私は、家からひたすら走り続けて──
やっとの思いで到着した
優里
着いた⋯
真理と加奈は新入社員の同期で、とても仲が良かった。
そんな2人が危険な目にあっている。何があるか分からないけれど、行くしかない。
護身用になるものを一応持ってきた。
怪異的な存在に役立つかどうかも分からないけれど。そもそも怪異なのかすら、検討もつかない。
優里
大丈夫、なんとかなる。
意を決して、私は二人が居るであろう⋯休憩室に向かう。
優里
着いた⋯けど⋯扉は全開に開いてて休憩室には誰もいない。
優里
そして社内にも人がいない
優里
どうして⋯
優里
ひッ────────!!!
電話越しに聞いた
あの男の声が耳元で聞こえた───
レイジ
疲れた〜。
Shirena
おつかれー、大丈夫かー?
レイジ
うん、大丈夫〜
Shirena
そっかそっか、あんま無理せんようにな
レイジ
ありがと!
レイジ
うわ⋯
Shirena
え、なんなんどうしたん。急に
レイジ
いやさ、俺の職場の隣で事件あったらしい。女性達の変死体がって
Shirena
え?!マジで?こ、怖すぎるやん?!つか、ほんまや。なんかネットニュース流れてきたな。
レイジ
うわー怖すぎー⋯。
Shirena
気を付けて行くんやで。
レイジ
まぁ大丈夫と思うけどさ⋯
嵐山
おはようございます
レイジ
おはようございますー
レイジ
あ、嵐山さん。昨日のニュース見ました?
嵐山
あぁ⋯見たよ。隣の会社で複数の女性達の変死体があったとか。だっけ?
レイジ
そうです、怖いですよね
嵐山
あぁ、怖いね。
誰も知らない────
俺が犯人だって──────────
嵐山
だって俺は、この世に存在してないから捕まることもない
レイジ
ん?嵐山さん何か言いませんでした?
嵐山
ううん何も。
嵐山
さ、今日も仕事頑張ろう