iv
…おはようございま〜す
緊張でかすかに震える手で、予定の場所の扉を恐る恐る開ける
身構えたものの、その部屋には誰一人と 待っている者はいなかった
iv
……はやっ
時計をみてみると予定まで30分以上は時間が あった
思わず声が出てしまう
だって初めての長期出演で、あこがれの先輩も沢山いて、そりゃ張り切っちゃうよ
なんて1人で言い訳をしながら 席に座った
iv
…おはようございます!
そして挨拶の練習をしだしてみる。
iv
おはようございま〜す!…かなあ
真面目風であるべきか、フレンドリーに行くべきか
はじめの3秒で第一印象が決まると言われている
だいぶ緊張ものだぞ、これは
iv
…おっはよ〜うございま〜す……?
ti
教育番組でもやるつもりですか
心臓が取れたかと思った
どうやら挨拶の練習に集中しすぎて、静かに扉を開けて入ってきた音は全く耳に届かなかったらしい
なるほど、これで先輩の俺への第一印象は教育番組のお兄さんになったわけだ。
iv
お、おはようございます!!!
ti
おはようございます
iv
練習聞かれちゃってたんですね…
ti
練習…?挨拶のですか?
表情は特に変わる様子はないが、声色が不思議そうだ
もしかして挨拶の練習、しないのだろうか
iv
あっ、えっと俺…
iv
ティル先輩みたいな大先輩な方々と共演なんて
初めてで…
初めてで…
iv
粗相をしてはいけないと思いまして!!!
ti
そんなに堅苦しくなくて大丈夫ですよ
少し口がはにかんだ
笑った…
iv
あ、すみません……
ti
緊張しすぎてもよくないですからね
ti
リラックスしましょう
iv
…はい!
なんだか安心できる雰囲気だなと思った
初対面なのに、ずっと一緒にいてきたような、なんというか、安心感
これが「大先輩」なのだとよくわかった






