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君は桜が大好きだった

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君は桜が大好きだった

1 - 君は桜が大好きだった

♥

671

2022年04月04日

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42号室…42...

あった!!

コンコン

しつれーします!

お…て……

おき……て

起きてください!!!

Σ(゚д゚;)

おはよう桃くん

(´ - ω - `)

看護師は微笑みながら手際よく布団を剥がす

我が従順なる下僕よ…

我の布団を返せ…!

誰が下僕じゃ

(´ - ω - `)

あっ看護師さんか

はい看護師です先生呼んできます

あっ体調は大丈夫ですか?

布団無理やり剥がされて風邪引きました

それは良かったです先生呼んでくるので少々お待ちください

おいそりゃどういうことだってばよ

看護師はそそくさと病室を後にする

俺は雑に畳まれた布団を直しまだ少し暖かい布団で暖をとる

普通こんなに雑に扱われたらニュースにでもなるだろう

だが別に雑に扱われても不快にだとは思わない

俺が幼少期の頃から入院していて病院にいる人はほぼほぼ顔見知りだ

そしてあの看護師は俺を何年も担当しているかなりの古株だ

俺は今19で5歳から入院しているから14年ここにいる

そして彼は俺が入院する1年前に雇われたそうだ

つまり彼に仕事現場を教えたのは俺と言っても過言ではないだろう

寒っ…

俺がそうつぶやくと病室のドアが開いた

おはよう桃くん

あざーす

もうツッコミはやはないからね

なんであざーすって言うか聞かないからね

聞いてるじゃん

これは聞いてない…!

いや聞いてる聞いてる

すんごい聞いてる

彼は紫

精神科の先生だ

かと言って俺に特別精神的に問題がある訳ではない

病院に長く入院しているとかなり気が滅入る

余り人に言うことではないが何度か霊障に合う事もある

言わば金縛りや窓の外を見ると丑の刻参りをしている者もいる

そんなこんなで狂わないように紫さん、基精神科の先生と少し世間話をするそうだ

調子はどう?

起こしに来る看護師が雑です

あれま

大変ですね〜

もう少し優しく起こしてくれても良いと思うんですけど????

てか先生が起こしてくれればいいのに

えっ私?

うん

だってどうせ毎日来てんじゃん

まぁそうだけど…

えっそんな嫌だ?

いや私も色々と忙しくて…

まぁ病院の先生だしな

まぁ大人しく赤くんに起こされてください

は〜い

それじゃあ軽く食事を摂取して

あっ薬も一緒に出されるから飲むんだよ?

あれ苦くて吐くぞ

仕方ないよ…我慢

うぃす

食べ終わってすぐじゃダメだけど…

食べてその後ゆっくりしてから軽めの運動

走ったらダメだよ?

全力で病院中走り回ります

そうしたら拘束しちゃうよ

ごめんて

それと他の病室に入らない

外もダメ

廊下だけだからね

そういやさ

はい?

そろそろあの花壇の花枯れるぞ

花…?

裏口近くの…?

そう裏口近くの

雑草に近い花だけどちゃんと水やりなよ

ハルジヨンって結構かっこいい名前してんだから

そうですか…

どした?

そんな考え込んで

いえなんでも…

確かに最近元気がないですよね…

仕事の合間を取って水やりしますね

そ〜してください

じゃあね

ちゃんと食べてね

うぃ〜す

そうして紫さんは軽く手を振ってから病室を後にした

ビッピッピッと心拍数を表示する機械の音がする

名前は確かベットサイドモニタ…だっけ?

折角音の鳴らない時計を買ったのにこれじゃあ五月蝿くて堪らない

すーー…

ふんっ!

俺は腕に着いている拘束具を引きちぎる

そして指に付いているプロープを取る

血圧やら何やらを測っていた為指には血の跡がある

よ〜し逃げろ〜w

俺は窓から飛び降りある病室に向かった

俺の歩きに合わせてひたひたと足音がなる

窓から飛び降りてもすぐに使われていない病棟に入った

アイツらも学ばねぇよなぁっと思いながら

ん〜…

あった

俺は探していた病室のドアの前に立ち

「コンコン」

っと2度ドアを叩き

失礼しま〜す

黄〜ちゃん!!

俺が元気よく彼の名を呼ぶと

いらっしゃい

っと優しくカーテン越しに出迎えてくれた

単発

人気でしたら続編を出すかもしれません

君は桜が大好きだった

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コメント

7

ユーザー

この話気になる!!!

ユーザー

あ、うんとすっっっっごく続き見たい!

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