小さい頃からずっと一緒だった。
まだ最初の頃は“普通の関係‘’と思っていた。
これから話すのは私が彼女を好きになるまでのお話。
暖かくてどこか涼しい…
そんな叶わない筈の恋についてだ。
透明感のある瞳
1度見た者は誰もが虜になるような美しくも儚い瞳
彼女・・・・・。
白石湊月は私の場合幼なじみで
私の初恋の人だ…
湊月
私と杏珠はズッ友だからね!

湊月
これからも永遠にずっと…

杏珠
…。うん。

杏珠
そだね。

湊月
どうしたの?

湊月
急に黙っちゃって

杏珠
(なんだろう…この違和感…)

杏珠
(嬉しいはずなのに…)

杏珠
(どこか胸が苦しい…)

杏珠
(なんでかな…?)

湊月
お~い。

湊月
杏珠ちゃん生きてますか~?

杏珠
あ。え…うん!

杏珠
勝手に殺さないでよねw

湊月
ごめんごめんw

湊月
杏珠さ…

湊月
これから時間ある?

杏珠
…。

杏珠
ちょっと待ってね…

杏珠
うん。大丈夫

湊月
ちょっと寄り道してかない?

湊月
何だかこのまま帰るのが惜しくて

杏珠
(こういう所だ…)

杏珠
(人の気持ちなんて考えずにさ)

杏珠
(湊月はどんどん私を苦しめる)

杏珠
(でもそんな苦しみが…)

杏珠
…嫌いじゃないよ

湊月
え。何が?

杏珠
ふふw何でもないよ~

湊月
まってまって!

湊月
それ1番気になるやつ!

湊月
教えてよ~!

杏珠
はい。暴れない~

杏珠
行くよ~

杏珠
あんまり遅くなると

杏珠
湊月ママ心配するよ?

湊月
( ˘・з・)

杏珠
まだ拗ねてんの…w

杏珠
ほら。何か奢ってあげるから

湊月
さぁ行こう!

杏珠
切り替えはっやw

杏珠
(ホント単純なヤツだな…w)

湊月
どこ行く?

湊月
何時ものところ?

杏珠
そだね

湊月
よし!それじゃあレッツゴー!

杏珠
…!?

湊月
ぼ~っとしてると迷子になるぞ?

湊月
今日の杏珠何か変だから…

湊月
ほっとけなくて…

杏珠
(…。)

杏珠
(湊月のその言葉が)

杏珠
(更に私の心を締め付ける)

杏珠
(なんなん…)

杏珠
(まるで恋する乙女じゃん…!)

杏珠
!?

湊月
杏珠ホントに今日大丈夫?

湊月
具合悪いならちゃんと言ってよ?

湊月
心配だし…

杏珠
(この胸の歪…)

杏珠
(湊月といると妙にドキドキで…)

杏珠
(なんだか心臓が煩くなっちゃう…)

杏珠
(もしかして…私)

杏珠
(湊月に恋してるのかな…?)

湊月本人はそんな素振りを見せない…。
ましてや女同士だ。
叶うはずのない恋。
杏珠
(神様…)

杏珠
(ほんの少しだけでも…)

杏珠
(期待しちゃ駄目ですか?)

心の中で祈る。
そして今日から私は恋する乙女として毎日を過ごして行くのだ。
杏珠
大丈夫。全然元気よw

湊月
ならいいけど…

湊月
じゃあ行こ

杏珠
うん。

湊月
杏珠氏の奢りだから遠慮なくw

杏珠
ちょっとくらいは遠慮しなさいw

湊月
まぁまぁw

湊月
気を取り直してレッツラゴー!

私たちは手を繋いで歩き出す。
こんな時間がずっと続けばいいのにな…