コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
リクエストありがとうございます!
ポケカメン
こんなに最悪な目覚めはいつぶりだろうか 朝いつも通り起床すれば暑くてだるい体と頭の鈍痛。幸い喉に痛みはなく枯れてもいないが察しがついてすぐに体温を測れば体温計には38.6と表示されていた
運悪く今日は12時からちょこらびでの撮影が入っているのだが今の時間は15:30。撮影にも遅刻している結構やばい状態。携帯の通知はとんでもないことになっていて背筋が凍る。絶対怒らせてしまったとスマホを開けばそこには安否を確認してくるようなメッセージばかりで決してそこに怒りが含まれているようには感じなかったがそれとは別に心配させてしまったことを実感させられ申し訳ない衝動に駆られる
今でもほんとに六人でのトークグループなのかを疑うくらいの速さで送られ続けているトークに「ごめん、今起きた。熱出た」とだけ送信すれば先程よりも早いペースでトークが送られてくる
『え!?大丈夫なの!?』
『何度あった?』
『体は?どこか辛いとこあるか?』
『今日は撮影来なくていいぞ、ゆっくり休め』
『無理して動くなよ、ほんこんさんには俺らから伝えとくから』
『ごめん』
『謝んなくていいよ、とりあえず今は寝てろよ』
『うん、ありがとう』
そうトークを交わし携帯を閉じてまた枕に頭を預ける
ポケカメン
約一年くらい前、俺が倒れた日からほんこんさんも含めメンバーは俺に対して心配することが明らかに増えた
少しでも気分が悪そうだとすぐに大丈夫かと声をかけてきたりいつでも体調を気遣ってくれたりと少々過保護気味になってきている。確かにグループで最年少の一人だがちゃんと成人しているわけだしそこまで子供扱いをされても、という感じだが実際甘やかされるのは嫌いじゃないから特に気にせず好きにさせている
ポケカメン
思わず出てきてしまった本音はさらに俺の体を蝕んでいき先程よりも状態が悪化してきたため迷惑をかけてしまった罪悪感を感じながらもメンバーが言ってくれた通り大人しく寝ることにした
ポケカメン
さくらくん。
気持ちよく寝ているとふと頭を優しく撫でられる感覚を感じて目を開くとそこにはよく知ったピンク色のうさぎのヘアピンをつけている彼がいた
ポケカメン
さくらくん。
寝起き特有の掠れた声で彼の名前を呼べば存在を知らせるように名前を繰り返し呼んで「体調どう?」と優しく聞いてくる
ポケカメン
先程まで感じていた程の痛みではないがまだ多少頭痛が残っていて頭がぐるぐるしているような感覚があるが体のだるさはほとんど消えていて多少動けるようになっていた
今何時かと問えば19時、と一言だけ帰ってきて眠気もさほどなかったから寝転がっている状態から起き上がって座ろうとするとさくらはすかさず後頭部と腰付近を抑えてゆっくりと起き上がらせてくれる
さくらくん。
ポケカメン
さくらくん。
ポケカメン
さくらくん。
四人は買い出し行ってるよ、と淡々と告げるさくらに驚きを隠せない
ほんこんさんがそこまで心配をしてくれるとは思わなかったしわざわざ家まで来てくれた五人にもびっくりだ
さくらくん。
さくらくん。
そう言って優しく頭を撫でてくれるさくらの手は冬場だからなのか少し冷たくてそれが気持ちよくて手にすり寄る
さくらくん。
ポケカメン
そんな俺の様子に少し意地悪に笑ってそう言い出すさくらに照れてしまいながらも強がりの言葉をかける
そんなことをしているとふと部屋の扉が開いてほかのメンバー四人が入ってきた
かにちゃん
まいたけ
ふぇにくろ
ゆぺくん☆★
ベッドに座っている俺を見兼ねて四人揃って焦ったように近づいてくる
ポケカメン
ふぇにくろ
さくらくん。
メンバーが来る前に一度測ったからベッド横のミニテーブルに置かれていた体温計を持って「はい、腕上げて」と言ってくるさくらに自分で測れるから、と断りを入れ体温計を半ば強引に奪い自分の脇に挟む
数分後測り終えたことを知らせる音が鳴り体温を確認するとそこには37.8と表示されていた
ポケカメン
さくらくん。
ポケカメン
かにちゃん
ゆぺくん☆★
ポケカメン
ゆぺくん☆★
ポケカメン
ゆぺくん☆★
ふぇにくろ
ゆぺくん☆★
ポケカメン
ゆぺくん☆★
まいたけ
ゆぺくん☆★
ふぇにくろ
まいたけ
かにちゃん
ポケカメン
さくらくん。
さくらの言葉を最後に四人が部屋を出て行って今度はまいたけと二人きりになった
まいたけ
ポケカメン
まいたけ
顔色も大丈夫そうやし、と言って存在を確認するかのように頬に手を伸ばし割れ物を扱うように優しく撫でてくる
無事でよかった、というのはきっと倒れた時のことを思い出したのだろう。退院してからメンバー全員に言われた「お前を失うかと思ったら怖くて仕方がなかった」と告白された時は少し驚いたがそれと同時に心が暖かくなった きっと、また失うかもしれないと心配してくれたのだろう
ポケカメン
まいたけ
まいたけ
ポケカメン
まいたけ
まいたけの言葉がむず痒くて照れ隠しでそっぽを向けば笑って頬に触れていた手を頭に移動させ少し不器用にガシガシと撫でてくる
ポケカメン
まいたけ
寝癖がついていたわけではないが朝から先程までずっと寝ていたし別に髪がセットされている訳でもないから別に気にすることでもないはずなのに何も言わずに心底楽しそうに笑って乱れた髪の毛を軽く直すように少しだけ髪の毛を撫で手が離れていく
まいたけ
ポケカメン
まいたけいるし、話したいし
まいたけ
ポケカメン
まいたけ
まさか声に出ているとは思わなくて恥ずかしくて顔が熱くなるのを感じたが歯を見せてにししと笑うまいたけが少年のようで母性本能からか不思議と心が落ち着く
ポケカメン
まいたけ
ポケカメン
まいたけ
まいたけ
ポケカメン
まいたけ
まいたけが優しく笑って優しく声をかけてくるとなんだか変な気分になる。優しい顔して笑うなんて柄じゃないくせに一番関わりが長いのもあって縋りたくなって甘えたくなって仕方なくなる。身長は俺の方が高いけど実年齢はまいたけが一つ上。ひとつしか変わらないのに稀に年上だと自覚させてくるようなことがあるのがなんかムカつく
ポケカメン
まいたけ
ポケカメン
優しく握られたまいたけの手は暖かくて少し心地よくて両手で握ってにぎにぎと遊んでいると声をかけられる
まいたけ
ポケカメン
まいたけ
小さいようで大きくて肉着いている訳ではないが骨張りすぎていない暖かくて気持ちい手
ポケカメン
自分でもびっくりするぐらい素直な気持ちが言葉になって溢れてくる 引かれたかな、と顔を見ればアホみたいに口を開けて固まっていて笑いが込み上げる
ポケカメン
まいたけ
ポケカメン
まいたけ
楽しそうに笑っている俺に少し呆れたように、でも優しく笑って両手で握っていた俺の左手をまいたけの右手で握って離し恋人繋ぎにしてまいたけの左手でそのまま俺の右手を口まで持っていき指にちゅ、と静かな音を立ててキスをした
口はすぐに離されたがその後のまいたけの目がほんの少しだけ獲物を捕らえたかのようにギラついていて胸がドキッと音を立てる
まいたけ
ポケカメン
まいたけ
ポケカメン
まいたけ
まいたけはいつも素っ頓狂でアホっぽいのに時折見せるその男らしさがすごくかっこよくて 好きだ
ポケカメン
まいたけ
ポケカメン
まいたけ
ポケカメン
まいたけ
そんな感じで話をしていると部屋にノック音が響いて色々持ってきた四人が中に入ってくる
かにちゃん
ふぇにくろ
まいたけ
ポケカメン
部屋に入ってきてすぐみんなの視線がまいたけと俺の間に移り不機嫌そうな顔をしたのでなんだろうと思い視線を探ればそこには未だに繋がれているまいたけと俺の手があって顔が熱くなる
さくらくん。
ゆぺくん☆★
まいたけ
さくらくん。
ゆぺくん☆★
ふぇにくろ
かにちゃん
四人に言われてまいたけが俺の手を離した途端俺に近づいてきて各々言いたいことを言っていく相変わらずの四人に少々呆れるが同時に愛おしいとも思う
ポケカメン
ふぇにくろ
ポケカメン
さくらくん。
ポケカメン
ゆぺくん☆★
ポケカメン
かにちゃん
ゆぺが持っているお皿には海苔が巻かれた三角形のおにぎりが六つ乗っていた すごく綺麗な形のもあれば少し凹んでる部分があるものもあったり形に個性が出ていて面白い
ふぇにくろ
さくらくん。
かにちゃん
ポケカメン
ゆぺくん☆★
まいたけ
ゆぺくん☆★
ポケカメン
ゆぺくん☆★
俺はどれをとっても当たりになるがちょっとドキドキしながら形が綺麗な三角形のおにぎりを指さし確認するようにゆぺに視線を送れば安否確認が取れたのでそれを手に取って自分の前に持っていく
ゆぺくん☆★
まいたけ
さくらくん。
ふぇにくろ
かにちゃん
ゆぺくん☆★
かにちゃん
さくらくん。
まいたけ
ゆぺくん☆★
ポケカメン
ふぇにくろ
ポケカメン
まいたけ
さくらくん。
ゆぺくん☆★
かにちゃん
ふぇにくろ
ポケカメン
まいたけ
さくらくん。
ポケカメン
ゆぺくん☆★
さくらくん。
ゆぺくん☆★
ポケカメン
かにちゃん
ポケカメン
ゆぺくん☆★
ポケカメン
ゆぺくん☆★
ポケカメン
さくらくん。
ふぇにくろ
かにちゃん
まいたけ
五人といると暖かくなる それはきっとこいつらが俺の事を好きでいてくれて俺もこいつらのことが好きだから。メンバーとしても恋的な意味でも、こいつらと愛し合ってるから辛くない
五人と話してるだけで元気が出てきて辛さも忘れて楽しく笑える
ふぇにくろ
まいたけ
ポケカメン
かにちゃん
ポケカメン
さくらくん。
ポケカメン
ゆぺくん☆★
ふぇにくろ
さくらくん。
まいたけ
かにちゃん
ゆぺくん☆★
ポケカメン
ゆぺくん☆★
ポケカメン
「「「最初はグージャンケンポイ!」」」
「「「…あいこでしょっ!」」」
その後は何回かあいこが続いて最終的にふぇにくろがジャンケンに勝ち俺とふぇに二人で風呂に入ったあとメンバーもそれぞれ風呂に入ってそれぞれドライヤーも終わらせ俺も薬も飲んだところで全員でひとつのベッドに入る
最初は熱が移るかもしれないから別々で寝ようと説得したが五人で一斉に押され見事に言いくるめられた
さくらくん。
ふぇにくろ
まいたけ
かにちゃん
ゆぺくん☆★
ポケカメン
ふぇにくろ
さくらくん。
まいたけ
ゆぺくん☆★
かにちゃん
ポケカメン
ゆぺくん☆★
そのゆぺの声と共に電気が消灯し六色のおやすみ、という声が部屋に響き数分後に小さく寝息が聞こえてきて数十分後には全員が寝入ったようで色んなところから寝息が聞こえてくる
肝心な俺はと言うと昼間に起きてからまたすぐに寝て最終的に起きたのが19時だったから眠気がほとんどなくまだ起きているが五人に包まれていてその温もりが気持ちよくて目をつぶったら案外寝れそうな気がする
今日は寝てばっかりだったけど起きたらメンバーがいてごはんも一緒に食べて一緒に過ごせて幸せだった
ふと目を開いて偶然すぐ目の前にあったかにちゃんの頭を起きない程度に優しく撫でる
ポケカメン
ポケカメン
そう独り言のように呟いてまた目を閉じた