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昼休み、最近の習慣通り水雫は屋上で一人静かにお弁当を食べていた

冷たい風が少し強めに吹く日だったが、それでも彼女は外の空気に触れることで少しでも気持ちを落ち着けようとしていた

ふとした瞬間、突風が彼女の横を通り抜け、耳元で揺れていた桜のイヤリングがひらりと空に舞い上がった

月宮水雫

あっ…!

水雫は慌てて手を伸ばしたが、イヤリングは風に乗り、そのまま校庭の方向へと飛んで行ってしまった

その瞬間、彼女の表情は一瞬にして絶望に染まり、涙をこらえきれないように目を見開いた

彼女にとって、あのイヤリングはとても大切なものであり、失うわけにはいかなかった

急いで屋上を飛び出し、校庭へと駆け下りていった

校庭にたどり着いた水雫は、焦った様子で地面を見回しながらイヤリングを探し始めた

そんな彼女の様子に気づいたのは、ちょうど校庭で昼ご飯を食べていた神風だった

しかし、神風も彼女と一度険悪な言い争いをしたばかりだったので、声をかけるべきか迷っていた

気になりながらも意地を張り、あえてその場で見ているだけに留めていた

その時水雫が小さくつぶやいた声が神風の耳に届いた

月宮水雫

大切なものなのに…どうして…

その一言には、どこか深い悲しみと絶望が込められているようで、神風の胸にも何かがチクリと刺さるようだった

天野神風

…ったく、しょうがねえな

心の中で少し葛藤しながらも、結局は彼女のそばに駆け寄り、一緒に地面を見渡し始めた

水雫はその行動に驚き、思わず神風の方を見つめた

月宮水雫

神風くん…なんで?

神風は一瞬戸惑ったが、照れ隠しでそっぽを向きながらぼそりと答えた

天野神風

別に…

天野神風

お前が大事だって言ってるからだよ

天野神風

だから、さっさと見つけてやる

その言葉に、水雫の心には小さな温かさが広がった

 

 

そして、しばらく二人で黙々と探し続けた結果、

神風がようやく地面に光る小さな桜のイヤリングを見つけた

天野神風

あったぞ、水雫!

水雫は嬉しそうにイヤリングを受け取ると、にっこりと微笑んだ

しかし、神風はその笑顔を見ると急に恥ずかしくなり、照れ隠しにそっぽを向いたまま立ち上がった

天野神風

じゃ、俺は戻るわ

水雫は驚きながらも、少しだけ優しい表情で彼の後ろ姿を見つめていた

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