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紙貼(俺)
紙貼(俺)
注意 2次創作です。 作者はmo4、mo3、mo2未プレイです。 死ネタ、心中ネタ。 フサ太です、もしかしたらざく太、フサざく(ざくフサ)に見えるところがあるかもしれません。 フサ→→→(片思い)太→(仲良し)←荒(死) 結構暗めです。 フサキン視点です。 前半太陽さん殆ど喋りません。 mo4のキャラクターが数名(荒川さん、カシキンさん)死んでいることになっています。 「」はセリフ、()は心情、[]は文字です。 追スト後の話になっています、勝手に追ストの話を終わらせています。 フサキン「おはよう、太陽!」 太陽「....」 殆ど返事をしてくれなくなったな、昔なら煩いくらい元気な声で返事を返してくれたのに。 なんて考えても寂しくなるだけだし、切り替えよう! フサキン「ちょっと待っててね〜!ご飯作ってくる!」 部屋を出て、台所へと向かう。 フサキン(静かになっちゃったな) 数ヶ月前、ヴァニタスのマイドニウムを取り込んだキリミーヴァニミによって世界は危機を迎えた。 俺の、肉体錬成に使ったマイドニウムが暴走したせいで荒川とカシキンは消滅してしまった。 キリミは最終的にマリキンとJack、シグキンによって倒された、ヴァニタスのマイドニウムを摘出したが未だ目を覚さないらしい。 俺も、流石に死んだと思ったんだけどあの化け物の気まぐれか何かでソウルが何とか残されていた。 その後詳しくは聞いてないけど俺の肉体を再度錬成したらしい。 ーそして今に至る。 フサキン(もう数ヶ月か....) 数ヶ月前まで寂しかった木には綺麗な桜が色をつけている。 ?「フサキン」 フサキン「?」 ざくろ「久しぶり」 フサキン「ざくろ!?もう大丈夫なの?」 ざくろは、カシキンが消滅したことにより大分ショックを受けているとマリちゃんに聞いた ざくろ「完全復活!とまでは行かないけど、あーしがいつまでも落ち込んでるわけにはいかないからな」 確かに、以前ほどの元気はない。 ざくろ「それに、たいよーのこと心配だから」 フサキン「....」 ざくろ「たいよーは、どう?」 フサキン「怪我はもう治ったけど....」 申し訳なくて、目を逸らす ざくろ「わかった、フサキンのせいじゃないからそんなに落ち込まないで」 フサキン「会うことはできるけど」 ざくろ「....じゃあ、会う」 ざくろと太陽のご飯を作る。 作ってる間、色々話した。 フサキン「他のみんなはどう?」 ざくろ「シグキンは怪我はもう治ってて、今はバチキンが精神ケアをしてる。 Jackはあづキンと治療中。 マリキンとフク郎はキリミの監視。それ以外はみんなお見舞いに行ったり、各々。....やっぱりちょっと元気ないけど」 フサキン「....そっか」 ざくろ「たいよーはどんな感じ?」 フサキン「良くなってもないし、悪くなってもない。若干喋るようにはなったけど」 ざくろ「....たいよー戻るといいな」 フサキン「....そうだね」 まあ、太陽が戻らないのは無理もない。荒川は太陽の目の前で、消えたからだ。俺は、そのとき太陽の目から光が消えたのを見た。 太陽がいる部屋の障子を開ける フサキン「太陽〜!持ってきたよー」 太陽「ぁ....」 ざくろ「....たいよー」 ざくろが太陽に近寄る ざくろ「たいよー、ざくろだよ」 太陽「ざ....く...?」 ざくろ「うん」 太陽「ご...ん..な...さ.い」 ざくろ「大丈夫、たいよーは悪くないから。早く元気になってね」 ざくろは一度だけ歌うと、また来る、と言って帰っていった。 フサキン「太陽、みんな待ってるから....早く、戻ってくれよ」 太陽に縋り付くように、手を握る。 虚しさと悲しみが入り混じった、この感情をなんと言えばいいのか、俺にはまだわからない。 ー1ヶ月が経った。 変わらない日々は、過ぎたことを実感できない。 フサキン「....速いなぁ」 外に咲いていた桜は、いつの間にか散っていた。 確か、一般的に桜が咲くのは数週間だけらしい。 フサキン「太陽〜」 この障子を開けたときに太陽が前みたいに騒いでくれたらな、と毎回思う。 太陽「....」 同時に、そんなことはないと諦めている。 フサキン「はぁ....」 フサキン「太陽、いつになったら俺のことを見てくれるの?」 太陽の前に座り、その閉じた目を勝手に開く。 黒と紅。昔、一度だけ見せてくれたときは金色の十字架のような焦点があった。あのときは太陽がご機嫌で、頼んだら見せてくれたっけ。 フサキン「懐かしいな」 太陽「ふ....さ」 太陽の右手が、少しだけ動いた。 フサキン「....勝手に開けちゃってごめんね」 この行動に意味はないことを知ったのは、いつだったか。 俺は太陽の前から退いた。 それから、何ヶ月か過ぎて、荒川とカシキンが死んでから半年が過ぎたらしい。 その間に、何回も沼がきた。 でも、誰がきても太陽は変わらなかった。 起きる、言葉をかける、ご飯を作る、みんなと話す、世話をする、また言葉をかける、寝る。 いつしか日記をつけることが日課になっていた。 太陽「ぁ...か..わ?」 フサキン「....」 太陽は何処かに心を置いてきてしまったようで、生きているのに、死んでるような気がした。 季節が一巡したらしい。 フサキン(....桜) 去年と同じ桜が今年も咲く、変化がない太陽と俺を置いて、季節は巡る。 シグキン「....フサキン」 フサキン「!...シグキン」 シグキン「あー、太陽を見にきた」 フサキン「....うん!ちょっと待っててね」 太陽のいる部屋に入る フサキン「太陽〜!シグキンが来たよー!」 太陽「.シ..グ...ン?」 フサキン「うん」 フサキン「シグキン〜!入っていいよー!」 シグキン「おう....太陽は相変わらずか」 太陽「ぁ...か..わ....は?」 シグキン「....」 シグキン「なあフサキン、太陽って筆談とかできないのか?」 フサキン「殆ど動かないから....試したことないかも、ちょっと待ってて!」 紙と鉛筆を取りに、俺は部屋を出た。 フサキン「無理だろうな」 むしろ、無理であってほしい。俺はと思う。 何故だろうか、戻ってほしいのに、戻ってほしくない。 フサキン(何でだろう) 去年に感じた、虚しいような悲しいような感情の名はまだわからずにいる。 フサキン「シグキン〜!もってきたよ!」 太陽に紙と鉛筆を握らせる。 太陽「....?」 太陽は、こてんと小さく首を傾げた。 シグキン「此処に言いたいことを書けるか?」 シグキンがそう言う、無理だと思う。 ー思ったのに 太陽[フサキン、シグキン] 太陽は俺の期待を打ち砕いた。 歪で、それでもイキリトラの時代の面影を残した丁寧な文字。 シグキン「フサキン....!」 シグキンが興奮を隠しきれない声で、俺の名前を呼ぶ。 フサキン「....やった!」 表面だけ、取り繕う。 フサキン「太陽、現状を理解してる....?」 太陽[キリミが倒された。」 太陽の書くスピードはやけにゆっくりだ。 太陽[カシキンと] 太陽の手は中々その続きを書こうとしない。 太陽[荒川が死んだ] 震える手が綴った文字、太陽にとって受け入れ難い現実。 薄く目が開いた。 ーそこに光はなかった。 シグキン「フサキン、意思疎通が取れるならー」 シグキンが何か言っている。 その開いた目に、光がなかったことに、酷く安心した俺がいた。 何故かは、わからなかった。 また季節が一巡し、三巡目を迎えた。 フサキン「....おはよう、太陽」 太陽「...おはよ」 何でだろう、こんなに待ち望んだ返事が、今では酷く怖い。 フサキン「太陽、目見せて〜?」 太陽「....ぅん」 太陽が見せた目に、光はない。 それを見ると酷く安心した。 理由もわからないままに。 太陽「....てつだぉっか?」 意思疎通が取れるようになってから、太陽の回復は早かった。 まだ完全に、とはいかないが少しずつ動けるようになってきた。 フサキン「いいよ、俺が作るからちょっと待ってて」 外に見える桜を見るのは今年で3度目だ。 フサキン「....」 ようやく、回復してきているはずなのに、俺は未だ季節に置いて行かれている気がする。 フサキン「太陽ー!持ってきたよ〜」 太陽「...ぁりがと」 フサキン「....ねぇ、太陽」 この三年間、ずっと頭によぎる考えを口に出す。 フサキン「消えちゃおっかな、俺」 太陽「...なんで?」 フサキン「わかんない」 太陽「....俺、は」 太陽「消ぇてもいぃ」 フサキン「太陽...!」 太陽「ぁらかわ、が俺のせぃで」 ー知っていた。予想していたはずの返事なのに、とても怖い。 荒川、荒川、荒川、荒川。 太陽が見てるのは荒川であって俺ではないのだ。 知っていた、頭は理解していたのに。 心は理解を拒んだ。 太陽の目に光が戻ったら、また荒川のほうに行ってしまう。 そうか。 フサキン(俺は、太陽に俺を見てほしいんだ) この片思いを自覚したのは随分と前だ、同時に諦めた。 荒川がいたから。 今はもういない、荒川が。 フサキン(期待してたんだ) 荒川がいなくなって、太陽がもしかしたら俺を見てくれるんじゃないかって。 太陽「で...も、ぉ前には、死んでほしく..なぃ」 真っ直ぐと伝えられる フサキン(....そんなの) 絶対、お断りだ。 でも、ここでそれを言うと太陽が何をするかわからない。 だから フサキン「....わかった」 了承する。 フサキン「四日後、海に行こう」 それは、俺達への死刑宣告だった。 四日後 フサキン「太陽、立てるか?」 太陽「むり....かも」 太陽に肩を貸して、朝早くから外に出る。 太陽「そと....」 フサキン「太陽にとっては久しぶりだね」 ふと、桜を見る。 桜は殆ど散っていた、2枚だけ残っていた花弁が風に攫われて、空へと消える。 フサキン「....行こっか、海」 俺達の処刑場所へ。 太陽「....」 フサキン「ここまで来たのも、3年ぶりか〜」 わざと明るく振る舞う。 太陽「海....」 フサキン「上行こうか」 切り立った崖まで、二人で登る。 フサキン「....ねぇ太陽、怖い?」 太陽「....少し」 フサキン「そっか」 崖の上まで、登りきる。 太陽「ここまで....だよな」 フサキン「そうだね」 まだ、牙を見せちゃいけない。 太陽「迷惑...ばっかりでごめんな」 フサキン「...全然迷惑じゃなかったよ」 太陽「フサキン、俺はー フサキン「太陽」 太陽の言葉を遮り、腕を、身体を引く ー海へと引き込む 太陽「フ..サキ...ン!?」 フサキン「太陽、一緒に地獄へ行こう」 俺は太陽に嘘をついた、みんなに嘘をついた。太陽はエゴで死のうとした。 二人仲良く地獄行きだろうな。 フサキン「ごめんね、太陽」 太陽「フサ」 一瞬の浮遊感を挟み、水に叩きつけられた身体が海へと呑まれる。 空気の泡が上へ、上へと昇って、海面で弾ける。 俺と太陽は下へ、下へと沈む。 フサキン(何だか寂しいな) 自分がやりたいことをやったはずなのに。 また、虚しさと悲しみ。 現実との感覚に壁ができて、感覚が、意識が遠くなる。 太陽の姿が見えなくなる、感じなくなる、潮の味が消える、音が聞こえなくなる。 走馬灯は灯らない。 俺と太陽の命は桜のように、泡のように、散る。 残った虚しさと悲しみ、それと共に口から出た言葉が泡になる。 この気持ちは、 フサキン「これは、切ない、かぁ」 こぽり、と言葉が泡になる音だけが、やけに鮮明に、そして最後に聞こえた。
紙貼(俺)
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コメント
1件
うわあ…これ、めっちゃくるね…😭💔 フサキンの「太陽に俺を見てほしい」って気持ち、ずっとずっと心の中で育ててた片思いだったんだな…。でも太陽の目に光が戻らなくてホッとする自分に気づくところ、リアルすぎて苦しい。 最後の「切ない」って泡になるシーン、美しくて悲しくて、言葉にならなかった…。お疲れさま、消滅えびさん…✨
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消滅えび
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あまなつみかん🍊