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今日はご馳走さまでした、先生!

Ut

あそこのディナー、美味かったね。また一緒に行きたいな。

 

はい、ほんと美味しくて…夢に出ちゃいそうです!

Ut

ふふ、君は本当に可愛いな。

 

かっかっか、可愛いッ…だなんてっ…

先生は、私の先生。だけど私は立派な社会人だ。

新しい部署に馴染めなくて困っていたら、元の部署でも優しくて、大人で素敵なUt さんが私の教育係に名乗り出てくれた。

どうして私みたいな地味な女の子に声をかけてくれたんだろうって不思議だった。

だって先生は、モテモテだから……

好きになっちゃうのは仕方ない、でも気持ちは隠さなきゃって思ってた。

そしたら新部署三ヶ月目、先生に告白してもらった……

遊びかなって、不安だった。

だけど、いつもニコニコ笑ってる先生の表情が強ばってて手とか震えてて、こんな俺じゃ迷惑だよねって謝られた時……

OKしちゃった……

すぐ体を求められると覚悟までしたけど先生は二ヶ月経っても手を繋ぐ止まり。

やっぱり遊びなのかなぁ?と半信半疑で板挟みにあってる。

それでも先生が私を見てフワリと微笑んだりタバコを持つ仕草を見つめていると何もかもどうでも良くなっちゃう。

多分私ってちょろい……

今夜だって美味しいご飯奢るよ、デートしようってメール見て、

美味しいご飯だ!嬉しい!Ut さんと一緒なら2倍嬉しい!とかホイホイ付いてきちゃったし。

高そうなレストランで本当に美味しいディナーを楽しんだあと、もっと話したいなんて言われてお洒落なバーに付いてきちゃったし。

めいっぱいお洒落してきたけど、私なんかがUt さんの隣で…マスターとお喋りも出来るカウンター席なんて場違いじゃないかな?

お手洗いに行く度にバッチリお化粧直してきてるんだけど不安は尽きないよ……

Ut

……。

強いお酒は飲めないって言ったらマスターは可愛いパラソルの乗ったカクテルを作ってくれた。甘くて美味しい。

だけどそれ以上に先生が優しい目で私のこと見つめてくるからお酒に酔っちゃう前に視線で赤くなりそう!

Ut

可愛い……

 

ふえっ?

Ut

あ、いや…今日のワンピース、超可愛いよ。似合ってる。

 

良かった…先生、青色好きですか?

Ut

大好き。

おうふっ……

口で言わなかっただけ許してほしい。

こんなイケメンさんに掠れた声で大好きなんて言われたら誰だってオーバーキルだよ!好きになっちゃうよ!

Ut

ほっぺ赤くなってきたね、もう酔っちゃった?

Ut

明日も仕事なのに遅くまでごめんね…って俺もか。

 

はうっ、す、すみません、先生といるのが楽しくてこちらこそ遅くまでそのあの……ッ

Ut

ううん、そういう意味で言ったんじゃないけど……

Ut

あんま煽らんといてくれ、帰したくなくなる。

 

…………ッ!

普段、標準語でニコニコ笑う先生が素の方言でそっぽ向いちゃった…

顔が熱い、ワンピースで締め付けられた胸がドキドキ痛い……

先生、もしかして今、私のこと考えてくれてるんですか?

先生、今……私の知らない男の人の顔、してるんですか……?

お、お誘いするなら今しかない……!

さりげなく酔って帰れないふりするの!出来るわ私、やるのよ私!

今後どんな大根役者でもいい……!今だけは大女優になるの!

 

あのっ先生ーー

Ut

あのさ

ふにゅっ

 

……

Ut

……

っぶない……ちゅーしちゃうところだっ!

丁度同じタイミングで顔を見合ったから距離感狂ってほっぺ同士がくっついちゃった!

あああ、めちゃめちゃ近くに先生がいる!びっくりしたまま固まってるけど私も動けない!心臓壊れそう!先生のタバコの匂いする!

だめ、もう……頭がクラクラしちゃって、先生に本心言っちゃいそう

 

先生、私っ……

Ut

……っ!

 

!!

緊張してて気にも止めなかったバーの店内ジャズがめちゃめちゃ盛り上がってる。

どこかの席で私たちを見て「ヒュ~♪」と口笛を吹いた気がする。

私は……私はようやく目の前の現実に向き合う意識が戻った。

先生の薄い唇が私と重なって……

 

んっ……先生ダメです、お店の中でこんなことしちゃ!

離れた隙に私は文句を言ったが、今度は下ろした髪ごと腰を抱かれ、熱い本物のオトナのものだった。

お酒に酔っているのか、幸せな夢でも見ているのか……

濃いタバコの味が私の思考をダメにする。

カウンターのマスターが何も言わず、ほのぼの微笑んでるのを一瞬だけ確認したけれど一生忘れられないと思う。

 

ううう……ダメです、ってばぁ……

Ut

きだ……

 

ふええ……?

Ut

好きだ、君のことが……大好きなんや……!

 

せん、せ……?

ぎゅうっと背中を抱き締められる先生の体が、震えてる。

Ut

俺は……俺は君が思うような大人で立派な男やない、臆病で情けない、そんな奴なんや。

Ut

一目見たときから、一生懸命な君が好きやった。下心で近づいたのは申し訳なかった、それでも屈託なく俺に笑いかけてくれる君のことが大好きになってしもたんや!

Ut

君の……理想的な恋人になれなくてごめん……俺にはその価値がないと思ったから……

 

……。

 

何、一人でペラペラ実況してるんですか先生!

Ut

ええっ……?

先生の背中をぎゅーっと抱き締め返す、私も震えちゃってるや…

 

先生は……先生は私の理想的な恋人さんですよ。

 

だ、だいすきです……Utさん。

Ut

……!

Ut

ごめん……弱音を吐いて、カッコ悪いとこ見せちゃったね。

Ut

これから、挽回するから……君にカッコいい男だって思ってもらえるよう頑張るからもう一度チャンスをくれる……?

 

チャンス、ですか?

Ut

うん……

Ut

君が好きだ、付き合ってください。

 

……っ不束ものですが、よろしくお願いします!

ジャ~~ン♪

ジャズが丁度終わるところで我に返った。

たくさんの拍手が演奏に向けられたものではなく……

私たちに贈られていた!

 

先生っ……その、お店出ましょうか……恥ずかしい……!

Ut

き、奇遇やな、俺もその意見にはやぶさかではないよ。

 

ううう、こんな素敵な夜……もう一生忘れられない!

 

責任……取ってくださいよ?

Ut

Ut

お、おう!

Ut

あー……ウチ、来る?

 

…………いきます。

そうして手を繋いだ二人は夜の街へ消えていきましたとさ。

Love Happy End ♪

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コメント

1

ユーザー

キャー ウツセンカッコイ―!!

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