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皆さんどうも! 悻(こう)と申します!

今作品は、ChroNoiR中心のif物語。ちょっぴり感動系かも…?いや、友情系…ともかく、筆が進むままに、気分で更新されて行く小説です!

コロシアイも書いてるから、やっぱり平和なのも書きたいなっていう欲望の塊でございます。

では早速行きましょう!

別れ。

それは、とても突然の事だった。

葛葉

はぁー、貴族の集まりとか要らねぇだろ……

俺はよくこの教会に訪れていた。 その理由として、仲の良い友がいるからというのが挙げられる。

俺は今日、数日間を空けて、教会を訪れた。

まぁ、軽く吸血鬼の集まり的なのがあったんだ。 それで、数日来れなかった。

久々に見る顔、早く色々話したいと、少しだけ胸を躍らせていた時。

……パァン!!

…と、教会の中で、何か大きな音が響いた。

葛葉

………は?

俺は教会の敷地の入口でポツリと声を漏らした。

何だ、今の音。まさか……いや、そんな訳。

大きくなっていく心音をうざったらしく思いながら、 俺は教会の中へと走って行く。

様子の確認の為にも俺は、教会の扉をゆっくりと開けて 中を覗いた。

葛葉

かな____

目の前の光景に、名前を呼ぼうと思った声も止まった。

男性

お前のせいで…俺の娘が、!!

何を言ってるんだか……、私、は、関係ないって…言っているのに、

男性

黙れ!

男性2

これも敵討ちの為だ…。

そこには、複数人の男女と叶の姿があった。

それだけならまだ良かった。 それだけなら。

彼らは数々の意味不明な理論で罵倒を叶へ向けて放っていた。

叶からは、血が滴っていて、この入口にまで血の匂いがした。

その瞬間に、俺は全て理解出来た。

あぁ、彼奴ら。撃ちやがったのか。叶を。

それに気付いた頃には、俺の体は既に動いていた。

爪を尖らせて、秒も無しに、いつの間にか、 その愚民共の頭を貫いて殺していた。

返り血を浴びて、それすら気にせず、俺はその場で立ち尽くしていた。

………え?

叶の困惑した声が聞こえる。

葛葉

……あ、

そこでようやく、俺は自我を取り戻した。

……くず、は。居たんだ? 派手に殺ったね…。

叶は、その場に座り込んで、呆れが滲んだ笑みを浮かべてそう言った。

違う、そうじゃない。それよりも、

葛葉

…ッか、叶! 何やってんだよバカ! 反撃しろよ!

俺はカッと声を荒らげてそう言った。

いやぁ…お祈り中で、銃も手放してたしさ…。許してよ。

葛葉

許す許さないじゃねぇんだよ!

葛葉

早く治療しなきゃお前死ぬぞ?!

んー…もう無理な気がするから良いよ、大丈夫。

葛葉

はぁ?! 諦めるなよ!

いや、諦めるとかじゃなくて、ほんとにキツいの、今。

眉を下げて、叶は笑った。

何で笑うんだよ、死ぬんだぞ?

葛葉

お前が俺の血を飲めば…!!

それはだめ。

葛葉

何でだよ?!

俺の提案をズバと切った彼に、俺はキレ気味で驚いて問うた。

こういう日がいつか来るって言うのは、前から言ってたでしょ?

ちょっと早くなっただけだよ。

葛葉

…でも、これは違うだろ…!

葛葉

だって、こんなクズ達が原因でお前が死ぬなんて…

クズとか言っちゃダメだよ、気持ちはわかるけどさ。

苦笑いを零す彼に、俺は尚更あの人間共に腹が立った。

これだから人間は駄目なんだ。

自分の都合が良いように解釈して…復讐だの敵討ちだの言って、

……ねぇ、葛葉。

葛葉

…ん?

ふつふつと確実に湧く憎悪の感情に顔を歪めていたら、 叶が話し掛けてきた。

俺は屈んで、叶と視線を合わせる。

…約束、したよね? 来世でも、僕を見つけてくれるって。

叶は、返り血が付いた俺の頬に触れて、そう言ってきた。

葛葉

……ああ、したよ。

…ちゃんと見つけてね?

葛葉

勿論。

僕は、葛葉を待ってるからね?

葛葉

…うん、

…あは、なんて顔してるの葛葉。泣きそう?

葛葉

…んな訳、

叶は柔らかく、優しい笑顔を浮かべていた。

でも、それで俺も笑うなんていうことは無かった。

…じゃあ、ね。葛葉。見つけてよ、叶だからね。

葛葉

おう…、

俺がそう返事をしたら、心底安心したような顔をして、叶は瞼を閉じた。

そしたら、ガクンと力が抜けたみたいに、 俺の方に叶の体がもたれかかってきた。

葛葉

……なぁ、叶。

それに向けて、俺が名前を呼んでも、返事は返ってこない。

葛葉

……叶、

俺は声を震わせて、もう一度呼んだ。

葛葉

…お前、いつ、どこに来るんだよ…。

葛葉

そんな、こんな広い世界で探せなんて、そんな無茶な…

葛葉

…叶。

葛葉

俺、100年とか、それ以上、耐えられると思うか…?

葛葉

お前を探しながらさ。

葛葉

…なぁ、叶。

空気の音が聞こえてくるくらいに静かなこの教会で、 俺はポツポツ言葉を吐いた。

視界が歪んで、治ったかと思ったらまた歪んで、

そんな繰り返しだ。

ようやく絞り出された大きな一粒の涙は、叶の頬に落ちた。

葛葉

…俺だって寂しいんだ、寂しいけど、

葛葉

…探す、探すから…

葛葉

叶も、分かりやすい場所に居ろよ…目立った場所に居ろよ。

葛葉

絶対……見つけるから。

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