三角関係

目が覚めるとアメリカ君はいなかった。

ﾌﾞｰ(スマホが鳴る音)

見てみるとアメリカ君からメールが来ていた。

ごめんな〜日本！ほんとはお前の目が覚めるまで居たかったんだけど親父に仕事を頼まれたんだ！悪いけど先に帰ったぞ！金は机の上に置いといたからな！愛してるぞ！！

そうか…仕事…すっかり忘れていたけどアメリカ君は有名な財閥の御曹司なんだった。彼は彼で大変なんだな。

アメリカ君からのメールを読むついでに時計を見てみると時刻は朝の8時だった。

日を跨いでしまった…と思うとともにドイツさんに何と言えばいいのか考えるが何も思いつかない…。

このままここに居ても仕方ないと思ったので私は一度帰ることにした。

テレビをぼーっと眺めながらそう一言呟く。

なぜだ、日本…。なぜ俺を裏切った…？

いや…まだ裏切られたとは限らない。そうだ、あの日本だぞ…あいつがそんなことするはずが無い。

でもあの時二人でホテルに………くそっ余計な事を考えるな！きっと日本は無理やり連れて行かれたんだ…。そうだきっと…

玄関の前まで帰って来てしまった…。もしドイツさんが居たら…いやいるに決まってる。今日は日曜なんだから。

意を決して私は入ることにした。

ｶﾞﾁｬ(ドアが開く音)

挨拶だけしその後10分間ほど静寂が続いた。

…がその静寂は彼によって破られた。

ﾊﾞﾀﾝ(ドアが閉まる音)

…

嘘をつかれた…。なぜだ…⁉︎日本！やはりあれは知られてはまずい事なのか…。

まさか手を出されたんじゃ…。そんなはずない…！日本がそんなこと…。

• • •

あれから1ヶ月後…俺たちはあまり話さなくなった。

今は会社の帰りだが正直言って帰るのですらしんどい。

そう言って俺は路地裏の方に入っていった。

• • •

多分アメリカ君との子だろう…。あの時中に出されたし。ドイツさんはいつもゴムをするから。

ドイツさんになんて言おう…。彼との子じゃない事は丸分かりだし…。

堕ろすなんて事したくないし…むしろ産みたい。

それに彼とはもうほとんど話してない。…だめだ状況が悪すぎる。

ｶﾞﾁｬ…(ドアが開く音)

どうやら彼が帰って来たようだ。…たまには迎えにいってみるか。

ﾄﾞﾝ‼︎(日本の首筋を叩く音)

• • •