カーテン越しに日が差し込む部屋に 彼女の寝息だけが響く
新しく買ったばかりのソファは 彼女のお気に入りの寝る場所のようで
俺の家に来る度に そこで寝るのが恒例になっていた
カサッ...
顔には焦げ茶色の長いつややかな髪が 少しだけかかっていて
白い肌に差し込む光が反射して
「触れれば消えてしまう」
そう思えるくらいに 眠る彼女が儚い存在に見えた
近くにあったブランケットを掛ける
ごろん...
間一髪落ちそうになった彼女を ソファに戻してブランケットを掛け直す
「好きだよ」
寝言だったのだろうか
彼女は何も無かったかの様に すやすやと気持ちよさそうに眠る
俺はそんな彼女の前で小さく呟いた
コメント
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久々にお話を書きました。 過去作品リメイクです。