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nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ R18⚠️ モブ×瑞⚠️ 瑞様受け⚠️ 花魁パロ
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6,蒼霞の初見世
夜の雨が、石畳を艶やかに濡らしていた。
大門の向こうから流れ込む熱気と香の匂いが、遊里を一層妖しく染めていく。
雨夜屋の格子に姿を見せたのは、蒼霞――かつての「雨乃こさめ」だった。
白粉に薄紅、紺の打掛を纏い、静かに腰を下ろす。
その眼差しは凍るように冷たく、格子の外から注がれる視線をものともしていない。
ざわめきは聞こえていたが、蒼霞は一切表情を崩さなかった。
心臓がわずかに跳ねていることを悟らせまいと、呼吸を深く整える。
やがて、ひとりの武家風の客が声を上げた。
その瞬間、空気が張りつめる。
蒼霞は立ち上がり、背筋を伸ばして歩み出た。
床を擦る衣の音が、蒼霞の緊張を隠す唯一の証だった。
座敷。
灯明が小さく揺れ、硯と筆が脇に用意されている。
客の声は低く、威を帯びていた。
蒼霞は筆を取り、墨を含ませる。
すっと走らせた筆跡は、迷いのない力強さを示していた。
客が目を細める。
盃を交わしながら、客はじりじりと距離を詰めてきた。
蒼霞
衣擦れ。
近づく吐息。
肩越しに落ちる影。
蒼霞はわずかに身を逸らした。
けれど次の瞬間、自ら視線を合わせる。
蒼霞
その声音は低く、挑発的ですらあった。
客の口元が歪み、熱を帯びた空気が一気に座敷を包んでいく。
蒼霞
紅を引いた唇が僅かに震え、白い指先が畳を掴む。
吐息は抑えきれず、喉の奥から零れ落ちた。
蒼霞
唇を噛んで堪える。
だが、その姿すら艶を帯びていく。
客の囁きに、全身が熱く痺れる。
意識の奥で何かが揺らいだ。
蒼霞
蒼霞
言葉にならぬまま、夜は深く沈んでいった。
蒼霞
灯が消えかけた頃、蒼霞は荒く息を吐き、衣を整えていた。
胸の奥はまだ熱を孕んでいる。
だが表情は崩さず、冷たい眼差しを装う。
客の言葉を背に、蒼霞は静かに一礼した。
裏通り。
六人が再び顔を合わせる。
なつの視線がこさめを探し、すぐに気づいた。
紅鶴
蒼霞
こさめは淡々と返した。
だが仲間たちの目には、確かに変化が映っていた。
冷たさの奥に、かすかな熱が宿っている――そんな気配。
茈月
いるまがにやりと笑う。
こさめは視線を逸らしながら、心の奥で小さく呟いた。
蒼霞
雨は上がり、吉原の夜空には月が冴え冴えと輝いていた。
──蒼霞の初見世は、確かに幕を下ろしたのだった。
6・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡70
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