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アリス
...、
ルイス
アリス
ルイス
少し
ルイス
少しだけ
ルイス
外に出ないか？
アリス
...？
ルイス
父上からは許可を貰ったよ
ルイス
数分だけ
ルイス
な？
アリス
...、
ルイス
な...なぜ...
ルイス
父上！！
父
ん？
父
あぁ
ルイス
俺たちの誕生日は来月のはずです
ルイス
なぜ
ルイス
準備が早いと思います
父
仕方ないだろう
父
こやつのせいだ
父
アリスからも承諾を得ている
ルイス
アリス...？
アリス
...、
ルイス
嘘だろ？
ルイス
アリス
ルイス
なぁ
ルイス
俺は...
ルイス
せめて...もう一度だけ...
父
なんだ
ルイス
アリスの声が聞きたい...
父
...良かろう
ルイス
アリス！！
アリス
兄様...？
ルイス
...アリス
アリス
？
ルイス
アリス...
アリス
そんなに呼ばれても...
アリス
どうしたらいいか分かりませんよ
ルイス
ごめん...
ルイス
ごめんな...
アリス
...兄様
アリス
僕が死んだ時
アリス
あの湖に僕を捨ててください
ルイス
...それがアリスの望みなら
ルイス
俺は...
アリス
ありがとうごさいます
ルイス
ほらこの本
ルイス
前にも読んだだろ？
ルイス
あとはこの本に
ルイス
それと...
アリス
兄様
アリス
僕そんなに読む時間ないですよ
ルイス
そうだったな
ルイス
じゃあこれを
アリス
幻獣と兎...？
ルイス
あぁ
ルイス
その本はな
ルイス
幻獣である少年と
ルイス
兎である少年の話なんだ
ルイス
幻獣の少年は処刑されてしまうんだがな
ルイス
だが
ルイス
兎の少年は
ルイス
その子の後を追うように
ルイス
少年を抱きしめながら永遠の眠りにつく
ルイス
そんな話だ
アリス
...兄様も？
ルイス
あぁ
ルイス
あわよくば
ルイス
お前と共に死にたかったがな
アリス
...嫌です
ルイス
え？
アリス
兄様には
アリス
僕が死んだあとも沢山生きて欲しい
アリス
兄様には死んで欲しくないです...
ルイス
...それは無理な願いだな
アリス
え...？
ルイス
俺はアリスのおかげで生きていたんだ
ルイス
アリスが居ないのなら
ルイス
俺の存在意義はなくなるからな
アリス
なんで...
アリス
僕なんか...
ルイス
...俺はな
ルイス
アリスのことが好きだよ
アリス
...僕は
アリス
愛してますから
ルイス
言うようになったな
ルイス
なぁ
ルイス
どうして許可をしたんだ？
ルイス
まだ生きることも出来たはず...
アリス
だって
アリス
これ以上先延ばしにしたら
アリス
僕が僕じゃなくなりますから
ルイス
...アリス
ルイス
お前の名前は
ルイス
アリス・クリーチャー
ルイス
俺の名前は...
アリス
ルイス・クリーチャー
アリス
僕の兄様
ルイス
死ぬ時は一緒だ
ルイス
アリス
ルイス
幻の湖に行って
ルイス
2人で溺れ死のうじゃないか
アリス
...それは名案ですね
アリス
絶対に2人で
ルイス
あぁ
ルイス
準備は？
アリス
いつでも
アリス
兄様
アリス
愛しています
アリス
来世でも
アリス
僕の兄様になってくれますか？
ルイス
あぁ
ルイス
アリス
ルイス
来世でも
ルイス
俺の弟になってくれるか？
アリス
勿論
アリス
何がなんでも
アリス
2人でひとつですからね
その数千年後
2人は幻の湖の奥底で
死体は綺麗に保たれたまま見つかったそうだ
そしてきっと今
2人はまた家族として
そして愛する人として
共にいるでしょう
END
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