男性恐怖症

今は学校の準備時間

ふとため息が漏れた

原因なんか一つしかない

昨日あんなんだったし怖くて仕方がない

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

その時家のインターホンが鳴った

ｶﾞﾁｬ

昨日の夜メッセージで

もし良ければ明日から一緒に学校に行こうや！

って初兎ちゃん言ってくれて....

僕と初兎ちゃん家真反対なのにね、（ 笑

ほんとに過保護で優しい親友だ

動けない

足が動かない

初兎ちゃんが一生懸命なだめてくれているけど...

やっぱり僕には無理だ、

涙で前がぼやけてたから今どこか分かっていなかった

もう教室の前か、

ここに入ってしまったら？

初兎ちゃんが居なくなって...

猫宮くんと乾くんが...ｯ

怖い

震えが止まんない

そんな僕を初兎ちゃんは抱き締めてくれて

初兎ちゃんに軽く背中を押され教室に入った

ｶﾞﾗﾗﾗﾗﾗﾗ

いつも通り自席に真っ先に座る

...一つ違うところは

隣に人がいること、

初兎ちゃんに言われてちょっとショック受けてるのかな

僕としてはそっちの方が助かるけど、

僕が2番目に恐れていた人物が来た

ほんとにこの人はありがた迷惑だ

猫宮くんと乾くんはもう仲良くなってるみたいで

やっぱり少しだけ、孤独感を感じてしまう

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

チャイムと共に生徒が一斉に弁当を持って外に行く

ｶﾞﾗﾗﾗﾗﾗ

教室に戻るとみんなもう授業の準備をしていた

次...って

"ペアワーク"...

背筋が凍った

彼も小さくそう呟いている

言っちゃえば気まずい、だろう

でも僕は怖い、なんだ

その時

一瞬、間があってから間抜けな声が出た

この人なら、

少しそう思ってしまう自分が嫌いだ

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