気分 味音痴

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キーンコーンカーンコーン

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ

ﾋﾟｼｬﾝｯ

ｺﾂ ｺﾂ ｺﾂ

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ

いつもの放課後、この時間

彼はいつも通り

何をするでもなく、 ただただボーッとしている。

何時だったかな、、

確か3ヶ月ぐらい前だった気がする。

初めて俺と彼が出会ったのは、

今日と同じ 曇りの日だった。

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ

あの日は、何となく誰とも会う気分になれなくて、部活をサボって、

たまたま目に入った空き教室に入った。

本当にそれだけだった。

ﾊﾞﾁｯ（目が合う

、すっごく綺麗だと思った。

凛とした姿、 少しギラついた瞳、 美しい金色に輝く髪、 （あと口調的な眉毛）

けど、第一印象は最悪、。 全くもって可愛くない。

肘をついて外を眺める横顔を見つめる

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ

、その瞬間

一瞬だけ 寂しそうな、、悲しそうな、そんな顔をしていた

...気がした。

それから1週間

緑の目に金髪、 身長はちっせぇらしいぜ！ まぁ、俺も噂ぐらいしか知らねぇけど！

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ

今日も居る、。

ずっとこの教室に居るのか、？

ﾋﾟｸｯ、

ﾄｺ ﾄｺ ﾄｺ

ｶﾞﾀｯ（椅子に座る

彼の顔が少しだけ歪む

、でもすぐに戻ってしまった。

この人、基本 何考えてるか分からないし、ずっと真顔だからな、。

初めて人間らしい顔をしたな〜なんて考えていると、

それからは毎日のように会いに行った。

勿論 半分嫌がらせでね。

もう半分は、、

ただ たんにこの状況を俺が楽しんでるってのもあるかもね！

あれから彼はちっとも変わらない。

少し変わったとするなら、前よりも少し 口が悪くなかった気がする。

、こう言うのは大丈夫なのか。

この人の禁句や地雷が分からない、。

嫌い とか、もういい とか、、 そう言う言葉では反応するのに ちょっとした冷たい言葉では全然余裕そうにしている。

それからまた１ヶ月

この人にも少しずつ感情が芽生えてきた様だ。

元々感情があるのかどーかは知らないけど、少なくとも俺が出会った時よりかは、、

表情の変化が最初と比べると大きく現れるようなったと思う。

今思えば、あの人がこの学校から、、 と言うか、もはやこの教室からすら出ている所を俺は見たことがない。

いつ行っても必ず教室に居るし、 教室に入った時、必ず外を眺めている。

席は決まって窓側の後ろから3番目の

校庭が良く見える特等席。

その夜

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

ｺﾂ ｺﾂ ｺﾂ

ｺﾂｺﾂｺﾂｺﾂ

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ

早く帰ろう、、てか帰りたい、。

コツ コツ

ｶﾂｶﾂｶﾂｯ（走る）

ｶﾞﾗ ｶﾞﾗ ｶﾞﾗ（そ〜っと、）

ｷﾞｱｱｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ！？！！

振り返るとそこには いつもの様に迷惑そうに顔を歪ます彼がいた。

なんでこんな時間に、独りで、、 心のどこかでは分かっていた気がした。 彼はここに居る、と、。 でも、やっぱりこの人は分からないことが多すぎる。

ドクンｯ

まぁ、それ（後者）は合ってるけど...、。

あまりの驚きも合って、俺は1歩後ろに後ずさってしまった。

ﾄﾞﾝｯ

ｶﾞﾗｶﾞﾗ！！ﾋﾟｼｬﾝｯｯ！！

ﾄﾞﾝﾄﾞﾝ！

...シーン。

それから次の日も、その次の日も、、

教室には寄ったけど、鍵が掛かってて、 あの日から 俺とあの人が会うことは無かった。

１ヶ月、、あれから１ヶ月だ。

ｺﾝｺﾝｺﾝｯ

俺は 本当にあの人が居るのかどうかも分からない教室の前で、名前も知らない地縛霊（あの人）に話しかけている。

ｶﾞﾀｯ こん、、こんこん

ｶﾞﾁｬ

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ、

そこにはいつもの彼とは違う、 目を腫らして、血が滲むほど強く唇を噛んで何かに耐えている彼がいた。

、でも何故だが いつもの彼と変わらないぐらい、いや、それ以上に 綺麗に見えた。

少しの沈黙が続く。

その沈黙を破るように 俺は彼への質問を始めた。

なんだか急に素直なアーサーに少しだけ、ほんと少しだけだけど、

どうやらアーサーは俺が初めて来た時も噂を確かめに来た と勘違いしているらしい。

最初に出会ったのは ただの偶然だったんだけどな、。

笑った、！！

クスクスと笑うその顔は 窓からさす光もあいまって、 何よりも美しく見えた。

それからも 俺は毎日の日課として あの教室に居る地縛霊に会いに行くようになった。

なぜアーサーが地縛霊になったのか、、そんなアーサーに恋をし、またアーサーも俺に口説き落とされるのは

別のお話 ーーーー