注意 『』←桃 「」←紫 妄想 本人様とは一切関係ありません。
ある日君は言った。
「空はなぜ青いんだろう」
と。
僕は考えた。
しばらく考えた。
確かに空が青い理由なんて考えたこともなかった。
僕は言った。
『紫くんはどう思う?』
君は
「俺は…空が青いのは星になった人が未だに泣いてるからだと思うな。」
と。
『おー、いい考えだね。』
『でも、なぜ泣いているの?』
僕は聞いた。
君は
「分からない。」と
『でも、なくなってしまったなら、もう未練はないんじゃ。』
僕言った。
「そう、…かもね、。」
君は言った。
いつもよりなにかに怖がっているような声で、
君の頬には小さな雫がつたった。
なぜか。
『ぁ、ごめん。』
僕はとっさに謝った。
言ってはいけないことを言ってしまったようだ。
「いゃ、いいんだ。」
君は申し訳なさそうに言った。
夏の蒸し暑いよる。
君と2人だった。
星を眺めながら、君は言った。
「星はなぜあるのだろうか。」
僕はまた考えた。
『僕、毎回君の質問に悩まされてる気がするよ、笑』
君は笑った。
「ごめん笑」
『いや、大丈夫』
『んー、星がなかったら空は輝けないからだと思う。』
僕は答えた。
初めて君の質問に答えられた気がする。
「たしかに、。」
君は言った。
「僕は星になりたいんだ。」
「1番星になりたいな。」
「星になったら僕も輝けるかなぁ、。」
と。
『でも、星になったら君は泣いてしまうのかい?』
次は僕からの質問。
「僕が空を明るくさせてみせるよ。」
『どういうこと?』
「僕が星になったらみんなを笑わせるし、みんなを幸せにする。」
「そうすればみんな泣かなくなるから、」
『でも、僕は青くない空なんて見たことないよ。』
「だから僕が君に初めての空色を見せてあげるから。」
「夜は僕が1番輝いてみせるよ。」
「だから見ててよ。僕の姿。」
『………』
その質問に僕は言葉が詰まった。
分からない。
僕は考えた。
考えて、考えて、それでも答えは。
"分からない"
「まぁ、みんなに見てもらえることには変わりないからね。」
『…そうだね。』
君は立ち上がり、最後に僕に言った。
「じゃあ、いってくるね。」
僕は言う。
"いってらっしゃい"
君は逝った。
もう僕に会うことは無いだろう。
最後の質問、
未だに分からない。
この答えは誰にも分からない。
君だけが知っている答え。
僕はまた誰かにこの質問をするだろう。
その時に答えがわかるといいな。
コメント
4件
当たり前の事考える時って 意外と難しいよね
なんか綺麗で切ない、、感じがしました! 空って青いのが当たり前だの思ってたから、なんでなんて考えたことありませんでした。、、
しゅきです