えむの部屋
えむ
じゃあ、早速作戦会議していこーう!!
寧々
目が見えないってことは、音と匂いで伝える必要があるってことだよね
司
音と匂いか……
司
やはり演出などがないとインパクトがないから難しいな……
類
朗読劇なんていうのはどうかな?
類
演出は考えるつもりだけど、新しいショーをする機会にもなるしね。
えむ
うんうんっ!じゃんじゃん出てこーう!
えむ
うぅ……
寧々
思ったよりしっくりくるのがない……
類
なかなか難しいものだね……
司
ぐぅ……さっきから1時間ずっと案を出してるぞ……
寧々
なんかスランプになりそう……
司
くそう!こんなんじゃ最高のショーはできないぞ!
えむ
はいはーい!私もそうだと思います!!
類
練習の時間も取りたいし、1ヶ月以内に決めておきたいんだけどねぇ……
司
……よし!お前ら!
司
1週間以内に物語の構成を作っておれに見せろ!
司
4人の特化した部分を取り込んでストーリーを作るぞ!
寧々
なっ……!?
寧々
1週間以内!?
えむ
わかりましたっ!沙桜ちゃんを笑顔にするために、全力で考えてきますっ!
寧々
え、えむ!?
類
いいね、面白そうだ。
寧々
る、類まで……
司
ほら、寧々、お前もやるだろう?
寧々
……
でも、私はショーなんか見れないし、寧々さんが活躍するところも見れないの
寧々
……わかった。やればいいんでしょ。
えむ
やったぁ〜!寧々ちゃん、ありがとう!
寧々
え、えむ……
司
早速家に帰って案をだそう!あ、他のやつに協力してもらってもいいからな。
瑞希
へぇ〜、目の見えない子に?粋な事するねぇ
瑞希
ていうか、なんで僕を呼んだのさ。もっと他にいないの?
類
僕の中で、君が1番適任だと思ったからだよ。
類
まぁ少々君のユーモアが欲しくてね。協力してくれるかい?
瑞希
まーいいけど。その代わり、後でカレーライス、奢ってよね
類
ふふ。喜んで。
ミク
あっ!寧々ちゃーん♪
寧々
……!ミク
寧々
えっと……
ミク
ん?寧々ちゃん、悩みごと?
寧々
いや、そうじゃないんだけど……
寧々
っていうことで、協力してもらっても、大丈夫かな……?
ミク
うんっ!ミクがいーっぱい提案してあげるっ!
寧々
ありがとう。……あれ?リンやKAITOさんは?
ミク
あ、今は私以外全員でショーをしてるんだっ♪
ミク
ねぇねぇ、早くやろうよ〜!
寧々
…うん。そうだね。
司
咲希ぃぃい!!
咲希
わっ、お兄ちゃん!?
咲希
急にどうしたの?
司
少しお前に協力して欲しいことがあってな!
司
実は……
司
と、こういう理由でな!
司
別に、俺一人でも考えることはできたんだが、あいにく沙桜は女性でな!
司
だが、俺は男!
司
女性は女性にしかわからん気持ちもあるから、お前に協力を頼んだんだ!
咲希
な、なんか壮大だね……
咲希
よーし、沙桜ちゃんを笑顔にする為に、私も協力するよっ!
えむ
うぅ〜わんだほーい!
えむ
よぉーっし!ワンダーランズショウタイムの名にかけて!
えむ
がんばろーっう!
日向
それで私を呼んだの?えむ。
えむ
うんっ!お姉ちゃんはいっつもぽわわ〜んってしてるから、ぽささ〜んってしてる沙桜ちゃんのこともわかると思って!
日向
そ、そっか……
日向
まぁ、えむがその子を幸せにしてあげたい、っていうのはわかったから、お姉ちゃんもできる限り協力するね。
えむ
うんっ!ありがとう、お姉ちゃん!
ワンダーステージ
司
よし!お前ら、ストーリーは考えられたか?
寧々
うん。
類
あぁ。
えむ
はい!
類
あ、その前に、一つ提案してもいいかな?
司
ん?どうした、類
類
やっぱり、『目が見えない』ということを意図させるストーリーは考え直した方がいいと思ってね。
寧々
意図させる?
司
あぁ、咲希も言っていたぞ。
司
『コンプレックスを受け止めてくれるのはいいけど、「この子、目が見えないから、こんなショーをします」っていうような感じなのは、配慮されたようで悲しくなる』
司
とな!
えむ
そっかぁ!確かに!
寧々
え?ど、どういうこと?
類
例えば、寧々が親戚に紹介されるとき、「人見知りなので、そっとしておいてあげてください」と言われたら、コンプレックスに感じていることを認められたようになるだろう?
寧々
あ……確かに……
司
そういうことだ。類と俺はそこら辺は大丈夫として、お前ら2人は大丈夫か?
えむ
うん!大丈夫だよー!
寧々
……ちょっと考え直したいかも。
寧々
3分くらいで済ませるから、そっちは進めてて。
司
わかった。えむ、類、お前らの考えたストーリーを教えてくれ!
えむ
はーい!まずはあたしから!
司
……っと
司
こんな感じのストーリーでどうだ?
えむ
……おぉー!面白そう!
寧々
なんだか、今から演技するの楽しみになってきたな。
類
いい感じだねぇ。
類
ここから更に付け足ししていこうか。
えむ
はーい!
司
あぁ!
寧々
そうだね。
えむ
あ、さっき思いついたんだけどね!
司
よし、できたぞ……!
えむ
うんうん!最高傑作!
寧々
もう。えむ、はしゃぎすぎ。
類
おや、寧々もいつもより楽しそうに見えるけど……
寧々
う、うるさいってば。
司
じゃあ、もう遅いし、解散としよう!
司
また明日、ワンダーステージにな!