モブ
あの…先輩
乃亜
ん?
乃亜
どうしたの?
モブ
グラデーションのやり方がイマイチ分からなくて…
乃亜
あぁ…この色のグラデーションは少し難しいよね
乃亜
こういう時は……
絵を描いていると 寂しい、とか悲しいとか、そういうのを 絵に集中することで忘れられるから楽だ もちろんその時だけ
文哉
先輩
文哉
明日はいよいよ体験入部の子達来ますね
乃亜
そうだね〜
文哉くんは相変わらず俺によく話しかけてくれる 空気が和むし、何に対しても 深入りはしてこないから正直凄く助かっている
乃亜
……たのしみ?
文哉
…いえ
文哉
先輩を取られそうで嫌です
文哉
ただでさえもっと話したいことがあるのに
乃亜
…とられそうってなに?笑
乃亜
でも、そう言ってくれて嬉しいよ
乃亜
話したいことあるなら今度遊びにでも行く?
文哉
!
文哉
はい!
乃亜
部員のみんなで
文哉
あぁ、はい……
乃亜
?
乃亜
ほら、もうすぐ終わるからいいとこで切り上げちゃって
文哉
…ですね
次の日
乃亜
今日で今描いてる絵が終わりそうだな…
乃亜
次はなんだろう…
瑠々
…あ、の
瑠々
すみません…
乃亜
?
瑠々
1年3組の教室ってどこか分かりますか…?
乃亜
……えっ??
乃亜
そもそも1年の靴箱は真逆の棟だけど……
瑠々
えっ…えぇっ!
乃亜
…はは
乃亜
君さえ良ければ案内するよ
瑠々
す、すみません…
瑠々
お願いします…
ここまで学校で迷う子は初めて見た…