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魔王を倒すため、魔王城へ行き、奥の部屋まで進んだ舞夢達

扉を開けた先にいたのは、黒いオーラを放つこの世界の優來はるだった

優來 はる ユラギ ハル

《下克上の王》 元は凪紗に仕えていた青年。 ただある時突然凪紗に攻撃を仕掛け、城から追い出してしまい、自身が王になったという。 その背景には何があったのか、元々従順だった彼は誰かに操られでもしたのだろうか。 能力をコピーする能力を持ち、1度見た能力をイメージさえ出来れば使えてしまう。 魔法はあまり使えない。

彼は玉座に座り足を組み、手すりに肘を付きながら舞夢達の様子を眺めていた

白町凪紗

はる……?

吟羽舞夢

でも、普通の人のオーラじゃない…

吟羽舞夢

まるで…

優來はる

影のよう、だな

六月真奈

このはるくんが魔王ってこと…?

白町凪紗

きっとそうなんだろうね

影のようなオーラを放つはるに困惑しながら話していると、彼は舞夢達に語りかけた

優來 はる

お前らは誰だ?

優來 はる

まさか俺を倒しに来た勇者だとか抜かすんじゃないだろうな?

その言葉に凪紗は勇気のペンダントを握り締めながら答える

白町凪紗

そのまさかだよ

白町凪紗

僕達は、魔王を討伐しに来た!

優來 はる

……そうか

魔王はそう言った瞬間、姿を消した

かと思った次の瞬間、凪紗の目の前に現れ、爆発能力を繰り出した

白町凪紗

っっ……!!

凪紗はシールド魔法を使おうとするも、間に合わずに爆発を食らう

優來はる

凪紗!!

吟羽舞夢

まずい、迂闊に動くと…!

はるは凪紗に駆け寄ろうとし、舞夢ははるが狙われる可能性を考えてはるにシールド魔法を張る

舞夢の予想通り、魔王ははるに魔力封じの能力を使う

吟羽舞夢

なっ…!

魔力封じの能力は、舞夢のシールド魔法に干渉されることなくはるの魔力を封じた

優來はる

……能力も魔法も使えない…

六月真奈

【シャボン】!

真奈は魔王に泡攻撃を放つが魔王は指を鳴らす

パチン

その瞬間、何かが泡を全て割る

六月真奈

え……?

そして、無数の針が真奈に向かって飛んでくる

吟羽舞夢

真奈!!

舞夢は真奈にシールド魔法をかけようとするが、それより早く針が真奈の身体中に刺さる

六月真奈

……っ!!!

吟羽舞夢

【ジッティーニ】…

舞夢は真奈に回復魔法をかける

優來はる

……!!

その隙にはるは鎖で魔王を攻撃しようと試みる

優來 はる

……

はるが振り回した鎖が魔王の腕に触れる瞬間、鎖は粉々に砕けた

優來はる

……は?

六月真奈

【ヴォスティンバ】!!

舞夢から回復してもらった真奈は続けて水放射魔法で強い勢いの水を放射する

吟羽舞夢

大丈夫?凪紗

吟羽舞夢

【ジッティーニ】

舞夢は凪紗にも回復魔法を唱える

白町凪紗

ありがとう…

優來 はる

どうした?本気で来ないのか?

優來 はる

魔王討伐に来たと豪語した割には大したことないな

魔王は手を合わせ、力を溜め始めた

六月真奈

な、何?!

優來はる

なんだかまずい予感が…

吟羽舞夢

……!

力が溜められると同時に地響きがどんどん強くなっていく

そこで舞夢と凪紗はそれぞれ魔王の元まで走っていく

凪紗は大鎌に炎を纏い、舞夢は爆発魔法を準備する

白町凪紗

やあああああああ!!!

吟羽舞夢

【ヴィンボゥ】!

凪紗は正面から魔王に斬りかかり、舞夢は背後から爆発を試みる

優來 はる

……!

魔王は力を溜めていたことで反応が遅れ、2人の攻撃を受けてしまった

優來はる

……!

はるは、魔王が攻撃を食らったことで魔力封じが解除され、能力や魔法を使えるようになる

優來はる

……

優來はる

[仕返してやるよ]

はるは魔王に魔力封じの能力を使う

優來 はる

くそ…!

魔王は能力が使えないながらも斧を持って凪紗に斬りかかろうとしたが、舞夢に魔法を唱えられる

吟羽舞夢

【スピアへリム】

舞夢の魔法で魔王の背中に槍のような雷が刺さる

優來 はる

ぐっ…

魔王は倒れ込んでしまい、立ち上がることができなくなった

そんな魔王を見て凪紗はじっと考える

優來はる

どうしたんだ?

六月真奈

とどめ刺さないの?

2人が問いかけると凪紗はポツリと呟いた

白町凪紗

今までの影と違ってさ…このはる、この世界の人だよね…?

白町凪紗

影に取り憑かれてるんだろうけど…元に戻せないのかな?

吟羽舞夢

…確かに、今までの影はあくまで住民の姿を模倣する影であって、住民そのものに取り憑いたことはなかった…

六月真奈

うーん…取り憑いた影だけを消す魔法とかがあればいいんだけどなー…

吟羽舞夢

衝撃で離れたりとかするかな?

優來はる

……

優來はる

良い心と悪い心に解離させる魔法ならあるけど

吟羽舞夢

じゃあそれと雷魔法撃ったら離れるかな?

はると舞夢が言うと、真奈は目を輝かせる

六月真奈

はるくんと舞夢ちゃんの合わせ技だ〜!!

吟羽舞夢

じゃあやってみようか

優來はる

俺が魔力を舞夢に注ぐから、その魔力を使って雷魔法を打ってみてくれ

吟羽舞夢

わかった

はるは舞夢の肩に手を付き、魔力を注ぎ込んだ

吟羽舞夢

(魔力が伝わってくる…)

吟羽舞夢

(これを使って…)

吟羽舞夢

【ゼクロスヘリム】

舞夢は誘雷魔法で魔王に雷を落とす

ドーン!

すると、魔王の体からは黒い煙がモワモワと出ていき、空気中に消えていく

そして、それが全て消える頃、魔王からは黒いオーラは消えていた

白町凪紗

オーラが消えた…

吟羽舞夢

影は消えたのかな?

すると、凪紗の胸元にある勇気のペンダントが強く光出した

白町凪紗

わ!

その光はこの場を包み、そして世界をも包み込んだ

やがて光は止み、魔王…この世界のはるが目を覚ました

優來 はる

う…

六月真奈

あ!目を覚ましたよ!

優來 はる

ここは…凪紗の城か…

優來 はる

俺は一体何をしていたんだ…?

優來 はる

記憶が…

白町凪紗

おはよう、この世界のはる

凪紗は優來はるの目の前にしゃがみこんで挨拶をする

優來 はる

凪紗…?!

優來 はる

でも雰囲気が少し違う…?

優來はるは目の前の凪紗に驚く

白町凪紗

僕達は異世界から来た旅人

白町凪紗

この世界の白町凪紗に頼まれて君の中にいた魔王を倒したんだ

優來 はる

俺の中に…魔王が…?!

すると、はるは頭を下げて言う

優來 はる

記憶は無いが、きっととんでもないことをしでかしてしまったのだろう

優來 はる

迷惑をかけてしまったであろうこと、申し訳なく思う

すると、部屋にこの世界の凪紗達が入ってくる

白町 凪紗

まほナギ!皆!

鏡狂 悠斗

今辺りが強く光ったが一体…

入ってきたところで4人ははるの存在に驚く

白町 凪紗

っ……?!

そして、ゆうナギが涙目になりながらぽつりと呟く

白町 凪紗

はる…

そして、はるの元へよろよろと歩き、膝から崩れ落ちた

優來 はる

凪紗っ…

はるはゆうナギに駆け寄る

そんな2人を見て悠穂が言う

吹雨希 悠穂

舞夢ちゃん達もゆうナギ達も、話すことは沢山あるだろうし、1度ゆっくり休もうか

優來 はる

そうだな…

白町 凪紗

この屋敷には部屋が沢山あったはず…

白町 凪紗

この屋敷で休んでてもいいかな?はる

優來 はる

もちろんだ

そして、舞夢たち9人は屋敷で1晩過ごし、状況や経緯の整理をした

この世界には、白髪の王様と、黒髪の従者がいました

従者はとてもとても王様に従順で、どんな命にも従っていました

だがある日突然、黒い影のようなものが従者に取り憑いてしまいます

従者は影の力で怪物を作り出し、王様を追い出して自分を王だと名乗ります

追い出された王様は、ショックで従者に追い出されてしまったことを忘れ、怪物を生み出し世界を混乱に導く偽りの王を魔王だと考え、ずっと装備していた勇気のペンダントを持って魔王討伐に向かいます

ですが、魔王に追い出された時に能力を弱体化された王様は能力を使うと、勇気のペンダントを握りしめて魔王討伐へ旅立つところに戻ってきてしまいます

王様にできたことは、何回も何回も弱体化された能力を使って、何回も何回も魔王討伐を繰り返すことでした

ただ、何回繰り返しても、魔王と会った瞬間、従者の記憶を思い出し、ショックで魔王との戦いの記憶を忘れて時をやり直してしまいます

そんなところに、異世界からの旅人がやってきます

王様は思いました

自分とそっくりな彼が勇者になれるなら、自分にはできなかった魔王の討伐をして貰えるのではないか

そしてその希望は叶い、ついに魔王を倒すことが出来ました

魔王討伐が終わったあとに魔王であった従者と対面して、王様は全ての記憶を思い出しました

それと同時に弱体化されていた能力も元通り使えるようになり、従者の方も、話を聞いて、王様に謝罪しました

そして、2人は異世界から来た旅人にお礼を言いました

旅人たちはきっと、この2人を救うための、勇者だったのでしょう──

白町 凪紗

ほんとにありがとうね

吟羽舞夢

いや、私達は大したことは…

優來はる

出た、いつもの謙遜

六月真奈

舞夢ちゃんっていっつも謙遜してるよね!

吟羽舞夢

褒められ慣れてなくって…

白町凪紗

これからも故郷探しに色んな世界に行くなら、たくさんの問題を解決するんだろうから、強がってこれくらい礼にも及ばないよくらい言ってみたら?

鏡狂 悠斗

それも謙遜の一種なんじゃ…

白町凪紗

あれ?そうかな?

優來 はる

故郷探しをしているのか?

吟羽舞夢

はい、突然、何者かに世界を追い出されてしまって…

白町凪紗

世界を追い出されたってことは、僕の親と同じようにIF魔法を使ったんだろうけど…

白町 凪紗

相手に心当たりとかってないの?

吟羽舞夢

心当たり…

吟羽舞夢

黒い、形がはっきりしない人影だったような…

六月真奈

もしかして、それも影の仕業なのかな…

吟羽舞夢

わからない…

吹雨希 悠穂

もしかしたら、これからの旅で何かが分かるかもしれないね

吟羽舞夢

そうかも

風音 るいの

だったら早く行った方がいい

風音 るいの

一刻も早く、舞夢の世界の問題を解決できるといいね

吟羽舞夢

……!

吟羽舞夢

うん!

優來はる

話はついたみたいだな

優來はる

行くぞ

はるはIF魔法で世界の入口を開く

六月真奈

それじゃあ!またね!

白町 凪紗

みんな、本当にありがとう…!

それぞれ、別れの言葉を言い、舞夢達は次の世界へと旅立つ──

由乃

由乃

この世界の問題も解決…

由乃

彼女らならきっと、私達の世界も──

──続く

異世界旅路〜失われゆく世界を旅する少女〜

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コメント

1

ユーザー

今回1本書きあげるのに5日かかってるのでかなりグダグダです…すみません…

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