隣の君

俺の名前は菊田遼太朗

今年から新社会人になる

地元は東京、これから大阪に

引越しをする

内定貰ったし部屋も決まった

3/21

今日から俺はここ大阪で一人暮らしをする

大学生の頃は親と暮らしていた

初めての引っ越し、初めての一人暮らし

不安と緊張が襲いかかる

深呼吸をして、隣の部屋の人に

挨拶に行こう

まずは左端

ピンポーン

…………

もう一度、ピンポーン

あれ？いないのかな？

じゃあ次は右隣へ

ピンポーン

ドアが開かれ、出てきたのは

下着姿の女の子だった

部屋に戻った俺は冷静に、、

考えてみた

だけど、無理だった

なんで下着姿？！

服は？？

驚きが隠せない俺を見た母親が

と、心配そうにこちらを見ている

女の子が下着姿でいた、、なんて…

言えるはずもなく…

と誤魔化した

次の日、母親が昨晩多めに作ってしまった煮物をお隣さんへおすそ分けしたら？と言ってきた

お隣さんって…

左端の部屋から行くことにした

ピンポーン

男はそのままドアをしめた

…え、どうすれば？？

いいや、、右隣へ行こう

ピンポーン

………

あれ？いないのかな？

いた、、、え？

え？え？え？

今日のその子の格好は…

Tシャツ…と、、、

下着？？？

下に…履いてない…

やばい混乱してきた

男か？男と一緒に暮らしてるのか？

部屋に戻り、母親に

左端の人に断られたと伝えた

俺はなんとも言えない気持ちになった

今日から仕事だ

母親にあいさつをして

俺はドアを開けた

ピンポーン

あぁ、どうしよう

彼氏が出てきたら…

あ、また女の人だ

え、何？なんで毎回そういう格好なの？

友人は女の人だったみたいだ

彼氏じゃないのか

なぜかホッとしてる自分がいた

はぁ、よかったぁ

女の人でほんとに…

あ、やべ！仕事行かないと！！

17:30、俺は仕事を終え電車に揺られていた

ガタンゴトン

ガタンゴトン

スマホを開くと母親からメールが来ていた

母親はなぜそんなにも隣の人たちと付き合おうとしてるのか、、

俺にはわからない

だけど、

これでまた…あの子と話せる

家に帰る前に、あのこの部屋へ

ピンポーン

あ、あの子じゃない

あのこと話したい、、

え！呼んでくれた？！

どうして？？

思わず声に出してしまった

ほんとのことだけど、いや…でも

マザコンって思われるのも嫌だし…

彼女からの大好きという言葉に

俺は迂闊にも喜んでしまった

自分に対しての意味じゃないのに

俺はすき焼きになって彼女に食べられたい

俺は何を考えてるんだ

嬉しい

彼女と笑顔で…

あぁ、かわいい

可愛すぎる