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一方、その頃。 お祭り会場の端、木々が鬱蒼と茂る神社の森へと続く小道の入り口付近。
マイキー
マイキー
武道
マイキーはそう言い残し、小走りで光のあふれる屋台の列へと戻っていった。
武道は、先ほどマイキーが射的で落としてくれた「クマのぬいぐるみ」を両手で抱えながら、その背中を見送る。
武道
武道
周囲の客からチラチラと見られる視線に気恥ずかしさを感じながら、タケミチが暗がりへと少し後ずさった、その時だった。
ガシッ!!!
武道
突然、背後の暗闇から伸びてきた無数の太い腕が、タケミチの口と身体を乱暴に拘束した。
モブ1
モブ2
武道
武道
武道
叫ぼうとした口を汚い布で塞がれ、そのままズルズルと、光の届かない深い森の中へと引きずり込まれていく。
抵抗しようにも、相手は屈強な不良数人。
タケミチの力ではどうすることもできなかった。
マイキー
マイキー
両手に真っ赤なりんご飴を持ったマイキーが戻ってきた時、そこには誰もいなかった。
行き交う浴衣姿の客たちの中、武道の姿だけが、忽然と消え失せている。
マイキー
マイキー
きょろきょろと周囲を見渡すマイキー。
ふと、彼の視線が、提灯の光がギリギリ届くか届かないかの境界線—— 森の入り口の地面で止まった。
土にまみれて転がっていたのは、先ほど自分が武道にプレゼントした、あのクマのぬいぐるみだった。
マイキー
祭りの陽気な囃子の音も、人々の笑い声も、今のマイキーの耳には一切届いていなかった。
彼の瞳から、先程までの子供のような無邪気な光が、スゥッと完全に消え失せる。
マイキー
低く、地を這うような声。
それは東卍の総長としての声ですらなく、大切なものを奪われた純粋な「殺意」そのものだった。
ゆっくりと、マイキーは暗い森の方へと顔を向ける。
ぬいぐるみが落ちている方向。草木が不自然になぎ倒され、闇の奥へと続いている微かな痕跡。
マイキー