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テラーノベル(Teller Novel)

一瞬何を言われたのか理解ができなかった。

いむくんが....?人を...? タチの悪い冗談ならやめて欲しい

初兎

嘘やんな...?

hotoke

嘘じゃない!!!!

急な大きな声にびっくりしてしまう

初兎

だったらなんで....?

初兎

ていうか、誰を...?

hotoke

アイツ.....

「アイツ」 それだけで僕は察することができた

いむくんを虐めていた奴だ

hotoke

アイツいっつも虐めてくるでしょ?

hotoke

だから我慢できなくなって肩突き飛ばしちゃった。

hotoke

そしたら、アイツ近くにあった岩で頭打っちゃって....

それからいむくんは黙り込んでしまった

初兎

そっか....

初兎

アイツ、本当に死んだの?

hotoke

うん...もう息してなかったと思う....

初兎

そう...

殺す気が無かったとはいえ人を殺してしまった つまり、いむくんはもう犯罪者だ これから一緒に話すことも出来ないのだろうか

初兎

これからどうすんの?

hotoke

.....。

いむくんは少し考えて言った。

hotoke

どこかで死のうと思う。

初兎

....!?

hotoke

どうせもうここにはいられないと思うし

初兎

ちょ、ちょっと待って!

いむくんの言葉に驚き反論してしまう

初兎

僕らまだ16歳やで!?

初兎

人を殺してしまったのは悪いことやけど、自分も死ぬなんて...!

初兎

考え直して!自首した方がいいよ!!

hotoke

もう決めたの!!!!!

いむくんはまた大きな声を出した

hotoke

僕が生きてても!誰も喜ばない!!

hotoke

どうせ僕が死んだって....!
誰も....誰も..。

hotoke

悲しんでなんかくれない!!

初兎

いむくん...

「そんなことはない。僕は悲しい。」ってここで言うべきだった いむくんのあまりに悲しそうな顔を見て言葉を発することが出来なかった

hotoke

だから決めたの

hotoke

最後に初兎ちゃんと話せてよかったニコッ

初兎

ま、待って..

hotoke

もう行くね

そしていむくんは身を翻して その場を去ろうとした

いむくんが行ってしまう... 1番の親友のいむくんが。 止めたいけれどここで止めたら いむくんに迷惑をかけてしまうのではないか。 でも、いむくんと離れたくない。

色々な考えが自分の中で戦っている

でも、次の瞬間そんな考えは消え、気付けば体が勝手に動いていた

そして、いむくんの腕を無意識に掴んだ

hotoke

初兎ちゃん...?

初兎

....。

言いたいことが上手くまとまらない 僕は何を言いたいんだ...?

hotoke

どうしたの?

行かないで? 自首して? いいや、そんな事じゃない 僕が言いたいのは...

初兎

ぼ、

hotoke

ぼ?

初兎

僕も一緒に連れて行って!!

『あの夏が飽和する。』

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