なを
幻想世界を元に戻すには『人間』の力が必要になる…
鈴葉
だったら、なをでも良かったじゃない。私を起こすので時間かかったでしょ。
なを
うん。でも私は『もう』人間じゃないから
私は今、李音や梨雨と同じような服を着て羽が生えている。
きっともう、住人なんだろう
鈴葉
ふーん。そこら辺はなをに任せるよ。で、李音は?
なを
わかんないって。でも「用事ある!」って凄い勢いで出てったけど。
鈴葉
用事?
王様
ほぉ。記憶を取り戻したか。
李音
隠すこともしないんだな。
王様
そりゃそうだ。もうバレてるのなら隠す必要もなかろう。
李音
飛んだ悪党だ。
王様
ははは、ありがとう。
李音
褒めてねぇから。
李音
なんで俺の両親を殺した。
王様
アイツらが邪魔だったからだよ。
李音
っ!
王様
お前の両親が天使族だった事は知っているだろう?私のやることなすことに文句をつけてきた。
王様
虫唾が走る。
王様
コトハもだ。アイツらと一緒に文句ばかりを…
王様
だから殺した。私の名誉の為に
李音
つまり…
李音
お前の名誉の為に俺の両親は死んだ!コトハ様も追放された!
李音
全部お前のせいなんだ!
王様
ハッハッハ、癇癪を起こすとはまだまだ子供。母親と似とるなあ
李音
!
李音
母さんと?
王様
まぁ、どうでもいい話だが。
王様
アイツらを殺したあと、コトハに罪を被せて追放した。
王様
嘘の罪と突き落とした罪をな。
李音
嘘の罪…?
李音
お前が全部全部悪いんだよ。名誉がなんだ。どうでもいい!!
王様
私にとっては良くないのだ!!
俺が飛びかかろうとした瞬間、声が聞こえた。
「ほら、李音はすぐ手を出すから怪我するでしょ?気をつけなさいよ」
李音
(…この声…鈴葉?)
直接聞こえるのではない。おそらく記憶の中の声だろう。
王様
さっきの威勢はどうした!
俺が一瞬止まると相手から一撃が放たれる。
李音
ぐっ!
王様
ほらほら、どうした!
「李音は優しいから人の為に頑張るんだよね。」
李音
そうだなぁ。なを…
「李音!気をつけてよ!」
「わーてる!」
李音
鈴葉…!俺が
李音
お前を助ける!
今の自分の精一杯の力を込めて大爆音を放つ。
王様
ぐぁ!うるさい!
するとよろめいた相手の姿が見える
李音
天使族の王様が、手ぇ抜いてどーすんだよっ!
ドンッ
みぞおちに力一杯殴り込みを入れる
王様
ぐっ!
李音
!
気づくと向こうも持っていた剣を俺の腹に突き刺していた
李音
(力入んねぇ)
鈴葉
李音!
なを
見つけた…
王様
!
李音
…鈴葉…
どうしたよ。根性見せろや
王様
人間…丁度いい…
王様
死ねぇ!
鈴葉
っ!
なを
鈴葉!
李音
俺の大切な人間に!
「手を出すな!」
鈴葉
!
さっきよりも大きな音で相手を吹き飛ばす。
王様
ぬぁっ!
李音
お前が!失せろおおお!
なを
李音…
李音の時を遡って見てみるとどこにいるかわかった。
鈴葉
李音…
鈴葉
李音!
なを
見つけた…
王様
!人間…丁度いい…
李音
!
なを
(まさか鈴葉に!)
なを
鈴葉!避けて!
鈴葉
え?
王様
死ねぇ!
鈴葉
!
李音
俺の大切な人間に手を出すな!
李音が大声をあげると相手が吹き飛ばされる。きっと李音が大爆音を放ったのだろう。
なを
李音…
鈴葉
ねぇ!なを!李音がお腹貫かれてる!
なを
え!?
見てみるとほんとにそうだった。
相手が遠くに吹き飛ばされて気を失っているのを確認して大急ぎで駆け寄る。
鈴葉
李音!
李音
…鈴葉、なを…
李音
…鈴葉、記憶戻したんだ。良かった。
なを
何遺言みたいなこと言ってんの。
李音
ふはは。だって、疲れたんだもん
鈴葉
もう、驚かさないでよね。
李音
…泣くなよ。平気だから…
私は李音の息が絶え絶えになっているのに気づく。
なを
(このままじゃ…)
なを
鈴葉ちょっといい?
鈴葉
え?
なを
梨雨とコトハさんを呼んできて。ここならジャンプしたら飛べるはず。
鈴葉
なんで
なを
李音のお腹じゃなくて肺が貫かれてた。






