君はヒーロー

また、3人で遊んだんだ…

私は3人にとってなんなんだろう

ぶつかったのは赤髪のヤンキー風の男だった

最悪な出来事だ

でも、懐かしかった

幼少期

それから私達は家族ぐるみでなかよくなった

結局、もともと転勤族だったリュー君はすぐに引っ越していった

今の私の夢はなんだろう

本当の友達を作ること、だろうか

まただ

また雰囲気が悪くなってしまった

次の日

ピンポーン

来客はぶつかったあの男だった

目の前の彼はその風貌らしからぬ爽やかな笑みを浮かべていた

彼は、少し口は悪くなってたけど笑顔は変わらないリュー君のままだった

昔、犬が怖くて通れなかった私の手を引いて彼が通ってくれたことがあった

久しぶりに心から笑える…

彼の側は居心地が良かった

教室に入ると3人が駆け寄ってきた

「心配」ではなく「馬鹿にされてる」

今更、彼女達にとって私は友達じゃなかったんだと気付かされる

確かに初めは怖かった

私だって今の彼の性格をよく知らない

けど、乱暴だなんて今朝の様子を見てたらありえないことだった

冷えた目でこちらを見る3人

私の手を引いて教室を出る

去り際に彼は後ろを向いて

と言い放った

何故か目を輝かせる彼

思わず吹き出した

マリキュアだなんて今のシリアスな雰囲気に似合わない

でも、不覚にもときめいた