最期くらいは＿。

…私なんて、壊れてないもん。

何も間違ってはいない。

みんなの笑顔が見れればそれでいい。

私はただ華麗に咲く花のように、

皆を魅了し、

輝いている存在と言えるのであろう。

誰よりも真っ先に手を挙げる。

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

大音量の拍手が起こる。

そしてこの瞬間に苦笑いする。

これが当たり前なのかもしれない。

…席につこうとする。

景色がぐるんと歪む。

なにか衝撃が走って…

華心ちゃん！？

瀬月さん！？！？

瀬月！！！

…ん…？……今………

何…が…起き…………て…

そこで急に視界が白く濁り、

意識が遠のいていく。

見慣れない白い壁。

なんとなく香るアルコール。

…そうだ。保健室だ。

…………、

申し訳なさすぎる。

いつも皆に尊敬してもらえる、

頼ってもらえる存在だと思ってたのに。

弱みをみせたくない。

無駄に頼りたくない。

嫌われたくない。

…そんな恐怖心が、

私を襲う。

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

静かな保健室に響く声。

それはどこか真面目でしっかりした声。

この事実を、

どうやって取り繕ったらいいのだろう。

そんな思考は頭の隅に寄せ、

そのまま談笑へと溺れていった。

あ！おかえり〜！！

大丈夫だった？

みてみて！

優等生コンビだ〜！w

なんか映えるw

素敵ぃｯｯ

私達は笑って応えた。

こんな幸せを、

ずっと味わっていたいな。