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カフェを出た頃には、 日が落ちはじめていて。 夕焼けが空をオレンジ色に染めていた。
連
ぽつりとつぶやいた私の声に、 隣を歩く迅がふっと笑った。
迅悠一
連
迅悠一
その自然な言い方があまりに優しくて、 私はつい足元を見てしまう。
連
風に揺れる街路樹の影が、二人分。
早歩きでもなく、のんびりでもなく…… ちょうどいいテンポで、二人の歩幅が揃っていた。
そんな中、ふいに───
迅悠一
連
迅悠一
連
言われるがまま、指先を差し出すと───
すっ…と、迅の手が私の手を、 指ごと包むように重なった。
ぴたりと温度が伝わる。
連
迅悠一
さらっと言いながら、顔を覗き込んでくるその瞳が、まっすぐすぎて……
ドキドキが止まらない。
連
迅悠一
迅悠一
連
迅悠一
迅悠一
……そう言って、指を少しだけ絡める。
意識してなかった距離が、 急に近くなった気がして、心臓が跳ねた。
連
迅悠一
連
そう返す私の声は、 ちょっと震えていたかもしれない。
でも、握られた手のぬくもりが嬉しくて。 きゅっ……と握り返す。
連
迅悠一
連
その問いに、彼は柔らかく笑った。
迅悠一
迅悠一
手を繋いだまま、 しばらく夕焼けを眺めていた。
風が少し冷たくなってきたけど───
心の奥は、ぽかぽかしていた。