あずき
あずき
あずき
あずき
あずき
あずき
あずき
あずき
奏海
奏海
奏海
奏海
奏海
奏海
奏海
ポツポツポツ
奏海
奏海
ブワッ
奏海
私はひとり雨の中、宙に浮いた
奏海
しかも私は雨、鳥居、全てを通り抜けていた。
奏海
まるでなにかに引っ張られているかのように私は空へどんどん昇っていく
奏海
気を失っていたのか私は花畑に倒れていた。
ここにはたくさんの花が咲いていて、そこを円を描くように川が囲んでいた
奏海
奏海
立ち上がって訳もなく川へ近ずいた
川の向こうは全部霧で覆われていて何も見えない。
ここの先へ行ったら何があるのだろう。 体はそこへ行きたがっている
でも、それを心が許さない
行きたいのに、心が行ってはダメだと叫んでいる
奏海
私を囲んでいる川は、10メートルほど幅があって、手前は浅いが奥は深い
目で見ただけだから、確信したわけじゃないけど、奥は多分私の体2個分程はあるだろう
とても怖いし、寂しいし、嫌だけど
ここへ何度も来ているような気がした
ゴォォォォ
奏海
今までは眩しいほどに明るかった空が明るさを失っていく
不気味な空気が漂う中、私とは真逆の川の方に、暗い雲がどんどんと集まっていた
???
奏海
どこかから、子供のような泣き声が響いてきた
???
あそこだ!
私は何も考えずに走り出していた。
暗い雲が囲む、その中へ
花畑の端から端までで1kmはあるだろう。
そこをひたすら走った。
体力のない私だったから、足がもつれて息が上がっていく
それでも、立ち止まらなかった
いや、立ち止まれなかったんだ
やっとついた中心部は、川も波をうっていて、グルグルと渦を巻いている
そこに、泣いている少年はいた
波になんの抵抗もせず、徐々に沈んでいきながら、泣いていた
???
???
いよいよ川の水は、子供の顔まで迫っていた
それなのに子供はなんも抵抗していなかった。手で涙を拭いながら叫んでいる
私は川のギリギリから手を伸ばした
奏海
???
???
奏海
手を握ってくれた少年を私は一気に引き上げた
その少年が川から離れると、少年を囲っていた暗い雲は消えていき、さっきまでの明るい青空が広がっていた
奏海
奏海
???
???
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