シューズの擦れる音と 、
ボールが打つ音が鳴り響く体育館 。
其の中に少し異常な音が響く 。
小 夜
い っ 、た 、
ばちんと 、 ボールと私の指がぶつかる 。
直ぐに赤く成り 、熱さと痛みが増す 。
此の位は突き指くらいの軽症だが 、 怪我は痛い 。
小 夜
せんせ 、少し保健室行ってきます !
そう一言告げてから体育館を出る 。
「 サボりじ ゃ ん 」 なんて当ててきた張本人が陰口を言うのも気付かないように 。
小 夜
失礼しま ー 、す 、?
其処に先生の人影は無く 、
私以外のもう1人が代わりに居た 。
夏 野
小夜さんどうしました ?
笑みをふっと浮かべる 。
小 夜
少し突き指したかな 、
夏 野
そーなんですか 、
何かを言いたげに語尾が小さくなる 。
夏 野
あの小夜さん 、聞いていいですか ?
小 夜
なにを ?
夏 野
何で小夜さん俺の事避けるのかな っ て
夏 野
俺 、何かやらかしました 、?
不安そうに聴く夏野くんに どうしてか申し訳無くて 、 咄嗟に口を開いてしまった
小 夜
そんな事無いよ 、絶対に
夏 野
そうなんですか
小 夜
唯ね 、言えない事情があってね
夏 野
其れは俺の事嫌ってないんですか ?
小 夜
勿論だよ 、そんな事絶対無いから
成る可く抽象的に 、 成る可く有耶無耶に
そうじゃ無いと解ってしまうから
夏 野
あ 、突き指テーピングしますね
小 夜
いいよいいよ 、自分でやるから
夏 野
小夜さんがやるより正確なのでやりますね
小 夜
え 、私が下手くそってこと ?
夏 野
ち 、違います !
夏 野
自分から見ると解りづらいじゃないですか 、
小 夜
あーそういう事ね
小 夜
じゃあ御願いします
夏 野
はい 、どうぞ
綺麗に正確にテーピングされた指は 未だ夏野くんの熱が残っていた
そして私は頬に熱が火照り始めた 。







