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注:この小説に出てくる人物や地名、店や法律等は全てフィクションです。 また、この小説は反社会的行為、犯罪等を肯定、推奨する意図は一切ありません。
原作 かっぴーチャンネル
気付いたら、『クリス・ラミンガム』18歳… 通称『ラミン』はコンビニの目の前にぽつりと佇んでいた。
それなら、コンビニに何かを買いに来たのは確かだ。 腕にはバッグもぶら下がっていた。 勿論、財布もあった。
しかし…何かが変だ。
寝起きの様な倦怠感を感じるのだ。 コンビニで寝る者なぞ居ない筈なのに…
寝ていたのか?起きていたのか? それすら彼女には分からなかったのだ。
それと同時に、あまりにも「おかし過ぎる事」が1つあった。
それは、「誰も居ない」という事だった。 客は居ない。 それどころか、店員もだ。 自分以外「誰」もコンビニの中には居なかったのである。
しかし、何故か商品だけは置いてあり、 灯りもついていた。 勿論、おにぎりや弁当、デザートの様な生物。 冷凍食品やアイスも例外ではなかった。
クリス
クリス
クリス
店内は無人だと言うのに、チルド食品売場に灯りが付いているのを見て、 試しにクリスは売場に少しだけ触れてみる事にした。
クリス
なんと、ちゃんとクーラーも掛かっていたのだ。 どうやら、電気の方は付いているみたいだ。
クリス
そう言うと、クリスはトイレへ向かった。 別に用を足したいという訳ではなかったが、念の為で流してみる事にした。
ジャァ~~ッ
水の方も、いつも通りの様に流れていた。 チョロチョロと小便小僧の水の如く流れているのではなく、 勢い良く、ごく普通の状態だった。
クリス
クリス
クリス
普通なら「突然人が居なくなる」なんて事が起こったらパニックになっても可笑しくないだろう。 しかし、今のクリスは違った。
とにかく、「冷静」だったのだ。 これはクリスが特別心が強靭…とかではなかった。 逆に、内心では無数の猫に囲まれた1匹のネズミの如く怯えていたのだ。
そう、衝撃的過ぎた余りに彼女は強い「ショック」を受けている状態だったのである。 その「ショック」のせいで彼女には、 「恐怖」という感情すらも消えてしまっていた…
クリス
そう言うと、クリスは日持ちする食品や漫画を買って、 代金を払わずに…謂わば「万引き」をして出て行った。
クリス
スマホを見てみると 「15時30分」と表示されていた。 普通なら、下校して行く子供達を見かけても可笑しく無い時間帯なのだが、 やはり、クリス以外は誰も居なかった。
クリス
クリスには、 「スイート・アイリーン」という名の彼女が居た。 それ以外にも、スイートの姉である 「ウラマー・アイリーン」と、 ラミンの妹である 「ライオネル・ラミンガム」… 彼女らに「親」という者は居なかった。
それもその筈、彼女らは孤児だったのである。 アイリーン姉妹は家が火事になり、 ラミンガム姉妹はとある事件により親を失ったのだ。
クリス
無事、家に着いたクリスだったが、 やはり人の気配は全くしなかった。 スイートも、ウラマーも、ライオネルも… 皆居なかった。
クリス
試しに叫んでみると、何やら、 屋根裏部屋らしき所から細い声が聴こえてきた。
クリス
その返事は、生気が感じられなかったとは言え、長い間ここで暮らしているクリスは察した。
クリス
クリスは、直ぐに屋根裏部屋へと駆け付けた。
クリス
なんとか、重い荷物を持ちながらも屋根裏部屋へと来たクリスだったが…
クリス
クリスの目に映ったのは…そう
スイート
部屋の隅に踞りながら、 ただただ怯え続けているスイートだったのだ。
スイート自身、いつもは明るく朗らかな性格なのだが、 今日は全く違った。 それと真逆だった。
ピンク色の髪も落武者の様にボサボサになっており、 可愛らしい猫の模様が描かれたパーカーも、 「誰かに引っ掻かれたのか?」と思う程ズタズタに引き裂かれていた。
クリス
スイート
恋人の存在も忘れてしまう程、 強いショックを受けたのだろうか。 彼女の身に起こった出来事が、目に見えていた。
クリス
スイート
スイート
さっきまでただただ怯えているだけのスイートに、 「表情」という物が戻った。
スイート
クリス
スイート
スイートは大粒の涙をボロボロと溢しながら、 クリスの身に抱きついてきた。
クリス
クリス
クリス
スイートに会えた事は良かった物の、 まだ謎や解決すべき課題は大量に残っている。
果たして…何故人が居なくなってしまったのか!? スイートの身に何が起こったのか!? ウラマーとライオは無事なのか!?
To Be Continued
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☆人物名の元ネタ一覧 ・クリス・ラミンガム =クリス・カニンガム イギリス生まれの映像作家。 ダークな雰囲気が特徴で、代表作はマドンナの楽曲である「フローズン」のPV。 エイフェックス・ツインとの共同作品である 「ラバー・ジョニー」等。
ウラマーとライオよ無事でいてくれぇぇぇぇ!