雅
なぁ、
親
あ?
親
黙って金稼いでろ
雅
…
どうにも名家とは言えない状況だったけど…
…カチャンッ……
雅
…え……
渡されたのは
刀だった
雅
…は?
サリバン
狐神家に伝わるものだと言っていた
サリバン
その子が言うには、
サリバン
知りたいことがあるなら…
雅
"神社に来な"
わからない、
でも、知ってる。
サリバン
!!
雅
神楽様…かな?
サリバン
…笑
うん、そうだよ
何故か神社の場所も知っていた
導かれるように進み、気づいたら神社の前、
雅
…
雅
トコトコ…
雅
!!
シャンッという鈴の音が響く
やぁ、
君があたしに仕えてるって奴か?
…恐らく、神楽様。
雅
狐火 神楽(きつねび かぐら)
雅
…確か、天狐様でしたっけ
お、知ってんのか
神社の中から聞こえる声、
顔は上半分を狐面で覆っていてわからない、
なら話は早いな
…知りたいこと、それはズバリ
家系のことだろ?
雅
えぇ、
…狐神家は魔界の名家ということは知っているね
雅
はい
君は人間界に生まれた極めて稀なケースで、
本当の居場所は魔界(ここ)だ。
あと…
…今後、君の親族が迎えに来る。
だが、その誘いには乗るな。
絶対だ
雅
え、
オリアス
あ、いたいたラッキー!
エイト
雅〜
エイト
帰るよ〜
雅
…ぁ、う、うん、
ツムル
どうしたの?
雅
…ちょっと待って、
???
今のことは秘密よ
雅
!
???
あたしとの約束ニコッ
面越しに見える、長いまつ毛に、パッチリとしたツリ目、
赤いアイシャドウ、白い肌、
金糸の美しい頭髪、狐の耳、
几帳結びの赤い髪飾りに、巫女服
その一瞬の出来事でも、目を奪われる程美しい
ツムル
…大丈夫?
雅
!!
雅
ご、ごめん…
見えていない、?
思考を中断して切り替える
雅
…行こっか、
あたしは上手くやっていけるのだろうか、?






