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戦いが終わり、全員が一息つく。ゲーム的な世界観なのか、倒したゴブリンは霧散してしまい、後には残っていなかった。また、ゴブリン達が所持していたアイテムが代わりに落ちており、それを回収するだけで済むのもありがたい。いくら『魔物』とはいえ、死体の山からアイテムを漁るのは気分が良くない。
リカード
フランツ
リカードの軽口にフランツも応じる。今回はプロテクションの出番はほとんどなかったが、ホーリーウェポンが思ったよりうまく機能してくれた。ああいう弱い魔物が大量にいる場合は範囲攻撃のできるリカードの攻撃力を上げると効果的なようだ。
リカード
レイ
続くリカードの軽口に、レイが辛辣な一言を被せる。リカードがその言葉に、念のため壁を調べる。
リカード
壁を調べていたリカードが、壁の一か所を指さす。フランツが槍の柄でそこを叩くと、簡単に壁が動いて道が現れた。
フランツ
リカード
レイ
リカードの軽口に、またしてもレイが辛辣な言葉を返す。もはや、そういうコミュニケーションが許される仲という感じもする。そう考えると、言動の幼いリカードのほうがかなり大人な対応をしているわけである。
フランツ
集中力が切れている二人に対し、フランツが気を引き締めるように声を掛ける。私達は改めて隊列を組み直し、隠し通路の奥へと進んでいく。
しばらくすると、少し開けた場所につながっているようだった。シーフであるリカードが、こっそりと中を覗き見る。
リカード
中を覗き見たリカードは思わず驚きの声を上げる。幸い、思わず出したとはいえ控えめな大きさの声だったため、中からは特に反応がなかった。
レイ
リカード
小声でリカードに状況を伺うレイに対し、少し怖がるようにリカードが答える。
リカード
レイ
予想外の言葉にレイも思わず驚きの声を上げる。フランツも声こそ上げないものの、驚いた表情を浮かべていた。
リカード
リカードが小声でみんなに提案する。
レイ
レイも顔を青くしながら同調する。
フランツ
フランツも、やはり前回の敗戦が頭に残っているのか、弱々しく二人に同調する。
確かに無理をして全滅しては意味がない。あくまでも依頼はゴブリン退治だったのだから。でも……。
タカヒロ
リカードは少し悩む素振りを見せたが、意を決してもう一度開けた場所を覗き見る。そして、こっそり戻ってくると静かに全員に魔物の状態を説明した。
リカード
フランツ
レイ
タカヒロ
リカードの言葉に、フランツがみんなに提案する。レイは驚きの表情を見せるが、私はゴブリン以上の脅威を放置するリスクを口にした。
フランツ
フランツの言葉に、レイとリカードも考え込む。この二人は魔物に気絶させられるような攻撃を受けているから、より恐怖心も強いのだろう。唇を噛み締めて小さく震える二人の身体を私は優しく抱きしめる。
フランツ
フランツの言葉に、二人は小さくうなづく。恐怖心が消え去ったわけではないだろうが、青ざめていた顔には血の気が戻っている。少し通路を戻った私達は魔物とどう戦うかを軽くシミュレーションし、準備万端な状態で再戦に向かうのであった。