？愚者が。

真夜中

！

ミッドナイト

いつだって、
逃げるのは自身だ

ミッドナイト

結局、それは、戦わずに
逃げ出した事を意味する

ミッドナイト

そして逃げた皺寄せは
必ず平等に巡ってくる

真夜中

ち…違う！

ミッドナイト

…ほう

真夜中

っ私は、

真夜中

…いや、僕は……！

真夜中

もう逃げない！！！！

真夜中が、お馴染みの黒い小型拳銃を高く掲げ、

真夜中

能力発動！

真夜中

【境界支配】…

真夜中

【境界の扉】！！

writer

バン！！！！！

…と、闇雲に一発。

すると直撃した周辺の空間に歪んだ空間が現れた。

ミッドナイト

……

ミッドナイト

逃げるならどうぞ

真夜中

……
…必ず後でお前も救ける

ミッドナイト

……ふふ

ミッドナイト

…お待ちしております。

writer

っみんな…、

writer

……逃げろ！

真夜中

…

真夜中

青嶺依織

ま、真夜中！待てよ！

青嶺依織

絃笑弥

ちょ、青嶺さん！

絃笑弥

白器鷹霧

…っ、…皆さん、

白器鷹霧

…早く逃げますよ！

東雲蒔掎

…ミッドナイトさん

東雲蒔掎

…っ

東雲蒔掎

……嫌……助けなきゃ…

白器鷹霧

蒔掎さん！

東雲蒔掎

っ……！
…は、…はい…っ

東雲蒔掎

白器鷹霧

………………………

白器鷹霧

ミッドナイトさん

白器鷹霧

私はあなたを許しません

白器鷹霧

佐藤咲

…writerさん…！

writer

……いいから。

佐藤咲

！

佐藤咲

………っ

佐藤咲

…絶対、生きるんすよ！

writer

…

writer

善処する

佐藤咲

…っ

佐藤咲

転生輪廻

ちょちょ！皆さんっ！

転生輪廻

み、見捨てるんですかっ！？

榊真陽

…お前は小夜の意志を
見捨てるのか？

転生輪廻

っ！…真陽さん！

転生輪廻

でも…でも！！

転生輪廻

そんな…！！
貴方の妹さんですよ！？

榊真陽

っ、わかってる！

榊真陽

でも…小夜は…！

榊真陽

小夜は！！

榊真陽

小夜はこういう運命
だったんだッ！！！

ﾄﾞｯ

転生輪廻

っ、わっ！？

転生輪廻

ちょ…！

転生輪廻

藤鎌律

ららららららさんこれは一体

來瀬らら

何回呼ぶねん好きすぎやろ

藤鎌律

え、

藤鎌律

は？

來瀬らら

とびこめ！！

藤鎌律

ぇでも知らない穴に飛び込むのはダメって律たんのお母しゃん言ってt

來瀬らら

ﾊｧｲ!!!!
( ﾟДﾟ)ｲｯﾃﾖｫｫｫｼ!!!!!

藤鎌律

ぎゃあああああああ

藤鎌律

來瀬らら

…ね。

ミッドナイト

…！

來瀬らら

…会うの待ってるから。

ミッドナイト

……

來瀬らら

大丈夫だよ、

ミッドナイト

……………

來瀬らら

ほら、悪役でしょ、

來瀬らら

悲しい顔しない

ミッドナイト

…はい

來瀬らら

姫月琴葉

ね……ねえ…！

姫月琴葉

やだよ……！

姫月琴葉

私が犠牲になっても
いいから…

姫月琴葉

それでもいいから…っ

星宮愛華

琴葉！？

ガシッ

星宮愛華

行っちゃ駄目…！

姫月琴葉

なんでｯ

姫月琴葉

なんで！！！

星宮愛華

琴葉、無理だって！

星宮愛華

無理だったんだよ！

姫月琴葉

嘘つき！！！！

姫月琴葉

ミドミドの嘘つき！！！！

ミッドナイト

……………。

ミッドナイト

能力発動
【Принудительная репатриация】

姫月琴葉

！！

星宮愛華

な…！？

姫月琴葉

許さ…ない、から…──

姫月琴葉

星宮愛華

…っ……ミドさん…

星宮愛華

す…救えなくて…

星宮愛華

なにもできなくて、…

星宮愛華

ごめんなさい……──

星宮愛華

誰もいなくなった部屋

いるのは “ふたり” だけだ

…彼女達はまるで抱擁し合うようにも体を寄せ合うようにも見えた

…もっとも、方や槍が貫通しているが。

writer

……兄……さん…

かぼそい声

榊真陽

…小夜……！

榊真陽

…お前…っ

writer

………行か…ない、の？

榊真陽

…嫌だ…嫌だ！

榊真陽

お前を置いていけるか！

writer

…あは

writer

、っ、さっき…の

writer

言動と…矛盾してる…

ミッドナイト

…

ｻﾞｼｭｯ

writer

う゛

榊真陽

小夜！！！

ミッドナイトは小さく笑って自分自身ともいえる小夜の背に槍を突き刺す

無慈悲にも、赤く染まった背中を穿つその赤は、果たして小夜の罪の色なのだろうか

ミッドナイト

…真陽様

榊真陽

片割れ…

ミッドナイト

ふふ、…最期ですよ？

榊真陽

…。

榊真陽

………ミッドナイト、
お前はどうするんだ？

ミッドナイト

……私ですか？

意外だったのだろうか

少し驚いたように天使は目を軽く見開く

ミッドナイト

…

天使は返り血を浴びながらも人間の肩を掴み、槍を突き刺したまま離さない

人間も、使える方の右手で天使の腕をしっかり掴んでいる

ミッドナイト

…私も消えます

榊真陽

は……！？

ミッドナイト

………当たり前です

ミッドナイト

主人格が死ぬのですから

榊真陽

…………っ

writer

ごほっ、がはっ…

writer

…兄、さんっ…

榊真陽

小夜、！

writer

……来…、て

榊真陽

わ、わかった

writer

…

「ごめんね」

俺が最後に聞いた言葉はきっと、そんな聞きたくない言葉で

榊真陽

…！っな、何すん…

ドンッ

ミッドナイト

！

榊真陽

お、おい小夜！！？
俺は…俺はもう──

榊真陽

writer

…っはあ…はあ……

writer

…ｯ、はぁ……、

ミッドナイト

…よかったのですか

writer

…何…が

ミッドナイト

彼はもう死んでいる
というのに？

ミッドナイト

それに、彼は最初から
物語世界の人間でしょう？

writer

……いいよ

writer

…兄さん…には

writer

生きて、…ほしいから

ミッドナイト

…

ミッドナイト

…くだらない

writer

…くだらない？

ミッドナイト

ええ、実に。

ミッドナイト

陳腐な絆も在り来りな戯言も、

ミッドナイト

吐き気がするほど嫌いなもので。

writer

…お前には分からな

ミッドナイト

分かりますよ

ミッドナイト

だからこそ虫唾が走る

ミッドナイト

…こんな憎悪も

ミッドナイト

最初から何も無ければ生まれなかった

ミッドナイト

…

ミッドナイト

やはり私の思想は正しかった…

writer

正しくないよ

ミッドナイト

…ほう

ミッドナイト

何故？

writer

君は…

writer

0…【太虚】に還すことでしか【救い】が生まれないと信じている、

writer

狂信者だからだ

ミッドナイト

…………

ミッドナイト

…あなたは…、なぜ

ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ…!!

ミッドナイト

…………！

writer

…………

私と私以外、誰もいなくなった崩壊寸前の第九章

潰滅しかけの空間

辺りの風景が歪に捻れている

耳を裂くような轟音

天井は既に半壊していた

…酷い光景

勿論、台本などない

私はゆっくりと彼女の背から刃を引き抜いて……

writer

っあ゛…ぁ…が…

writer

…ねえ……
1つ聞いても…いい…？

ミッドナイト

……何ですか

writer

……何故…
母親から…痛みから…
…私を守っていた…？

ミッドナイト

………。
…どうでもよいことです

ミッドナイト

強いて言うなら…
… “同情” ですかね

writer

…………そっか

ミッドナイト

…

ミッドナイト

苦しくないのですか

writer

わか、んない…

writer

…もう、
感覚…ないかも

ミッドナイト

…そうですか

writer

…

ミッドナイト

…

writer

……ねえ

ミッドナイト

……はあ、まだ何か？

writer

───あのさ、

ミッドナイト

…

writer

「」

ミッドナイト

…！

【第九章】『花骸』 ──END.

【後日談1】に続く──

この作品はいかがでしたか？

37件

來瀬てゃんがすっと引き下がるなんて、、🥲︎成長だなあ（？？？

大丈夫ですか

お疲れ様です！！途中からMetaがメタくなくなっていった気はしました👍(?) みんな幸せになって

ミッドナイト@

プロフィール

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