”コツコツコツコツ”
真士
真士
"パァン"
銃声。
俺は初めてそれを耳にする。
「彼女」の銃口は、確かに俺の頭の位置に向けられていた。
しかし。
真士
真士
真士
俺の目は宙のある一点で浮いていた。
その理由は単純。
焼き芋が、浮いていたからだ。
いや、厳密には、浮かされていた。
真士
自分がまだ死んでいないことを確認する様に、言葉を繋いでいく。
真白
真白
真士
両者の目が明姫に向かう。
真士
真白
真白
そういえば、と気づく。
銃声の方向と、背後の気配からして……
真士
振り返る。
そして、知る。
「部下」の死を。
今さらながら、改めて気づく。
ここが、「ヤツら」の根城であることに。
しかし、わからなかった。
なぜ、ヤツらが彼女のことを狙うのか。
なぜ、「彼女」がこの事を知っているのか。
真士
真士
真白
真白
真白は少し怪訝そうな顔をした後、やや間があってから一人頷いた。
真白
真白
真白
真白
真士
真士
"パリン"
乾いた音が一つ。
彼女を目覚めさせるのには、それで十分だった。
明姫
明姫
真士
真士
早口で捲し立てた言葉が終わるか終わらないかのタイミングで。
"ドガガガガガガッッ"
一斉照射。
まるで、何かの打ち合わせがあったかのように。
明姫のことを庇って、窓から逃げるように、「出入り口」へと向かう。
真士
真士
"ドン"
つー、と背中を何か冷たいものが走る。
真士
真士
真白
真白
真白
ハッ、と。
ここは地上7階。
それに、ヤツらが発した弾はゴム弾だった。
真士
真士
ほっ、と一息つく。
しかし。
場面は着々と進行していく。
真白
真白
"コツコツ"
真白が足を踏み、鳴らす。
「ここ」が何かの場所であるかのように。
真士
真士
真白
真白
"ガツン"
コメント
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本当に展開が予測できなくて、今回もとってもわくわくしました…!次回も楽しみに待ってます!