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久々にこいつを抱いた。

もう涙は流れたから、

あとはこいつと笑うだけ。

暇72

…すち、泣かないでね

すち

…え?

すちはそうやって、 赤い瞳と腫れた目で俺を見た。

暇72

この少ない時間、

暇72

俺はおまえと、笑って過ごしたい

暇72

俺のわがまま。

そう言って、 俺は彼の頰に ちゅ、とキスをした。

すれば

すち

…いいよ、

すち

おれも、笑ってたい

と言って俺の頰にすりすりと 頭を擦った。

暇72

んへへ、くすぐったい

すちは満足そうに笑った。

医療機械の、音が鳴る。

かちかち、秒針は刻まれる。

あと三ヶ月。

その言葉を反芻する。

笑え

笑え

笑え

笑え

笑え

…嗚呼

でもやっぱり、

怖いものは、 怖いよ。

すち、

『だいじょうぶだよ。』

すち

…暇ちゃんって、いつも笑ってるよね

不意にそう思い、 本意でもなく、俺はそう こぼした。

暇72

…え?そう?

暇72

んははは、別に笑いたくて笑ってるわけじゃ…

そうやって話す君も、

そうやって笑う君も

…やっぱりどこか、 苦しそうだと思った。

すち

こっちを向いて?

暇72

んー?、

俺はそう言ってゆっくりこちらを見る 暇ちゃんの頰を掴んだ。

ぷにぷに、と揉む。

暇72

ふ、ふちぃ…いらい…
(す、すちぃ…いたい…)

すち

…(これでも笑うの…)

何でもかんでも笑う君に

俺は苛々してたまらない

…泣けよ

すち

…なんでそんな笑ってるわけ

暇72

え?なんでって…

すち

暇ちゃんのその笑顔が嘘ってことは

すち

俺分かってるよ。

泣け

すち

なんで人を頼らないわけ?

泣け

すち

俺じゃダメなの?

泣け

すち

暇ちゃんの役に立たないの?

…泣け、

暇72

え…ちがっ…

すち

……もういいよ。

あの時君は悲しそうな顔をしてた。

あの時の俺は愚かだった。

気づかなかったんだ。

あの時の君の思いに。

すち

…今日は、いや

すち

君は泣いていいよ。

すち

俺は絶対に

すち

君を、

捨てないからー…

君の記憶が、途絶えた日。

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コメント

25

ユーザー

どーなっちゃうんだぁぁぁ 2人とも幸せになってほしい、、、

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