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*創造の間*

槍は雨のように降り続く

床とぶつかる音でメロディーを奏でる

まさに『狂気の演奏会』

チーノとあちゃみはひたすらに避けるしか選択肢はなかった

チーノ

くっそッ......!!

あちゃみ

はぁ、はぁ、はぁ

玄武

神器は俺の『領域』だ。「希望がある」と信じて、勝てるとでも思うなよ?

玄武

【さぁ、狂え、そして絶望しろ!己の才能を嫌い、周りの才能に嫉妬し狂い叫べ!『ワージングソング』】

玄武が言葉を紡いだと思うと、周囲にギリギリ目で見えるぐらいの音符の粒子が出現する

チーノ

(音符の粒子......?なんや、これ)

玄武

【さぁ、刻めよ、さぁ奏でよ。人を粉々にするまで流れ切れ!!「メロディーバースト」】

動きがゆっくりに感じた

ひとつの槍が甲高い音を立てて落ちる

すると、音符がカッ!と輝きバンッと爆発音が響き渡る

チーノ

!?

あちゃみ

!?

まるで自然の爆弾

音で反応し爆発を繰り返す無数の粒子

まるで、踊りを踊っているかのように爆発が近づいてくる

チーノ

(どうするどうするどうするどうする!!早すぎる、いくら何でも.....避けられない!)

あちゃみ

危ない!

バンッと音が近くで聞こえるが、チーノにダメージはない

しかし

チーノ

あちゃみさん!

あちゃみ

ッ.....結構痛いわ

左手に火傷と出血そして肩に突き刺さった玄武が持っていたはずの棒

重症かは一目瞭然であろう

玄武

なぜ、そいつを守る必要があるんだ?

あちゃみ

当たり前でしょ?私なんかより、チーノさんの方が優れているのは知ってるんだから

あちゃみ

周りが見えてなくても、他のメンバーより実力はなくても『周りを思う気持ちは誰にも負けてない』のよ!

玄武

そんなモノ、あったて意味ないのに(ボソッ

あちゃみ

それに、古参は新参に時代を託すのも大切な仕事なのよ

あちゃみ

あなたも上司から言われたことない?『この仕事はお前にしかできない』って

玄武

!!

あちゃみ

いずれ、古参の時代は終わり新参が創り出す新たな時代が来るの

あちゃみ

古参はそれを支えるだけ

あちゃみ

躓きそうになったら一掃のこと転ばせて、立ち上がらせる

あちゃみ

これは、古参にしか出来ない仕事なの

あちゃみ

実力が簡単に付いたら誰も苦労しないの

あちゃみ

苦労するからこそ、達成感を感じるの

あちゃみ

貴方は「己の才能を嫌い、周りの才能に嫉妬し狂い叫べ!」と言った

あちゃみ

自分の才能を見放し、諦めれば!それはただの醜い人間よ!

チーノ

あちゃみさん!!出血が!

出血が酷くなり、目はかすみ見えていないだろう

あちゃみ

はぁ、はぁ、はぁ、はぁ

あちゃみ

ずっと、ずっと『ひとりぼっち』だった、私を、がっちゃんが助けてくれた

あちゃみ

仲間を、被害にあった時にしか、役に立たない

あちゃみ

動けない自分を、何回も呪ったし呪いたかった

あちゃみ

そんな勇気も、行動力もなかった私を、がっちゃんは『赤髪のとも』は求めてくれた!!

あちゃみ

だからっ!私は成長するよの!

玄武

もういい!

玄武は声を張り上げる

反射で見えなかったはずの瞳がユラユラ揺れている

玄武

お前の訴えはよくわかった。だが、これは組織が課す無慈悲な試練

玄武

せめてもの処置だ。死を恐れず、未来の卵を守ったこと、心から賞賛しよう

玄武

【未来を希望するモノよ、願い祈り神の神髄を崇めよ。与えるは最高の楽曲「ライフソング」】

あちゃみの姿は守備壁の外に行き、肩を突き刺していた怪我だけ無くなっていた

玄武

しんぺい神、きりやん、レイクラウド、お前たちの移動を許可する

玄武

あちゃみの治療を頼む

名前を呼ばれた三人は、走ってあちゃみに近づきを治療を始める

玄武

さぁ、あとはお前だけだ

玄武

せっかく、大先輩が繋いでくれたバトンを落とす事はしないよなぁ?

チーノはに力を込める

すると持って持っていたオレンジ色の石が嵌ったナイフが光り出す

玄武

!!

チーノ

確かに、俺は皆さんと比べて弱いし鬱兄さんの後ろを追ってるだけやった

チーノ

でも、先輩を傷つける奴は絶対に許さない

ナイフは姿を変える

それは【銃】だった

チーノ

銃を持て

チーノ

正々堂々やろうや

今まで出さなかった殺気を出し、玄武を威圧する

玄武

(なんだ、この殺気)

玄武

(それにナイフから銃への変化。確かに、あれは『賢者のナイフ』)

玄武

(霊力の混じりで扱う者が望む武器になる特殊な武器)

玄武

(俺のアビリティーを『唯一』打開できる武器だから採用した)

玄武

(だか!彼奴は霊力を保有していない!落ち着け、動揺を顔に出すな)

(ここは一種の)

(コロシアムなんだそ!)

玄武

はは、そうだな

玄武

なら、これは3つ目はクリアで良いだろう

玄武

こい『残虐のマグナム』

空中に浮いていたマグナムが玄武の右手に移動し収まる

玄武

さぁ始めよう!銃撃戦だ!

そう言うとチーノと玄武は同じタイミングで距離をとった

バンッとチーノが1発撃つ

玄武

射線が見えてんぞ!

玄武は避けて、バンッバンッと2発打ち込む

チーノ

!!

チーノはギリギリ避ける

玄武

あれだけの覚悟を決めといて、そんなへっぴり腰か?

チーノ

( 'ω')クッ!

玄武

分裂しろ!

玄武が持っていたマグナムが分裂しふたつになる

片手で持っていた斧は彼の背中を浮いて着いてくる

チーノ

二丁拳銃....?

玄武

俺の『相棒』が銃使いなんでね

玄武

ある程度の特徴は把握している

玄武

武器の改造をしているのは俺だからな

チーノ

そりゃ、奇遇やな。俺の相棒も銃使いなんよ

玄武

だが、普段使い慣れない武器は身体にダメージがいく。そうだろ?

バンッバンッバンッ

玄武は連続的に銃弾を放つ

チーノは避ける

チーノ

はっ、そう言う貴方だって

チーノ

隠しているようで、肩で息してますよね?

チーノは勢いよく地面を蹴り、玄武に近づく

高身長のリーチは大きく、すぐに玄武の目の前に辿り着く

玄武

!?

チーノ

これで、チェックメイトや!

チーノは玄武のおでこに銃口を突きつける

玄武は唖然とした後、不敵に笑った

玄武

はは、流石だな

玄武

これで4つ目クリア

玄武

無能にここまで手を焼くだなんて、思ってなかった

玄武

さぁ、最終決戦だ!

玄武は距離をとり、斧に手を伸ばす

チーノ

!?

玄武

忘れてたか?残る武器は1つ

玄武

俺が愛用している斧だ

玄武

さぁどうする?降参でもいいんだぞ?その指の状態では銃は握れないだろう

チーノ右の指は脱臼しかけている

軍人にとって、チーノとって利き手の負傷は大問題だ

その中で相手は近接物理の斧

相性は最悪だ

玄武

我が武器は『ブリューナク』

玄武

櫻の国の言葉では『努力の斧』と言われている

玄武

俺が生きてきた中で、誰の武器よりも時間を掛けて創り出した最高峰の斧

玄武

それが、ただの人間に突破できる訳ねぇ。今までそうだったからだ。先輩達が使おうが、この斧は俺専用。俺以外が使えば威力も出ない

チーノ

へぇ〜不思議な武器ですね。慈悲のない貴方にはお似合いだ

玄武

慈悲なんて要らないだろ。慈悲を与えたら、人間はダメになる

チーノ

はぁ〜厳しいっすねぇ。自分の考えですか?

玄武

組織の総意見だ。俺らが慈悲を与える対象は同じ道を少しでも辿った道、そして老人や子供。

玄武

どんな苦労もせず生きてきた無能は世界に要らない

玄武

努力は無限にして有限。どう頑張ろうと、目に現れる結果は数少ない。その運にすら見放された人間こそ、救う価値がある

玄武

いずれ、その運が蓄積されここぞと言う時に発揮されるからだ

玄武

全ては、自分の力では無いのに、調子に乗っている奴が、俺は

玄武

大嫌いだ!

ドンッと力強い地面を蹴る音が鳴り、玄武はチーノの目と鼻の先におり、斧を振り下ろそうとしていた

チーノ

!!

チーノが持っていた銃は知らぬ間に長剣となり、反射の構えで斧を何とか食い止め、距離をとる

玄武

良いよなぁ!!才能がある奴は!!

玄武

それだけで、存在意義を確立出来るんだから

チーノ

(なんや、あの威力!他の武器よりも一撃が重い!!)

玄武

おっと、言い忘れてた。この斧は相手の努力してきた数に応じて威力が変わる

玄武

つまり、【相手が努力した分、俺が圧倒的に有利になる。相手の努力すらも自分の努力と言い張る】

『嘘つきだけが使える斧なのさ!』

玄武は地面を斧で思い切り叩く

するとヒビが入り、地面は分裂を始める

チーノ

!?

チーノは素早くひび割れがしていない場所に着地する

チーノ

(地割れか起きる程の威力......ここで『努力』が仇になるとは誰も思わんやろ笑。彼奴が言ってる事も滅茶苦茶や)

玄武

努力なんか、

『ただの綺麗事なんだよ!』

そう言う玄武の顔は頬を赤くし目を見開いている

狂った笑みを浮かべていた

ふたつの主役第2章~裏と表が交わる場~

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