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テラーノベル(Teller Novel)

ゼル

何もない。

ゼル

……俺を此処に配置するとか、酷くね?

ロア

うるせぇにゃ。

善一

……っは……撒けたか……?

楓夏

フラグ建設ホントやめて。

善一

ごめん。

ナバ

結構余裕あるね……。

……ねぇ……先生に話を聞きに行くって……どうして?

善一

……まぁ、それは後でな。

善一

さて……いるなら出て来て貰えると助かるんですが……ぜんまい先生?

ぜんまい

……亀田 碧だ。

善一

ああ、そうでしたね。
亀田 美月さんの……お兄さん。

ぜんまい

……悪いが、竈門。
俺は美月という奴は知らない。

善一

……美月?
初対面なのに何故呼び捨てなんですか?

ぜんまい

……………。

善一

……貴方は美月さんの兄。
そして、ネガを盗んだ犯人。

ぜんまい

……想像力が豊かなのは良い事だな。
けど、もう夜だ。そろそろ寮に戻れ。

善一

想像力が豊か、ではないですよ。

ぜんまい

……では、それを証明するものがあると?

善一

ええ。まずネガですが…

善一

実は俺はネガと体育館の写真の事は貴方にしか話しておらず、他の人で大人だと貴方しかいないんです。

ぜんまい

……それがどうした?

善一

……そして、ネガはナバ、楓夏にも話していない。
つまりネガの存在を知っているのは俺と舞……そして、貴方だけなんです。

ぜんまい

…………。

善一

ネガは俺が貴方に話した直後に盗まれました。勿論、俺は盗んでいません。舞も嘘等ついていません。
なら誰が盗んだか?……貴方しかいないんです。

善一

何故盗んだかどうかは知りませんが……美月さんの存在を隠す為、が妥当でしょうか?

ぜんまい

……何故俺が初対面の奴を隠す必要がある?

善一

``初対面´´?

善一

``初対面´´ではないでしょう?
何十年と一緒に過ごしているはずです。

善一

美月さんは俺が貴方の名前を言うと、『碧を知っているのか』と言いました。

善一

ここから、貴方と美月さんはかなり親しい関係だと分かります。

善一

おそらく、その関係は``兄弟´´。
苗字も同じで、友人なら同い年が多いはずなのに少し歳が違う。
何より、友人なら``先輩´´と呼ぶのが多いが、それを``碧´´と呼び捨て。
態度と呼び方で関係性ははっきりと分かります。

ぜんまい

……分かった。
俺がネガを盗んだ事は認めよう。

善一

……では、何の為に?

ぜんまい

……これ以上隠したって意味がないし、別にいいな。
……弟……美月の存在を隠す為だ。

善一

……何故隠す必要があったんですか?

ぜんまい

……美月は戦死したはずだった。
だが、今更になって戻ってきたのさ。

善一

……だとしても、美月さんを監禁した理由は?

ぜんまい

……本人の意志だ。

善一

……何故?

ぜんまい

分からないよ。
……アイツは、何処か変だ。

善一

………………。

ぜんまい

さてと……サツに会いにいくかな。
美月もようやく``人´´になれるだろ。

善一

``人´´になれる……?

ぜんまい

……``軍人は国が管理する物だ´´……物として扱われるくらいなら、``人´´として扱われる方が良い。

美月

兄さん!

ぜんまい

……なぁ……美月。
俺とお前が愛してた彼女は……俺の妻は……七年前に白血病で亡くなったんだ。

美月

……兄さん?

ぜんまい

………………。

美月

……お前が死ねば良かったのに。

ぜんまい

………………。

ぜんまい

……そうだな。

……戻って来てるじゃないの。

ぜんまい

なんでだろうな?

善一

……ぜんまい先生……。

楓夏

逮捕されたんじゃないの?

ぜんまい

いやぁ……懲役2ヶ月だけもらって出ちゃったよ……。

ナバ

美月さんは?

ぜんまい

……保護されたよ。

善一

……良かったですね。

ぜんまい

ああ。
後……亀槌さん、幻想部 創立おめでとう。顧問は……俺がなろう。

あら、どうも。

善一

幻想部?舞、お前合唱部だろ?

ええ、そうよ。
でも……単なるお遊びよ。

ナバ

どういう事?

……この幻想部は……怪異事件を解決する部活よ!

善一

……はっ?

ナバ

え?

楓夏

………………。

善一

……はぁぁぁぁあああっ!?!?!?

ナバ

(うっわ、うるさっ!)

サイドストーリー

全てを失ったとしても

何処か、心地好い気分に包まれている。しかし、それははっきりとしている。

……これは夢だ。自分は今、冷たい檻の中で過ごしているのだから、こんな幸せな空間はない。だが、この空間……図書館の様に見える。

……自分が知っている場所じゃない。

学校?動かない大図書館?いいや、違う。分からない……此処は……一体何処なんだ……?

???

……おや……。

後ろから声が聞こえ、振り向くと、黒髪に白いシャツの女性がいた。

???

……今日は、先生。
xxさんは、奥にいますよ。

その女性は奥の扉を指す。 もう一度振り向くと、彼女の姿はなかった。

扉に触れると、その先の空間は歪み、ふと気づけば、俺は縁がブラウンの布の椅子に座っていた。

どうにかして動こうとするが、動けず、体が言うことを聞こうとしなかった。しばらくして、あの女性と同じ黒髪で黒いパーカーに眼鏡をかけた女性が俺の所へ来た。

xx

……今日は、先生……俺はxxだ。

ロア

……さて、先生。一つ聞いてもいいか?

ぜんまい

…………。

xx

……何故、お前はあの男を弟だと、ずっと主張したんだ?

ぜんまい

……アイツは誰がなんと言おうと、血を分けた俺の弟だ。

ロア

……弟……ね。
なら、どうにかしてあんな事を?

ぜんまい

……アイツの願いだ。``兄さんの為になるのなら´´と言ってな。
……俺の今の幸せを壊したくなかったんだろう。

ロア

……女はどうなった?誓った女は?

ぜんまい

……七年前に白血病で死んだ。弟にこの事実は``伝えたくはなかった´´。
アイツを監禁するのは無駄な事だった。

ロア

なら、何故止めなかった?

ぜんまい

……理由が``妻が亡くなったから´´なんて言えばアイツはもうアイツじゃなくなるような気がしていたんだ。

ぜんまい

アイツは彼女を溺愛していた。軍人時代に彼女の事を聞けば、『彼女さえ生きていれば、嬉しい』と言っていた……そう考えると``俺の´´ではなく``彼女の´´幸せを壊したくなかったんだと思える。

ロア

……溺愛……ね。お前はどうだったんだ?

ぜんまい

アイツと比べれば軽い恋心だった。
ただ、俺も``彼女さえ生きていれば´´とは考えていたが、家族や戦友が生きて欲しいと言う思いの方が強かった。

ロア

……そうか。
じゃあ、さよならだ……先生。

視界はぐにゃりと歪み、少し見慣れた風景が見えた。 だんだんとはっきりとしていき、2日目の牢屋の暗い天井があった。

ゼル

スゥ……ロアは後でぶん殴る!

頑張れ。

ゼル

お久!

お久。

ゼル

じゃあ、締めます。

早くね?

ゼル

言う事ない。

アディオス。 (猫化とかは1日だけ)

ゼル

アディオス!

学園生徒の日常生活記(続編)

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